2010年12月4日土曜日

詩篇 55篇

詩篇 55篇

指揮者のために。弦楽器に合わせて。ダビデのマスキール

1 神よ。私の祈りを耳に入れ、私の切なる願いから、身を隠さないでください。

2 私に御心を留め、私に答えてください。私は苦しんで、心にうめき、泣きわめいています。

3 それは敵の叫びと、悪者の迫害のためです。彼らは私にわざわいを投げかけ、激しい怒りをもって私に恨みをいだいています。

4 私の心は、うちにもだえ、死の恐怖が、私を襲っています。

5 恐れとおののきが私に臨み、戦慄が私を包みました。

6 そこで私は言いました。「ああ、私に鳩のように翼があったなら。そうしたら、飛び去って、休むものを。

7 ああ、私は遠くの方へのがれ去り、荒野の中に宿りたい。セラ

8 あらしとはやてを避けて、私ののがれ場に急ぎたい。」

9 主よ。どうか、彼らのことばを混乱させ、分裂させてください。私はこの町の中に暴虐と争いを見ています。

10 彼らは昼も夜も、町の城壁の上を歩き回り、町の真ん中には、罪悪と害毒があります。

11 破滅は町の真ん中にあり、虐待と詐欺とは、その市場から離れません。

12 まことに、私をそしる者が敵ではありません。それなら私は忍べたでしょう。私に向かって高ぶる者が私を憎む者ではありません。それなら私は、彼から身を隠したでしょう。

13 そうではなくて、おまえが。私の同輩、私の友、私の親友のおまえが。

14 私たちは、いっしょに仲良く語り合い、神の家に群れといっしょに歩いて行ったのに。

15 死が、彼らをつかめばよい。彼らが生きたまま、よみに下るがよい。悪が、彼らの住まいの中、彼らのただ中にあるから。

16 私が、神に呼ばわると、主は私を救ってくださる。

17 夕、朝、真昼、私は嘆き、うめく。すると、主は私の声を聞いてくださる。

18 主は、私のたましいを、敵の挑戦から、平和のうちに贖い出してくださる。私と争う者が多いから。

19 神は聞き、彼らを悩まされる。昔から王座に着いている者をも。セラ 彼らは改めず、彼らは神を恐れない。

20 彼は、自分の親しい者にまで手を伸ばし、自分の誓約を破った。

21 彼の口は、バタよりもなめらかだが、その心には、戦いがある。彼のことばは、油よりも柔らかいが、それは抜き身の次ぐ剣である。

22 あなたの重荷を主にゆだねよ。主は、あなたのことを心配してくださる。主は決して、正しい者がゆるがされるようにはなさらない。

23 しかし、神よ。あなたは彼らを、滅びの穴に落とされましょう。血を流す者と欺く者どもは、おのれの日数の半ばも生きながらえないでしょう。けれども、私は、あなたに拠り頼みます。

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