2010年12月5日日曜日

詩篇 106篇

詩篇 106篇


1 ハレルヤ。主に感謝せよ。主はまことにいつくしみ深い。その恵みはとこしえまで。

2 だれが主の大能のわざを語り、そのすべての誉れをふれ知らせることができよう。

3 幸いなことよ。さばきを守り、正義を常に行う人々は。

4 主よ。あなたが御民を愛されるとき、私を心に留め、あなたの御救いのとき、私を顧みてください。

5 そうすれば、私はあなたに選ばれた者たちのしあわせを見、あなたの国民の喜びを喜びとし、あなたのものである民とともに、誇ることができるでしょう。

6 私たちは先祖と同じように罪を犯し、不義をなし、悪を行った。

7 私たちの先祖はエジプトにおいて、あなたの奇しいわざを悟らず、あなたの豊かな恵みを思い出さず、かえって、海のほとり、葦の海で、逆らった。

8 しかし主は、御名のために彼らを救われた。それは、ご自分の力を知らせるためだった。

9 主が葦の海を叱ると、海は干上がった。主は、彼らを行かせた。深みの底を。さながら荒野を行くように。

10 主は、憎む者の手から彼らを救い、敵の手から彼らを贖われた。

11 水は彼らの仇をおおい、そのひとりさえも残らなかった。

12 そこで、彼らはみことばを信じ、主への賛美を歌った。

13 しかし、彼らはすぐに、みわざを忘れ、そのさとしを待ち望まなかった。

14 彼らは、荒野で激しい欲望にかられ、荒れ地で神を試みた。

15 そこで、主は彼らにその願うところを与え、また彼らに病を送ってやせ衰えさせた。

16 彼らが宿営でモーセをねたみ、主の聖徒、アロンをねたんだとき、

17 地は開き、ダタンをのみこみ、アビラムの仲間を包んでしまった。

18 その仲間の間で火が燃え上がり、炎が悪者どもを焼き尽くした。

19 彼らはホレブで子牛を造り、鋳物の像を拝んだ。

20 こうして彼らは彼らの栄光を、草を食らう雄牛の像に取り替えた。

21 彼らは自分たちの救い主である神を忘れた。エジプトで大いなることをなさった方を。

22 ハムの地では奇しいわざを、葦の海のほとりでは恐ろしいわざを、行われた方を。

23 それゆえ、神は、「彼らを滅ぼす」と言われた。もし、神に選ばれた人モーセが、滅ぼそうとする激しい憤りを避けるために、御前の破れに立たなかったなら、どうなっていたことか。

24 しかも彼らは麗しい地をさげすみ、神のみことばを信ぜず、

25 自分たちの天幕でつぶやき、主の御声を聞かなかった。

26 それゆえ、主は彼らにこう誓われた。彼らを荒野で打ち倒し、

27 その子孫を国々の中に投げ散らし、彼らをもろもろの地にまき散らそうと。

28 彼らはまた、バアル・ペオルにつき従い、死者へのいけにえを食べた。

29 こうして、その行いによって御怒りを引き起こし、彼らの間に神罰が下った。

30 そのとき、ピネハスが立ち、なかだちのわざをしたので、その神罰はやんだ。

31 このことは、代々永遠に、彼の義と認められた。

32 彼らはさらに、メリバの水のほとりで主を怒らせた。それで、モーセは彼らのためにわざわいをこうむった。

33 彼らが主の心に逆らったとき、彼が軽率なことを口にしたからである。

34 彼らは、主が命じたのに、国々の民を滅ぼさず、

35 かえって、異邦の民と交わり、そのならわしにならい、

36 その偶像に仕えた。それが彼らに、わなであった。

37 彼らは自分たちの息子、娘を悪霊のいけにえとしてささげ、

38 罪のない血を流した。カナンの偶像のいけにえにした彼らの息子、娘の血。こうしてその国土は血で汚された。

39 このように彼らは、その行いによっておのれを汚し、その行いによって姦淫を犯した。

40 それゆえ、主の怒りは御民に向かって燃え上がり、ご自分のものである民を忌みきらわれた。

41 それで彼らを国々の手に渡し、彼らを憎む者たちが彼らを支配した。

42 敵どもは彼らをしいたげ、その力のもとに彼らは征服された。

43 主は幾たびとなく彼らを救い出されたが、彼らは相計って、逆らい、自分たちの不義の中におぼれた。

44 それでも彼らの叫びを聞かれたとき、主は彼らの苦しみに目を留められた。

45 主は、彼らのために、ご自分の契約を思い起こし、豊かな恵みゆえに、彼らをあわれまれた。

46 また、彼らを、捕らえ移したすべての者たちから、彼らがあわれまれるようにされた。

47 私たちの神、主よ。私たちをお救いください。国々から私たちを集めてください。あなたの聖なる御名に感謝し、あなたの誉れを勝ち誇るために。

48 ほむべきかな。イスラエルの神、主。とこしえから、とこしえまで。すべての民が、「アーメン」と言え。ハレルヤ。

詩篇 103篇

詩篇 103篇

ダビデによる

1 わがたましいよ。主をほめたたえよ。私のうちにあるすべてのものよ。聖なる御名をほめたたえよ。

2 わがたましいよ。主をほめたたえよ。主の良くしてくださったことを何一つ忘れるな。

3 主は、あなたのすべての咎を赦し、あなたのすべての病をいやし、

4 あなたのいのちを穴から贖い、あなたに、恵みとあわれみとの冠をかぶらせ、

5 あなたの一生を良いもので満たされる。あなたの若さは、鷲のように、新しくなる。

6 主はすべてしいたげられている人々のために、正義とさばきを行われる。

7 主は、ご自身の道をモーセに、そのみわざをイスラエルの子らに知らされた。

8 主は、あわれみ深く、情け深い。怒るのにおそく、恵み豊かである。

9 主は、絶えず争ってはおられない。いつまでも、怒ってはおられない。

10 私たちの罪にしたがって私たちを扱うことをせず、私たちの咎にしたがって私たちに報いることもない。

11 天が地上はるかに高いように、御恵みは、主を恐れる者の上に大きい。

12 東が西から遠く離れているように、私たちのそむきの罪を私たちから遠く離される。

13 父がその子をあわれむように、主は、ご自分を恐れる者をあわれまれる。

14 主は、私たちの成り立ちを知り、私たちがちりにすぎないことを心に留めておられる。

15 人の日は、草のよう。野の花のように咲く。

16 風がそこを過ぎると、それは、もはやない。その場所すら、それを、知らない。

17 しかし、主の恵みは、とこしえから、とこしえまで、主を恐れる者の上にある。主の義はその子らの子に及び、

18 主の契約を守る者、その戒めを心に留めて、行う者に及ぶ。

19 主は天にその王座を堅く立て、その王国はすべてを統べ治める。

20 主をほめたたえよ。御使いたちよ。みことばの声に聞き従い、みことばを行う力のある勇士たちよ。

21 主をほめたたえよ。主のすべての軍勢よ。みこころを行い、主に仕える者たちよ。

22 主をほめたたえよ。すべて造られたものたちよ。主の治められるすべての所で。わがたましいよ。主をほめたたえよ。

詩篇 105篇

詩篇 105篇


1 主に感謝して、御名を呼び求めよ。そのみわざを国々の民の中に知らせよ。

2 主に歌え。主にほめ歌を歌え。そのすべての奇しいみわざに思いを潜めよ。

3 主の聖なる名を誇りとせよ。主を慕い求める者の心を喜ばせよ。

4 主とその御力を尋ね求めよ。絶えず御顔を慕い求めよ。

5 主が行われた奇しいみわざを思い起こせ。その奇蹟と御口のさばきとを。

6 主のしもべアブラハムのすえよ。主に選ばれた者、ヤコブの子らよ。

7 この方こそ、われらの神、主。そのさばきは全地にわたる。

8 主は、ご自分の契約をとこしえに覚えておられる。お命じになったみことばは千代にも及ぶ。

9 その契約はアブラハムと結んだもの、イサクへの誓い。

10 主はヤコブのためにそれをおきてとして立て、イスラエルに対する永遠の契約とされた。

11 そのとき主は仰せられた。「わたしはあなたがたの相続地としてあなたに、カナンの地を与える。」

12 そのころ彼らの数は少なかった。まことにわずかで、そのうえそこでは、寄留の他国人であった。

13 彼らは、国から国へ、一つの王国から他の民へと渡り歩いた。

14 しかし主は、だれにも彼らをしいたげさせず、かえって、彼らのために王たちを責められた。

15 「わたしの油そそがれた者たちに触れるな。わたしの預言者たちに危害を加えるな。」

16 こうして主はききんを地の上に招き、パンのための棒をことごとく折られた。

17 主はひとりの人を彼らにさきがけて送られた。ヨセフが奴隷に売られたのだ。

18 彼らは足かせで、ヨセフの足を悩まし、ヨセフは鉄のかせの中に入った。

19 彼のことばがそのとおりになる時まで、主のことばは彼をためした。

20 王は人をやってヨセフを解放し、国々の民の支配者が、彼を自由にした。

21 王はヨセフを自分の家のかしらとし、自分の全財産の支配者とした。

22 これはヨセフが意のままに王の高官を縛り、王の長老たちに知恵を与えるためだった。

23 イスラエルもエジプトに行き、ヤコブはハムの地に寄留した。

24 主はその民を大いにふやし、彼らの敵よりも強くされた。

25 主は人々の心を変えて、御民を憎ませ、彼らに主のしもべたちを、ずるくあしらわせた。

26 主は、そのしもべモーセと、主が選んだアロンを遣わされた。

27 彼らは人々の間で、主の数々のしるしを行い、ハムの地で、もろもろの奇蹟を行った。

28 主はやみを送って、暗くされた。彼らは主のことばに逆らわなかった。

29 主は人々の水を血に変わらせ、彼らの魚を死なせた。

30 彼らの地に、かえるが群がった。王族たちの奥の間にまで。

31 主が命じられると、あぶの群れが来た。ぶよが彼らの国中に入った。

32 主は雨にかえて雹を彼らに降らせ、燃える火を彼らの地に下された。

33 主は彼らのぶどうの木と、いちじくの木を打ち、彼らの国の木を砕かれた。

34 主が命じられると、いなごが来た。若いいなごで、数知れず、

35 それが彼らの国の青物を食い尽くし、彼らの地の果実を食い尽くした。

36 主は彼らの国の初子をことごとく打たれた。彼らのすべての力の初めを。

37 主は銀と金とを持たせて御民を連れ出された。その部族の中でよろける者はひとりもなかった。

38 エジプトは彼らが出たときに喜んだ。エジプトに彼らへの恐れが生じたからだ。

39 主は、雲を広げて仕切りの幕とし、夜には火を与えて照らされた。

40 民が願い求めると、主はうずらをもたらし、まあt、天からのパンで彼らを満ち足らわせた。

41 主が岩を開かれると、水がほとばしり出た。水は砂漠を川となって流れた。

42 これは主が、そのしもべアブラハムへの聖なることばを、覚えておられたからである。

43 主は御民を喜びのうちに連れ出された。その選ばれた民を喜びの叫びのうちに。

44 主は、彼らに国々の地を与えられた。彼らが国々の民の労苦の実を自分の所有とするために。

45 これは、彼らが主のおきてを守り、そのみおしえを守るためである。ハレルヤ。

詩篇 104篇

詩篇 104篇


1 わがたましいよ。主をほめたたえよ。わが神、主よ。あなたはまことに偉大な方。あなたは尊厳と威光を身にまとっておられます。

2 あなたは光を衣のように着、天を、幕のように広げておられます。

3 水の中にご自分の高殿の梁を置き、雲をご自分の車とし、風の翼に乗って歩かれます。

4 風をご自分の使いとし、焼き尽くす火をご自分の召使いとされます。

5 また地をその基の上に据えられました。地はそれゆえ、とこしえにゆらぎません。

6 あなたは、深い水を衣のようにして、地をおおわれました。水は、山々の上にとどまっていました。

7 水は、あなたに叱られて逃げ、あなたの雷の声で急ぎ去りました。

8 山は上がり、谷は沈みました。あなたが定めたその場所へと。

9 あなたは境を定め、水がそれを越えないようにされました。水が再び地をおおうことのないようにされました。

10 主は泉を谷に送り、山々の間を流れさせ、

11 野のすべての獣に飲ませられます。野ろばも渇きをいやします。

12 そのかたわらには空の鳥が住み、枝の間でさえずっています。

13 主はその高殿から山々に水を注ぎ、地はあなたのみわざの実によって満ち足りています。

14 主は家畜のために草を、また、人の役立つ植物を生えさせられます。人が地から食物を得るために。

15 また、人の心を喜ばせるぶどう酒をも。油によるよいも顔をつややかにするために。また、人の心をささえる食物をも。

16 主の木々は満ち足りています。主の植えたレバノンの杉の木も。

17 そこに、鳥は巣をかけ、こうのとりは、もみの木をその宿としています。

18 高い山は野やぎのため、岩は岩だぬきの隠れ場。

19 主は季節のために月を造られました。太陽はその沈む所を知っています。

20 あなたがやみを定められると、夜になります。夜には、あらゆる森の獣が動きます。

21 若い獅子はおのれのえじきのためにほえたけり、神におのれの食物を求めます。

22 日が上ると、彼らは退いて、自分のねぐらの横になります。

23 人はおのれの仕事に出て行き、夕暮れまでその働きに着きます。

24 主よ。あなたのみわざはなんと多いことでしょう。あなたは、それらをみな、知恵をもって造っておられます。地はあなたの造られたもので満ちています。

25 そこには大きく、広く広がる海があり、その中で、はうものは数知れず、大小の生き物もいます。

26 そこを船が通い、あなたが造られたレビヤタンも、そこで戯れます。

27 彼らはみな、あなたを待ち望んでいます。あなたが時にしたがって食物をお与えになることを。

28 あなたがお与えになると、彼らは集め、あなたが御手を開かれると、彼らは良いもので満ち足ります。

29 あなたが御顔を隠されると、彼らはおじ惑い、彼らの息を取り去られると、彼らは死に、おのれのちりに帰ります。

30 あなたが御霊を送られると、彼らは造られます。また、あなたは地の面を新しくされます。

31 主の栄光が、とこしえにありますように。主のみわざを喜ばれますように。

32 主が地に目を注がれると、地は震え、山々に触れられると、山々は煙を上げます。

33 私は生きているかぎり、主に歌い、いのちのあるかぎり、私の神にほめ歌を歌いましょう。

34 私の心の思いが神のみこことにかないますように。私自身は、主を喜びましょう。

35 罪人らが地から絶え果て、悪者どもが、もはやいなくなりますように。わがたましいよ。主をほめたたえよ。ハレルヤ。

詩篇 102篇

詩篇 102篇

悩む者の祈り。彼が気落ちして、自分の嘆きを主の前に注ぎ出したときのもの

1 主よ。私の祈りを聞いてください。私の叫びが、あなたに届きますように。

2 私が苦しんでいるときに、御顔を私に隠さないでください。私に耳を傾けてください。私が呼ぶときに、早く私に答えてください。

3 私の日は煙の中に尽き果て、私の骨は炉のように燃えていますから。

4 私の心は、青菜のように打たれ、しおれ、パンを食べることさえ忘れました。

5 私の嘆く声で私の骨と皮はくっついてしまいました。

6 私は荒野のペリカンのようになり、廃墟のふくろうのようになっています。

7 私はやせ衰えて、屋根の上のひとりぼっちの鳥のようになりました。

8 私の敵は一日中私をそしり、私をあざける者は私を名ざして毒づきます。

9 これはみな、私が、パンを食べるように灰を食べ、私の飲み物に涙を混ぜ合わせたからです。

10 それはあなたの憤りと怒りとのゆえに、あなたが私を持ち上げ、投げ出されたからです。

11 私の日は、伸びていく夕影のようです。私は、青菜のようにしおれています。

12 しかし、主よ。あなたはとこしえの御座に着き、あなたの御名は代々に及びます。

13 あなたは立ち上がり、シオンをあわれんでくださいます。今やいつくしみの時です。定めの時が来たからです。

14 まことに、あなたのしもべはシオンの石を愛し、シオンのちりをいつくしみます。

15 こうして、国々は主の御名を恐れ、地のすべての王はあなたの栄光を恐れましょう。

16 なぜなら、主はシオンを建て、その栄光のうちに現れ、

17 窮した者の祈りを顧み、彼らの祈りをないがしろにされなかったからです。

18 次のことが、後の時代のために書きしるされ、新しく造られる民が主を賛美しますように。

19 主はその聖なるいと高き所から見おろし、天から地の上に目を注がれました。

20 捕らわれ人のうめきを聞き、死に定められた者を解き放つために。

21 人々が、主の名をシオンで語り、エルサレムで主を賛美するために。

22 また、国々の民や、王国が共に集められるとき、主に仕えるために。

23 主は私の力を道の途中で弱くされ、私の日数を短くされました。

24 私は申しました。「わが神よ。私の日の半ばに私を取り去らないでください。あなたの年は代々に至ります。

25 あなたははるか以前に地の基を据えられました。天も、あなたの御手のわざです。

26 これらのものは滅びるでしょう。しかし、あなたはながらえられます。すべてのものは衣のようにすり切れます。あなたが着物のように取り替えられると、それらは変わってしまいます。

27 しかし、あなたは変わることがなく、あなたの年は尽きることがありません。

28 あなたのしもべらの子孫は住みつき、彼らのすえは、あなたの前に堅く立てられましょう。」

詩篇 101篇

詩篇 101篇

ダビデの賛歌

1 私は、恵みとさばきを歌いましょう。主よ。あなたに、ほめ歌を歌いましょう。

2 私は、全き道に心を留めます。いつ、あなたは私のところに来てくださいますか。私は、正しい心で、自分の家の中を歩みます。

3 私の目の前に卑しいことを置きません。私は曲がったわざを憎みます。それは私にまといつきません。

4 曲がった心は私から離れて行きます。私は悪を知ろうともしません。

5 陰で自分の隣人をそしる者を、私は滅ぼします。高ぶる目と誇る心の者に、私は耐えられません。

6 私の目は、国の中の真実な人たちに注がれます。彼らが私とともに住むために。全き道を歩む者は、私に仕えます。

7 欺く者は、私の家の中に住みえず、偽りを語る者は、私の目の前に堅く立つことができません。

8 朝ごとに、私は国の中の悪者をことごとく滅ぼします。それは主の都から、不法を行う者をことごとく断ち切るためです。

詩篇 100篇

詩篇 100篇

感謝の賛歌

1 全地よ。主に向かって喜びの声をあげよ。

2 喜びをもって主に仕えよ。喜び歌いつつ御前に来たれ。

3 知れ。主こそ神。主が、私たちを造られた。私たちは主のもの、主の民、その牧場の羊である。

4 感謝しつつ、主の門に、賛美しつつ、その大庭に、入れ。

5 主はいつくしみ深くその恵みはとこしえまで、その真実は代々に至る。

詩篇 99篇

詩篇 99篇


1 主は王である。国々の民は恐れおののけ。主は、ケルビムの上の御座に着いておられる。地よ、震えよ。

2 主はシオンにおいて、大いなる方。主はすべての国々の民の飢えに高くいます。

3 国々の民よ。大いなる、おそれおおい御名をほめたたえよ。主は聖である。

4 王の力は、さばきを愛する。あなたは公正を堅く立てられた。あなたは、ヤコブの中で、さばきと正義を行われた。

5 われらの神、主をあがめよ。その足台のもとにひれ伏せ。主は聖である。

6 モーセとアロンは主の祭司の中に、サムエルは御名を呼ぶ者の中にいた。彼らは主を呼び、主は彼らに答えられた。

7 主は、雲の柱から、彼らに語られた。彼らは、主のさとしと、彼らに賜ったおきてとを守った。

8 われらの神、主。あなたは、彼らに答えられた。あなたは、彼らにとって赦しの神であられた。しかし、彼らのしわざに対してはそれに報いる方であった。

9 われらの神、主をあがめよ。その聖なる山に向かって、ひれ伏せ。われらの神、主は聖である。

詩篇 98篇

詩篇 98篇

賛歌

1 新しい歌を主に歌え。主は、奇しいわざをなさった。その右の御手と、その聖なる御腕とが、主に勝利をもたらしたのだ。

2 主は御救いを知らしめ、その義を国々の前に現された。

3 主はイスラエルの家への恵みと真実を覚えておられる。地の果て果てまでもが、みな、われらの神の救いを見ている。

4 全地よ。主に喜び叫べ。大声で叫び、喜び歌い、ほめ歌を歌え。

5 立琴に合わせて、主にほめ歌を歌え。立琴と歌の調べに合わせて。

6 ラッパと角笛の音に合わせて、主である王の御前で喜び叫べ。

7 海と、それに満ちているもの。世界と、その中に住むものよ。鳴りとどろけ。

8 もろもろの川よ。手を打ち鳴らせ。山々も、こぞって主の御前で喜び歌え。

9 確かに、主は地をさばくために来られる。主は義をもって世界をさばき、公正をもって国々の民を、さばかれる。

詩篇 97篇

詩篇 97篇


1 主は、王だ。地は、こおどりし、多くの島々は喜べ。

2 雲と暗やみが主を取り囲み、義とさばきが御座の基である。

3 火は御前に先立って行き主を取り囲む敵を焼き尽くす。

4 主のいなずまは世界を照らし、地は見て、おののく。

5 山々は主の御前に、ろうのように溶けた。全地の主の御前に。

6 天は主の義を告げ、すべての国々の民は主の栄光を見る。

7 偶像に仕える者、むなしいものを誇りとする者は、みな恥を見よう。すべての神々よ。主にひれ伏せ。

8 シオンは聞いて、喜び、ユダの娘たちも、こおどりしました。主よ。あなたのさばきのために。

9 まことに主よ。あなたは全地の上に、すぐれて高い方。すべての神々をはるかに抜いて、高きにおられます。

10 主を愛する者たちよ。悪を憎め。主は聖徒たちのいのちを守り、悪者どもの手から、彼らを救い出される。

11 光は、正しい者のために、種のように蒔かれている。喜びは、心の直ぐな人のために。

12 正しい者たち。主にあって喜べ。その聖なる御名に感謝せよ。

詩篇 96篇

詩篇 96篇


1 新しい歌を主に歌え。全地よ。主に歌え。

2 主に歌え。御名をほめたたえよ。日から日へと、御救いの良い知らせを告げよ。

3 主の栄光を国々の中で語り告げよ。その奇しいわざを、すべての国々の民の中で。

4 まことに主は大いなる方、大いに賛美されるべき方。すべての神々にまさって恐れられる方だ。

5 まことに、国々の民の神々はみな、むなしい。しかし主は天をお造りになった。

6 尊厳と威光は御前にあり、力と光栄は主の聖所にある。

7 国々の民の諸氏族よ。主にささげよ。栄光と力を主にささげよ。

8 御名の栄光を主にささげよ。ささげ物を携えて、主の大庭に入れ。

9 聖なる飾り物を着けて、主にひれ伏せ。全地よ。主の御前に、おののけ。

10 国々の中で言え。「主は王である。まことに、世界は堅く建てられ、揺らぐことはない。主は公正をもって国々の民をさばく。」

11 天は喜び、地は、こおどりし、海とそれに満ちているものは鳴りとどろけ。

12 野とその中にあるものはみな、喜び勇め。そのとき、森の木々もみな、主の御前で、喜び歌おう。

13 確かに、地をさばくために来られる。主は、義をもって世界をさばき、その真実をもって国々の民をさばかれる。

詩篇 95篇

詩篇 95篇


1 さあ、主に向かって、喜び歌おう。われらの救いの岩に向かって、喜び叫ぼう。

2 感謝の歌をもって、御前に進み行き、賛美の歌をもって、主に喜び叫ぼう。

3 主は大いなる神であり、すべての神々にまさって、大いなる王である。

4 地の深みは主の御手のうちにあり、山々の頂も主のものである。

5 海は主のもの、主がそれを造られた。陸地も主の御手が造られた。

6 来たれ。私たちは伏し拝み、ひれ伏そう。私たちを造られた方、主の御前に、ひざまずこう。

7 主は、私たちの神。私たちは、その牧場の民、その御手の羊である。きょう、もし御声を聞くなら、

8 メリバでのときのように、荒野のマサでの日のように、あなたがたの心をかたくなにしてはならない。

9 あのとき、あなたがたの先祖たちはすでにわたしのわざを見ておりながら、わたしを試み、わたしをためした。

10 わたしは四十年の間、その世代の者たちを忌みきらい、そして言った。「彼らは、心の迷っている民だ。彼らは、私の道を知ってはいない」と。

11 それゆえ、わたしは怒って誓った。「確かに彼らは、わたしの安息に、入れない」と。

詩篇 94篇

詩篇 94篇


1 復讐の神、主よ。復讐の神よ。光を放ってください。

2 地をさばく方よ。立ち上がってください。高ぶる者に報復してください。

3 主よ。悪者どもはいつまで、いつまで、悪者どもは、勝ち誇るのでしょう。

4 彼らは放言し、横柄に語り、不法を行う者はみな自慢します。

5 主よ。彼らはあなたの民を打ち砕き、あなたのものである民を悩まします。

6 彼らは、やもめや在留異国人を殺し、みなしごたちを打ち殺します。

7 こうして彼らは言っています。「主は見ることはない。ヤコブの神は気づかない。」

8 気づけ。民のうちのまぬけ者ども。愚か者ども。おまえらは、いつになったら、わかるのか。

9 耳を植えつけられた方が、お聞きにならないだろうか。目を造られた方が、ご覧にならないだろうか。

10 国々を戒める方が、お責めにならないだろうか。人に知識を教えるその方が。

11 主は、人の思い計ることがいかにむなしいかを、知っておられる。

12 主よ。なんと幸いなことでしょう。あなたに、戒められ、あなたのみおしてを教えられる、その人は。

13 わざわいの日に、あなたがその人に平安を賜るからです。その間に、悪者のためには穴が掘られます。

14 まことに、主は、ご自分の民を見放さず、ご自分のものである民を、お見捨てになりません。

15 さばきは再び義に戻り、心の直ぐな人はみな、これに従うでしょう。

16 だれが、私のために、悪を行う者に向かって立ち上がるのでしょうか。だれが、私のために、不法を行う者に向かって堅く立つのでしょうか。

17 もしも主が私の助けでなかったなら、私のたましいはただちに沈黙のうちに住んだことでしょう。

18 もしも私が、「私の足はよろけています」と言ったとすれば、主よ、あなたの恵みが私をささえてくださいますように。

19 私のうちで、思い煩いが増すときに、あなたの慰めが、私のたましいを喜ばしてくださいますように。

20 おきてにしたがって悪をたくらむ破滅の法廷が、あなたを仲間に加えるでしょうか。

21 彼らは、正しい者のいのちを求めて共に集まり、罪に定めて、罪を犯さない人の血を流します。

22 しかし主は、わがとりでとなり、わが神は、わが避け所の岩となられました。

23 主は彼らの不義をその身に返し、彼らの悪のゆえに、彼らを滅ぼされます。われらの神、主が、彼らを滅ぼされます。

詩篇 93篇

詩篇 93篇


1 主は、王であられ、みいつをまとっておられます。主はまとっておられます。力を身にまとっておられます。まことに、世界は堅く建てられ、揺らぐことはありません。

2 あなたの御座は、いにしえから堅く立ち、あなたは、とこしえからおられます。

3 主よ。川は、声をあげました。川は、叫び声をあげました。川は、とどろく声をあげています。

4 大水のとどろきにまさり、海の力強い波にもまさって、いと高き所にいます主は、力強くあられます。

5 あなたのあかしは、まことに確かです。聖なることがあなたの家にはふさわしいのです。主よ、いつまでも。

詩篇 92篇

詩篇 92篇

賛歌。安息日のための歌

1 主に感謝するのは、良いことです。いと高き方よ。あなたの御名にほめ歌を歌うことは。

2 朝に、あなたの恵みを、夜ごとにあなたの真実を言い表すことは。

3 十弦の琴や六弦の琴、それに立琴によるたえなる調べに合わせて。

4 主よ。あなたは、あなたのなさったことで、私を喜ばせてくださいましたから、私は、あなたの御手のわざを、喜び歌います。

5 主よ。あなたのみわざはなんと大きいことでしょう。あなたの御計らいは、いとも深いのです。

6 まぬけ者は知らず、愚か者にはこれがわかりません。

7 悪者どもが青草のようにもえいでようと、不法を行う者どもがみな栄えようと、それは彼らが永遠に滅ぼされるためです。

8 しかし主よ。あなたはとこしえに、いと高き所におられます。

9 おお、主よ。今、あなたの敵が、今、あなたの敵が滅びます。不法を行う者どもがみな、散らされるのです。

10 しかし、あなたは私の角を野牛の角のように高く上げ、私に新しい油をそそがれました。

11 私の目は私を待ち伏せている者どもを見下し、私の耳は私に立ち向かう悪人どもの悲鳴を聞きます。

12 正しい者は、なつめやしの木のように栄え、レバノン杉のように育ちます。

13 彼らは、主の家に植えられ、私たちの神の大庭で栄えます。

14 彼らは年老いてもなお、実を実らせ、みずみずしく、おい茂っていましょう。

15 こうして彼らは、主の正しいことを告げましょう。主は、わが岩。主には不正がありません。

詩篇 91篇

詩篇 91篇


1 いと高き方の隠れ場に住む者は、全能者の陰に宿る。

2 私は主に申し上げよう。「わが避け所、わがとりで、私の信頼するわが神」と。

3 主は狩人のわなから、恐ろしい疫病から、あなたを救い出されるからである。

4 主は、ご自分の羽で、あなたをおおわれる。あなたは、その翼の下に身を避ける。主の真実は、大楯であり、とりでである。

5 あなたは夜の恐怖も恐れず、昼に飛び来る矢も恐れない。

6 また、暗やみに歩き回る疫病も、真昼に荒らす滅びをも。

7 千人が、あなたのかたわらに、万人が、あなたの右手に倒れても、それはあなたには、近づかない。

8 あなたはただ、それを目にし、悪者への報いを見るだけである。

9 それはあなたが私の避け所である主を、いと高き方を、あなたの住まいとしたからである。

10 わざわいは、あなたにふりかからず、えやみも、あなたの天幕に近づかない。

11 まことに主は、あなたのために、御使いたちに命じて、すべての道で、あなたを守るようにされる。

12 彼らは、その手で、あなたをささえ、あなたの足が石に打ち当たることのないようにする。

13 あなたは、獅子とコブラとを踏みつけ、若獅子と蛇とを踏みにじろう。

14 彼がわたしを愛しているから、わたしは彼を助け出そう。彼がわたしの名を知っているからだ。わたしは彼を高く上げよう。

15 彼が、わたしを呼び求めれば、わたしは、彼に答えよう。わたしは苦しみのときに彼とともにいて、彼を救い彼に誉れを与えよう。

16 わたしは、彼を長いいのちで満ち足らせ、わたしの救いを彼に見せよう。

詩篇 90篇

詩篇 90篇

神の人モーセの祈り

1 主よ。あなたは代々にわたって私たちの住まいです。

2 山々が生まれる前から、あなたが地と世界とを生み出す前から、まことに、とこしえからとこしえまであなたは神です。

3 あなたは人をちりに帰らせて言われます。「人の子らよ、帰れ。」

4 まことに、あなたの目には、千年も、きのうのように過ぎ去り、夜回りのひとときのようです。

5 あなたが人を押し流すと、彼らは、眠りにおちます。朝、彼らは移ろう草のようです。

6 朝は、花を咲かせているが、また移ろい、夕べには、しおれて枯れます。

7 まことに、私たちはあなたの御怒りによって消えうせ、あなたの激しい憤りにおじ惑います。

8 あなたは私たちの不義を御前に、私たちの秘めごとを御顔の光の中に置かれます。

9 まことに、私たちのすべての日はあなたの激しい怒りの中に沈み行き、私たちは自分の齢をひと息のように終わらせます。

10 私たちの齢は七十年。健やかであっても八十年。しかも、その誇りとするところは労苦とわざわいです。それは早く過ぎ去り、私たちも飛び去るのです。

11 だれが御怒りの力を知っているでしょう。だれがあなたの激しい怒りを知っているでしょう。その恐れにふさわしく。

12 それゆえ、私たちに自分の日を正しく数えることを教えてください。そうして私たちに知恵の心を得させてください。

13 帰って来てください。主よ。いつまでこのようなのですか。あなたのしもべらを、あわれんでください。

14 どうか、朝には、あなたの恵みで私たちを満ち足らせ、私たちのすべての日に、喜び歌い、楽しむようにしてください。

15 あなたが私たちを悩まされた日々と、私たちがわざわいに会った年々に応じて、私たちを楽しませてください。

16 あなたのみわざをあなたのしもべらに、あなたの威光を彼らの子らに見せてください。

17 私たちの神、主のご慈愛が私たちの上にありますように。そして、私たちの手のわざを確かなものにしてください。どうか、私たちの手のわざを確かなものにしてください。

詩篇 第三巻 index

詩篇 第73章
詩篇 第74章
詩篇 第75章
詩篇 第76章
詩篇 第77章
詩篇 第78章
詩篇 第79章
詩篇 第80章
詩篇 第81章
詩篇 第82章
詩篇 第83章
詩篇 第84章
詩篇 第85章
詩篇 第86章
詩篇 第87章
詩篇 第88章
詩篇 第89章

詩篇 89篇

詩篇 89篇

エズラフ人エタンのマスキール

1 私は、主の恵みを、とこしえに歌います。あなたの真実を代々限りなく私の口で知らせます。

2 私はこういいます。「御恵みは、とこしえに建てられ、あなたは、その真実を天に堅く立てられる」と。

3 「わたしは、わたしの選んだ者と契約を結び、わたしのしべもダビデに誓っている。

4 わたしは、おまえのすえを、とこしえに堅く立て、おまえの王座を代々限りなく建てる。」セラ

5 主よ。天は、あなたの奇しいわざをほめたたえます。また、聖徒たちの集まりで、あなたの真実をも。

6 まことに雲の上ではだれが主と並びえましょう。力ある者の子らの中でだれが主に似ているでしょう。

7 主は、聖徒たちのつどいで大いに恐れられている神。主の回りのすべての者にまさって恐れられている方です。

8 万軍の神、主。だれが、あなたのように力がありましょう。主よ。あなたの真実はあなたを取り囲んでいます。

9 あなたは海の高まりを治めておられます。その波がさかまくとき、あなたはそれを静められます。

10 あなたご自身が、ラハブを殺された者のように打ち砕き、あなたの敵を力ある御腕によって散らされました。

11 天はあなたのもの、地もあなたのもの。世界とそれを満たすものは、あなたがその基で据えられました。

12 北と南、これらをあなたが造られました。タボルとヘルモンはあなたの御名を高らかに歌います。

13 あなたは力ある腕を持っておられます。あなたの御手は強く、あなたの右の手は高く上げられています。

14 義と公正は、あなたの王座の基。恵みとまことは、御前に先立ちます。

15 幸いなことよ、喜びの叫びを知る民は。主よ。彼らhあ、あなたの御顔の光の中を歩みます。

16 彼らは、あなたの御名をいつも喜び、あなたの義によって、高く上げられます。

17 あなたが彼らの力の光栄であり、あなたのご恩寵によって、私たちの角が高く上げられているからです。

18 私たちの盾は主のもの、私たちの王はイスラエルの聖なる方のものだからです。

19 あなたは、かつて、幻のうちに、あなたの敬虔な者たちに告げて、仰せられました。「わたしは、ひとりの勇士に助けを与え、民の中から選ばれた者を高く上げた。

20 わたしは、わたしのしもべダビデを見いだし、わたしの聖なる油を彼にそそいだ。

21 わたしの手は彼とともに堅く立てられ、わたしの腕もまた彼を強くしよう。

22 敵が彼に害を与えることはなく、不正な者も彼を悩ますことはない。

23 わたしは彼の前で彼の仇を打ち砕き、彼を憎む者を打ち倒そう。

24 わたしの真実とわたしの恵みとは彼とともにあり、わたしの名によって、彼の角は高く上げられる。

25 私は彼の手を海の上に、彼の右の手を川の上に置こう。

26 彼は、わたしを呼ぼう。『あなたはわが父、わが神、わが救いの岩』と。

27 わたしもまた、彼をわたしの長子とし、地の王たちのうちの最も高い者としよう。

28 わたしの恵みを彼のために永遠に保とう。わたしの契約は彼に対して真実である。

29 わたしは彼の子孫をいつまでも、彼の王座を天の日数のように、続かせよう。

30 もし、その子孫がわたしのおしえを捨て、わたしの定めのうちを歩かないならば、

31 また、もし彼らがわたしのおきてを破り、わたしの命令を守らないならば、

32 わたしは杖をもって、彼らのそむきの罪を、むちをもって、彼らの咎を罰しよう。

33 しかし、わたしは恵みを彼からもぎ取らず、わたしの真実を偽らない。

34 わたしは、わたしの契約を破らない。くちびるから出たことを、わたしは変えない。

35 わたしは、かつて、わが聖によって誓った。わたしは決してダビデに偽りを言わない。

36 彼の子孫はとこしえまでも続き、彼の王座は、太陽のようにわたしの前にあろう。

37 それは月のようにとこしえに、堅く立てられる。雲の中の証人は真実である。」セラ

38 しかし、あなたは拒んでお捨てになりました。あなたによって油そそがれた者に向かって、あなたは激しく怒っておられます。

39 あなたは、あなたのしもべの契約を廃棄し、彼の冠を地に捨てて汚しておられます。

40 あなたは彼の城壁をことごとく打ちこわし、その要塞を廃墟とされました。

41 道を通り過ぎる者はみな、彼から奪い取り、彼は隣人のそしりとなっています。

42 あなたは彼の仇の右の手を高く上げ、彼の敵をみな喜ばせておられます。

43 そればかりか、あなたは彼の剣の刃を折り曲げ、彼が戦いに立てないようにされています。

44 あなたは、彼の輝きを消し、彼の王座を地に投げ倒してしまわれました。

45 あなたは、彼の若い日を短くし、恥で彼をおおわれました。セラ

46 いつまでですか。主よ。あなたがどこまでも身を隠し、あなたの憤りが火のように燃えるのは。

47 どうか、心に留めていてください。私がどれだけ長く生きるかを。あなたはすべての人の子らをいかにむなしいものとして創造されたかを。

48 いったい、生きていて死を見ない者はだれでしょう。だれがおのれ自身を、よみの力から救い出せましょう。セラ

49 主よ。あなたの先の恵みはどこにあるのでしょうか。それはあなたが真実をもってダビデに誓われたものです。

50 主よ。心に留めてください。あなたのしもべたちの受けるそしりを。私が多くの国々のすべてをこの胸にこらえていることを。

51 主よ。あなたの敵どもは、そのようにそしり、そのように、あなたに油そそがれた者の足跡をそしりました。

52 ほむべきかな。主。とこしえまでも。アーメン。アーメン。

詩篇 88篇

詩篇 88篇

歌。コラの子たちの賛歌。指揮者のため。マハラテ・レアノテの調べに合わせて。エズラフ人ヘマンのマスキール

1 主、私の救いの神。私は昼は、叫び、夜は、あなたの御前にいます。

2 私の祈りがあなたの御前に届きますように。どうか、あなたの耳を私の叫びに傾けてください。

3 私のたましいは、悩みに満ち、私のいのちは、よみに触れていますから。

4 私は穴の下る者とともに数えられ、力のない者のようになっています。

5 死人の中でも見放され、墓の中で横たわる殺された者のようになっています。あなたは彼らをもはや覚えておられません。彼らはあなたの御手から断ち切られています。

6 あなたは私を最も深い穴に置いておられます。そこは食らい所、深い淵です。

7 あなたの激しい憤りが私の上にとどまり、あなたのすべての波であなたは私を悩ましておられます。セラ

8 あなたは私の親友を私から遠ざけ、私を彼らの忌みきらう者とされました。私は閉じ込められて、出て行くことができません。

9 私の目は悩みによって衰えています。主よ。私は日ごとにあなたを呼び求めています。あなたに向かって私の両手を差し伸ばしています。

10 あなたは死人のために奇しいわざを行われるでしょうか。亡霊が起き上がって、あなたをほめたたえるでしょうか。

11 あなた恵みが墓の中で宣べられましょうか、あなたの真実が滅びの中で。

12 あなたの奇しいわざが、やみの中で知られるでしょうか、あなたの義が忘却の地で。

13 しかし、主よ。この私は、あなたに叫んでいます。朝明けに、私の祈りはあなたのところに届きます。

14 主よ。なぜ、私のたましいを拒み、私に御顔を隠されるのですか。

15 私は若いころから悩み、そして死にひんしています。私はあなたの恐ろしさに耐えてきて、心が乱れています。

16 あなたの燃える怒りが私の上を越え、あなたからの恐怖が私を滅ぼし尽くしました。

17 これらが日夜、大水のように私を囲み、私を全く取り巻いてしまいました。

18 あなたは私から愛する者や友を遠ざけてしまわれました。私の知人たちは暗い所にいます。

詩篇 87篇

詩篇 87篇

コラの子たちの賛歌。歌

1 主は聖なる山に基を置かれる。

2 主は、ヤコブのすべての住まいにまさって、シオンのもろもろの門を愛される。

3 神の都よ。あなたについては、すばらしいことが語られている。セラ

4 「わたしはラハブとバビロンをわたしを知っている者の数に入れよう。見よ。ペリシテとツロ、それにクシュもともに。これらをもここで生まれた者として。」

5 しかし、シオンについては、こう言われる。「だれもかれもが、ここで生まれた」と。こうして、いと高き方ご自身がシオンを堅くお建てになる。

6 主が国々の民を登録されるとき、「この民はここで生まれた」としるされる。セラ

7 踊りながら歌う者は、「私の泉はことごとく、あなたにある」と言おう。

詩篇 86篇

詩篇 86篇

ダビデの祈り

1 主よ。あなたの耳を傾けて、私に答えてください。私は悩み、そして貧しいのです。

2 私のたましいを守ってください。私は神を恐れる者です。わが神よ。どうかあなたに信頼するあなたのしもべを救ってください。

3 主よ。私をあわれんでください。私は一日中あなたに呼ばわっていますから。

4 あなたのしもべのたましいを喜ばせてください。主よ。私のたましいはあなたを仰いでいますから。

5 主よ。まことにあなたはいつくしみ深く、赦しに富み、あなたを呼び求めるすべての者に、恵み豊かであられます。

6 主よ。私の祈りを耳に入れ、私の願いの声を心に留めてください。

7 私は苦難の日にあなたを呼び求めます。あなたが答えてくださるからです。

8 主よ。神々のうちで、あなたに並ぶ者はなく、あなたのみわざに比ぶべきものはありません。

9 主よ。あなたが造られたすべての国々はあなたの御前に来て、伏し拝み、あなたの御名をあがめましょう。

10 まことに、あなたは大いなる方、奇しいわざを行われる方です。あなただけが神です。

11 主よ。あなたの道を私に教えてください。私はあなたの真理のうちを歩みます。私の心を一つにしてください。御名を恐れるように。

12 わが神、主よ。私は心を尽くしてあなたに感謝し、とこしえまでも、あなたの御名をあがめましょう。

13 それは、あなたの恵みが私に対して大きく、あなたが私のたましいを、よみの深みから救い出してくださったからです。

14 神よ。高ぶる者どもは私に逆らって立ち、横暴な者の群れは私のいのちを求めます。彼らは、あなたを自分の前に置いていません。

15 しかし主よ。あなたは、あわれみ深く、情け深い神。怒るのにおそく、恵みとまことに富んでおられます。

16 私に御顔を向け、私をあわれんでください。あなたのしもべに御力を与え、あなたのはしための子をお救いください。

17 私に、いつくしみのしるしを行ってください。そうすれば、私を憎む者らは見て、恥を受けるでしょう。まことに主よ。あなたは私を助け、私を慰めてくださいます。

詩篇 85篇

詩篇 85篇

指揮者のために。コラの子たちの賛歌

1 主よ。あなたの御国に恵みを施し、ヤコブの繁栄を元どおりにされました。

2 あなたは、御民の咎を赦し、彼らのすべての罪を、おおわれました。セラ

3 あなたは、激しい怒りをことごとく取り去り、燃える御怒りを、押しとどめられました。

4 われらの救いの神よ。どうか、私たちを生き返らせ、私たちに対する御怒りをやめてください。

5 あなたは、いつまでも、私たちに対して怒っておられるのですか。代々に至るまで、あなたの御怒りを引き延ばされるのですか。

6 あなたは、私たちを再び生かされないのですか。あなたの民があなたによって喜ぶために。

7 主よ。私たちに、あなたの恵みを示し、あなたの救いを私たちに与えてください。

8 私は、主であられる神の仰せを聞きたい。主は、御民と聖徒たちとに平和を告げ、彼らを再び愚かさには戻されない。

9 まことに御救いは主を恐れる者たちに近い。それは、栄光が私たちの国にとどまるためです。

10 恵みとまこととは、互いに出会い、義と平和とは、互いに口づけしています。

11 まことは地から生えいで、義は天から見おろしています。

12 まことに、主は、良いものを下さるので、私たちの国は、その産物を生じます。

13 義は、主の御前に先立って行き、主の足跡を道とします。

詩篇 84篇

詩篇 84篇

指揮者のために。ギテトの調べに合わせて。コラの子たちの賛歌

1 万軍の主。あなたのお住まいはなんと、慕わしいことでしょう。

2 私のたましいは、主の大庭を恋い慕って絶え入るばかりです。私の心も、身も、生ける神に喜びの歌を歌います。

3 雀さえも、住みかを見つけました。つばめも、ひなを入れる巣、あなたの祭壇を見つけました。万軍の主。私の王、私の神よ。

4 なんと幸いなことでしょう。あなたの家に住む人たちは。彼らは、いつも、あなたをほめたたえています。セラ

5 なんと幸いなことでしょう。その力が、あなたにあり、その心の中にシオンへの大路のある人は。

6 彼らは涙の谷を過ぎるときも、そこを泉のわく所とします。初めの雨もまたそこを祝福でおおいます。

7 彼らは、力から力へと進み、シオンにおいて、神の御前に現れます。

8 万軍の神、主よ。私の祈りを聞いてください。ヤコブの神よ。耳を傾けてください。セラ

9 神よ。われらの盾をご覧ください。あなたに油そそがれた者の顔に目を注いでください。

10 まことに、あなたの大庭にいる一日は千日にまさります。私は悪の天幕に住むよりはむしろ神の宮の門口に立ちたいのです。

11 まことに、神なる主は太陽です。盾です。主は恵みと栄光を授け、正しく歩く者たちに、良いものを拒まれません。

12 万軍の主よ。なんと幸いなことでしょう。あなたに信頼するその人は。

詩篇 83篇

詩篇 83篇

歌。アサフの賛歌

1 神よ。沈黙を続けないでください。黙っていないでください。神よ。じっとしていないでください。

2 今、あなたの敵どもが立ち騒ぎ、あなたを憎む者どもが頭をもたげています。

3 彼らは、あなたの民に対して悪賢いはかりごとを巡らし、あなたのかくまわれる者たちに悪だくみをしています。

4 彼らは言っています。「さあ、彼らの国を消し去って、イスラエルの名がもはや覚えられないようにしよう。」

5 彼らは心を一つにして悪だくみをし、あなたに逆らって、契約を結んでいます。

6 それは、エドムの天幕の者たちとイシュマエル人、モアブとハガル人、

7 ゲバルとアモン、それにアマレク、ツロの住人といっしょにペリシテもです。

8 アッシリヤもまた、彼らにくみし、彼らはロトの子らの腕となりました。セラ

9 どうか彼らを、ミデヤンや、キション川でのシセラやヤビンのようにしてください。

10 彼らは、エン・ドルで滅ぼされ、土地の肥やしとなりました。

11 彼らの貴族らを、オレブとゼエブのように、彼らの君主をみな、ゼバフとツァルムナのようにしてください。

12 彼らは言っています。「神の牧場をわれわれのものとしよう。」

13 わが神よ。彼らを吹きころがされる枯れあざみのように、風の前の、わらのようにしてください。

14 林を燃やす火のように、山々を焼き尽くす炎のように、

15 そのように、あなたのはやてで、彼らを追い、あなたのあらしで彼らをおののかせてください。

16 彼らの顔を恥で満たしてください。主よ。彼らがあなたの御名を慕い求めるようにしてください。

17 彼らが恥を見、いつまでも恐れおののきますように。彼らがはずかしめを受け、滅びますように。

18 こうして彼らが知りますように。その名、主であるあなただけが、全地の上にいますいと高き方であることを。

詩篇 82篇

詩篇 82篇

アサフの賛歌

1 神は神の会衆の中に立つ。神は神々の真ん中で、さばきを下す。

2 いつまでおまえたちは、不正なさばきを行い、悪者どもの顔を立てるのか。セラ

3 弱い者とみなしごのためにさばき、悩む者と乏しい者の権利を認めよ。

4 弱い者と貧しい者とを助け出し、悪者どもの手から救い出せ。

5 彼らは、知らない。また、悟らない。彼らは、暗やみの中を歩き回る。地の基は、ことごとく揺らいでいる。

6 わたしは言った。「おまえたちは神々だ。おまえたちはみな、いと高き方の子らだ。

7 にもかかわらず、おまえたちは、人のように死に、君主たちのひとりのように倒れよう。」

8 神よ。立ち上がって、地をさばいてください。まことに、すべての国々はあなたが、ご自分のものとしておられます。

詩篇 81篇

詩篇 81篇

指揮者のために。ギテトの調べに合わせて。アサフによる

1 われらの力であられる神に喜び歌え。ヤコブの神に喜び叫べ。

2 声高らかにほめ歌を歌え。タンバリンを打ち鳴らせ。六弦の琴に合わせて、良い音の立琴をかき鳴らせ。

3 われらの祭りの日の、新月と満月に、角笛を吹き鳴らせ。

4 それは、イスラエルのためのおきて、ヤコブの神の定めである。

5 神が、エジプトの地に出て行かれたとき、ヨセフの中に、それをあかしとして授けられた。私は、まだ知らなかったことばを聞いた。

6 「わたしは、彼らの肩から重荷を取り除き、彼の手を荷かごから離してやった。

7 あなたは苦しみのときに、呼び求め、わたしは、あなたを助け出した。わたしは、雷の隠れ場から、あなたに答え、メリバの水のほとりで、あなたをためした。セラ

8 聞け。わが民よ。わたしは、あなたをたしなめよう。イスラエルよ。よくわたしの言うことを聞け。

9 あなたのうちに、ほかの神があってはならない。あなたは、外国の神を拝んではならない。

10 わたしが、あなたの神、主である。わたしはあなたをエジプトの地から連れ上った。あなたの口を大きくあけよ。わたしが、それを満たそう。

11 しかしわが民は、わたしの声を聞かず、イスラエルは、わたしに従わなかった。

12 それでわたしは、彼らをかたくなな心のままに任せ、自分たちのおもんばかりのままに歩かせた。

13 ああ、ただ、わが民がわたしに聞き従い、イスラエルが、わたしの道を歩いたのだったら。

14 わたしはただちに、彼らの敵を征服し、彼らの仇に、わたしの手を向けたのに。」

15 主を憎む者どもは、主にへつらっているが、彼らの刑罰の時は永遠に続く。

16 しかし主は、最良の小麦をイスラエルに食べさせる。「わたしは岩の上にできる蜜で、あなたを満ちたらせよう。」

詩篇 80篇

詩篇 80篇

指揮者のために。「さとしは、ゆりの花」の調べに合わせて。アサフの賛歌

1 イスラエルの牧者よ。聞いてください。ヨセフの羊を群れのように導かれる方よ。光を放ってください。ケルビムの上の御座に着いておられる方よ。

2 エフライムとベニヤミンとマナセの前で、御力を呼びさまし、私たちを救うために来てください。

3 神よ。私たちをもとに返し、御顔を照り輝かせてください。そうすれば、私たちは救われます。

4 万軍の神、主よ。いつまで、あなたの民の祈りに怒りを燃やしておられるのでしょう。

5 あなたは彼らに涙のパンを食べさせ、あふれる涙を飲ませられました。

6 あなたは、私たちを隣人らの争いの的とし、私たちの敵は敵で、私たちをあざけっています。

7 万軍の神よ。私たちをもとに返し、御顔を照り輝かせてください。そうすれば、私たちは救われます。

8 あなたは、エジプトから、ぶどうの木を携え出し、国々を追い出して、それを植えられました。

9 あなたがそのために、地を切り開かれたので、ぶどうの木は深く根を張り、地にはびこりました。

10 山々もその影におおわれ、神の杉の木もその大枝におおわれました。

11 ぶどうの木はその枝を海にまで、若枝をあの川にまで伸ばしました。

12 なぜ、あなたは、石垣を破り、道を行くすべての者に、その実を摘み取らせなさるのですか。

13 林のいのししはこれを食い荒らし、野に群がるものも、これを食べます。

14 万軍の神よ。どうか、帰って来てください。天から目を注ぎ、よく見てください。そして、このぶどうの木を育ててください。

15 また、あなたの右の手が植えた苗と、ご自分のために強くされた枝とを。

16 それは火で焼かれ、切り倒されました。彼らは、御顔のとがめによって、滅びるのです。

17 あなたの右の手の人の上に、御手が、ご自分のため強くされた人の子の上に、御手がありますように。

18 そうすれば、私たちはあなたを裏切りません。私たちを生かしてください。私たちは御名を呼び求めます。

19 万軍の神、主よ。私たちをもとに返し、御顔を照り輝かせてください。そうすれば、私たちは救われます。

詩篇 79篇

詩篇 79篇

アサフの賛歌

1 神よ。国々は、ご自身のものである地に侵入し、あなたの聖なる宮をけがし、エルサレムを廃墟としました。

2 彼らは、あなたのしもべたちのしかばねを空の鳥のえじきとし、あなたの聖徒たちの肉を野の獣に与え、

3 聖徒たちの血を、エルサレムの回りに、水のように注ぎ出しました。彼らを葬る者もいません。

4 私たちは隣人のそしりとなり、回りの者のあざけりとなり、笑いぐさとなりました。

5 主よ。いつまででしょうか。あなたは、いつまでもお怒りなのでしょうか。いつまで、あなたのねたみは火のように燃えるのでしょうか。

6 どうか、あなたを知らない国々に、御名を呼び求めない王国の上に、あなたの激しい憤りを注ぎ出してください。

7 彼らはヤコブを食い尽くし、その住む所を荒らしたからです。

8 先祖たちの咎を、私たちのものとして、思い出さないでください。あなたのあわれみが、すみやあに、私たちを迎えますように。私たちは、ひどくおとしめられていますから。

9 私たちの救いの神よ。御名の栄光のために、私たちを助けてください。御名のために、私たちを救い出し、私たちの罪をお赦しください。

10 なぜ、国々は、「彼らの神はどこにいるのか」と言うのでしょう。あなたのしもべたちの、流された血の復讐が、私たちの目の前で、国々に思い知らされますように。

11 捕らわれ人のうめきが御前に届きますように。あなたの偉大な力によって、死に定められた人々を生きながらえさせてください。

12 主よ。あなたをそしった、そのそしりの七倍を、私たちの隣人らの胸に返してください。

13 そうすれば、あなたの民、あなたの牧場の羊である私たちは、とこしえまでも、あなたに感謝し、代々限りなくあなたの誉れを語り告げましょう。

詩篇 78篇

詩篇 78篇

アサフのマスキール

1 私の民よ。私の教えを耳に入れ、私の口のことばに耳を傾けよ。

2 私は、口を開いて、たとえ話を語り、昔からのなぞを物語ろう。

3 それは、私たちが聞いて、知っていること、私たちの先祖が語ってくれたこと。

4 それを私たちは彼らの子孫に隠さず、後の時代に語り告げよう。主への賛美と御力と、主の行われた奇しいわざとを。

5 主はヤコブのうちにさとしを置き、みおしえをイスラエルのうちに定め、私たちの先祖たちに命じて、これをその子らに教えるようにされた。

6 後の世代の者、生まれてくる子らが、これを知り、彼らが興り、これをその子らにまた語り告げるため、

7 彼らが神に信頼し、神のみわざを忘れず、その仰せを守るためである。

8 また先祖たちのように、彼らが、かたくなで、逆らう世代の者、心定まらず、その霊が神に忠実でない世代の者とならないためである。

9 エフライムの人々は、矢をつがえて弓を射る者であったが、戦いの日には退却した。

10 彼らは、神の契約を守らず、神のおしえに従って歩むことを拒み、

11 神の数々のみわざと、神が見せてくださった多くの奇しいこととを忘れてしまった。

12 神は、彼らの先祖たちの前で、エジプトの地、ツォアンの野で、奇しいわざを行われた。

13 神は海を分けて彼らを通らせ、せきのように水を立てられた。

14 神は、昼は雲をもって、彼らを導き、夜は、夜通し炎の光で彼らを導いた。

15 荒野では岩を割り、深い水からのように豊かに飲ませられた。

16 また、岩から数々の流れを出し、水を川のように流された。

17 それなのに、彼らはなおも神に罪を犯し、砂漠で、いと高き方に逆らった。

18 彼らは欲するままに食べ物を求め、心のうちで神を試みた。

19 そのとき彼らは神に逆らって、こう言った。「神は荒野の中で食事を備えることができようか。

20 確かに、岩を打たれると、水がほとばしり出て流れがあふれた。だが、神は、パンをも与えることができようか。ご自分の民に肉を備えることができようか。」

21 それゆえ、主は、これを聞いて激しく怒られた。火はヤコブに向かって燃え上がり、怒りもまた、イスラエルに向かって立ち上った。

22 これは、彼らが神を信ぜず、御救いに信頼しなかったからである。

23 しかし神は、上の雲に命じて天の戸を開き、

24 食べ物としてマナを彼らの上に降らせ、天の穀物を彼らに与えられた。

25 それで人々は御使いのパンを食べた。神は飽きるほど食物を送られた。

26 神は、東風を天に起こし、御力をもって、南風を吹かせられた。

27 神は彼らの上に肉をちりのように、翼のある鳥をも海辺の砂のように降らせた。

28 それを宿営の中、住まいの回りに落とした。

29 そこで彼らは食べ、十分に満ち足りた。こうして彼らの欲望をかなえてくださった。

30 彼らがその欲望から離れず、まだ、その食べ物が口にあるうちに、

31 神の怒りは彼らに向かって燃え上がり、彼らのうちの最もがんじょうな者たちを殺し、イスラエルの若い男たちを打ちのめされた。

32 このすべてのことにもかかわらず、彼らはなおも罪を犯し、神の奇しいわざを信じなかった。

33 それで神は、彼らの日をひと息のうちに、彼らの齢を突然の恐怖のうちに、終わらせた。

34 神が彼らを殺されると、彼らは神を尋ね求め、立ち返って、神を切に求めた。

35 彼らは、神が自分たちの岩であり、いと高き神が自分たちを贖う方であることを思い出した。

36 しかしまた彼らは、その口で神を欺き、その舌で神に偽りを言った。

37 彼らの心は神に誠実でなく、神の契約にも忠実でなかった。

38 しかし、あわれみ深い神は、彼らの咎を赦して、滅ぼさず、幾度も怒りを押さえ、憤りのすべてをかき立てられはしなかった。

39 神は、彼らが肉にすぎず、吹き去れば、返って来ない風であることを心に留めてくださった。

40 幾たび彼らは、荒野で神に逆らい、荒れ地で神を悲しませたことか。

41 彼らはくり返して、神を試み、イスラエルの聖なる方を痛めた。

42 彼らは神の力をも、神が敵から贖い出してくださった日をも、覚えてはいなかった。

43 神が、エジプトでしるしを、ツォアンの野で奇蹟を行われたことを。

44 神がそこの川を血に変わらせたので、その流れを飲むことができなかった。

45 神は彼らに、あぶの群れを送って彼らを食わせ、かえるを送って彼らを滅ぼされた。

46 また、彼らの作物を、油虫に、彼らの勤労の実を、いなごに与えられた。

47 神は、雹で、彼らのぶどうの木を、いなずまで、彼らのいちじく桑の木を滅ぼされた。

48 神は、彼らの家畜を、雹に、彼らの家畜の群れを、疫病に渡された。

49 神は、彼らの上に、燃える怒りと激しい怒り、憤りと苦しみ、それに、わざわいの御使いの群れを送られた。

50 神は御怒りのために道をならし、彼らのたましいに死を免れさせず、彼らのいのちを疫病に渡された。

51 また、エジプトのすべての初子、ハムの天幕の彼らの力の初めの子らを打ち殺された。

52 しかし神は、ご自分の民を、羊の群れのように連れ出し、家畜の群れのように荒野の中を連れて行かれた。

53 彼らを安らかに導かれたので、彼らは恐れなかった。彼らの敵は、海が包んでしまった。

54 こうして神は、ご自分の聖なる国、右の御手で造られたこの山に、彼らを連れて行かれた。

55 神はまた、彼らの前から国々を追い出し、その地を相続地として彼らに分け与え、イスラエルの諸族をおのおのの天幕に住まわせた。

56 それなのに、彼らはいと高き神を試み、神に逆らって、神のさとしを守らず、

57 もとに戻って、彼らの先祖たちのように裏切りをし、たるんだ弓の矢のようにそれてしまった。

58 また彼らは、高き所を築いて神の怒りを引き起こし、刻んだ像で、神のねたみを引き起こした。

59 神は、聞いて激しく怒り、イスラエルを全く捨てられた。

60 それで、シロの御住まい、人々の中にお建てになったその幕屋を見放し、

61 御力をとりこに、御栄えを敵の手に、ゆだねられた。

62 神はまた、御民を剣に渡し、ご自分のものである民に対して激しく怒られた。

63 火はその若い男たちを食い尽くし、その若い女たちは婚姻の歌を歌わなかった。

64 その祭司たちは剣に倒れ、やもめたちは泣き悲しむこともできなかった。

65 そのとき主は眠りから目をさまされた。ぶどう酒に酔った勇士がさめたように。

66 その敵を打ち退け、彼らに永遠のそしりを与えられた。

67 それで、ヨセフの天幕を捨て、エフライム族をお選びにならず、

68 ユダ族を選び、主が愛されたシオンの山を、選ばれた。

69 主はその聖所を、高い天のように、ご自分が永遠に基を据えた堅い地のように、お建てになった。

70 主はまた、しもべダビデを選び、羊のおりから彼を召し、

71 乳を飲ませる雌羊の番から彼を連れて来て、御民ヤコブとご自分のものであるイスラエルをぼくするようにされた。

72 彼は、正しい心で彼らを牧し、英知の手で彼らを導いた。

詩篇 77篇

詩篇 77篇

指揮者のために。エドトンの調べによって。アサフの賛歌

1 私は神に向かい声をあげて、叫ぶ。私が神に向かって声をあげると、神は聞かれる。

2 苦難の日に、私は主を尋ね求め、夜には、たゆむことなく手を差し伸ばしたが、私のたましいは慰めを拒んだ。

3 私は神を思い起こして嘆き、思いを潜めて、私の霊は衰え果てる。セラ

4 あなたは、私のまぶたを閉じさせない。私の心は乱れて、もの言うこともできない。

5 私は、昔の日々、遠い昔の年々を思い返した。

6 夜には私の歌を思い起こし、自分の心と語り合い、私の霊は探り求める。

7 「主は、いつまでも拒まれるのだろうか。もう決して愛してくださらないのだろうか。

8 主の恵みは、永久に絶たれたのだろうか。約束は、代々に至るまで、果たされないのだろうか。

9 神は、いつくしみを忘れたのだろうか。もしや、怒ってあわれみを閉じてしまわれたのだろうか。」セラ

10 そのとき私は言った。「私の弱いのはいと高き方の右の手が変わったことによる。」

11 私は、主のみわざを思い起こそう。まことに、昔からのあなたの奇しいわざを思い起こそう。

12 私は、あなたのなさったすべてのことに思いを巡らし、あなたのみわざを、静かに考えよう。

13 神よ。あなたの道は聖です。神のように大いなる神が、ほかにありましょうか。

14 あなたは奇しいわざを行われる神、国々の民の中に御力を現される方です。

15 あなたは御腕をもって、御自分の民、ヤコブとヨセフの子らを贖われました。セラ

16 神よ。水はあなたを見たのです。水はあなたを見て、わななきました。わたつみもまた、震え上がりました。

17 雲は水を注ぎ出し、雷雲は雷をとどろかし、あなたの矢もまた、ひらめき飛びました。

18 あなたの雷の声は、いくさ車のように鳴り、いなずまは世界を照らし、地は震え、揺れ動きました。

19 あなたの道は海の中にあり、あなたの小道は大水の中にありました。それで、あなたの足跡を見た者はありません。

20 あなたは、ご自分の民を、モーセとアロンの手によって、羊の群れのように導かれました。

詩篇 76篇

詩篇 76篇

指揮者のために。弦楽器によって。アサフの賛歌。歌

1 神はユダにおいて知られ、御名はイスラエルにおいて大きい。

2 神の仮庵はシャレムにあり、その住まいはシオンにある。

3 その所で神は弓につがえる火矢、盾と剣、また戦いを打ち砕かれた。セラ

4 あなたは輝かしく、えじきの山々にまさって威厳があります。

5 剛胆な者らは略奪に会い、彼らは全く眠りこけました。勇士たちはだれも、手の施しようがありませんでした。

6 ヤコブの神よ。あなたが、お叱りになると、騎手も馬も、深い眠りに陥りました。

7 あなたは、あなたは、恐ろしい方。あなたが怒られたら、だれが御前に立ちえましょう。

8 あなたの宣告が天から聞こえると、地は恐れて、沈黙を守りました。

9 神が、さばきのために、そして地上の貧しい者たちをみな、救うために、立ち上がられたそのときに。セラ

10 まことに、人の憤りまでもが、あなたをほめたたえ、あなたは、憤りの余りまでをも身に締められます。

11 あなたがたの神、主に、誓いを立て、それを果たせ。主の回りにいる者はみな、恐るべき方に、贈り物をささげよ。

12 主は君主たちのいのちを絶たれる。地の王たちにとって、恐ろしい方。

詩篇 75篇

詩篇 75篇

指揮者のために。「滅ぼすな」の調べに合わせて。アサフの賛歌。歌

1 私たちは、あなたに感謝します。神よ。私たちは感謝します。御名は、近くにあり、人々は、あなたの奇しいわざを語り告げます。

2 「わたしが、定めの時を決め、わたしみずから公正にさばく。

3 地とこれに住むすべての者が揺らぐとき、わたしは地の柱を堅く立てる。セラ

4 わたしは、誇る者には、『誇るな』と言い、悪者には、『角を上げるな。

5 おまえたちの角を、高く上げるな。横柄な態度で語るな』と言う。」

6 高く上げることは、東からでもなく、西からでもなく、荒野からでもない。

7 それは、神が、さばく方であり、これを低くし、かれを高く上げられるからだ。

8 主の御手には、杯があり、よく混ぜ合わされた、あわだつぶどう酒がある。主が、これを注ぎ出されると、この世の悪者どもは、こぞって、そのかすまで飲んで、飲み干してしまう。

9 しかし私は、とこしえまでも告げよう。ヤコブの神を、ほめ歌おう。

10 悪者どもの角を、ことごとく切り捨てよう。しかし、正しい者の角は、高く上げられる。

詩篇 74篇

詩篇 74篇

アサフのマスキール

1 神よ。なぜ、いつまでも拒み、あなたの牧場の羊に御怒りを燃やされるのですか。

2 どうか思い起こしてください。昔あなたが買い取られた、あなたの会衆、あなたがご自分のものである部族として贖われた民を。また、あなたがお住まいになったシオンの山を。

3 永遠の廃墟に、あなたの足を向けてください。敵は聖所であらゆる害を加えています。

4 あなたに敵対する者どもは、あなたの集会のただ中でほえたけり、おのれらの目じるしを、しるしとして掲げ、

5 森の中で斧を振り上げるかのようです。

6 そうして今や、手斧と槌で、聖所の彫り物をことごとく打ち砕き、

7 あなたの聖所に火を放ち、あなたの御名の住まいを、その地まで汚しました。

8 彼らは心の中で、「彼らをことごとく征服しよう」と言い、国中の神の集会所をみな、焼き払いました。

9 もう私たちのしるしは見られません。もはや預言者もいません。いつまでそうなのかを知っている者も、私たちの間にはいません。

10 神よ。いつまで、仇はそしるのでしょうか。敵は、永久に御名を侮るのでしょうか。

11 なぜ、あなたは御手を、右の御手を、引っ込めておられるのですか。その手をふところから出して彼らを滅ぼし尽くして。

12 確かに、神は、昔から私の王、地上のただ中で、救いのわざを行われる方です。

13 あなたは、御力をもって海を分け、海の巨獣の頭を砕かれました。

14 あなたは、レビヤタンの頭を打ち砕き、荒野の民のえじきとされました。

15 あなたは泉と谷を切り開き、絶えず流れる川をからされました。

16 昼はあなたのもの、夜もまたあなたのもの。あなたは月と太陽とを備えられました。

17 あなたは地のすべての境を定め、夏と冬とを造られました。

18 主よ。どうか、心に留めてください。敵がそしり、愚かな民が御名を侮っていることを。

19 あなたの山鳩のいのちを獣に引き渡さないでください。あなたの悩む者たちのいのちを永久に忘れないでください。

20 どうか、契約に目を留めてください。地の暗い所には暴虐が横行していますから。

21 しいたげられる者が卑しめられて帰ることがなく、悩む者、貧しい者が御名をほめたたえますように。

22 神よ。立ち上がり、あなたの言い分を立ててください。愚か者が一日中あなたをそしっていることを心に留めてください。

23 あなたに敵対する者どもの声や、あなたに立ち向かう者どもの絶えずあげる叫びを、お忘れにならないでください。

詩篇 73篇

詩篇 73篇

アサフの賛歌

1 まことに神は、イスラエルに、心のきよい人たちに、いつくしみ深い。

2 しかし、私自身は、この足がたわみそうで、私の歩みは、すべるばかりだった。

3 それは、私が誇り高ぶる者をねたみ、悪者の栄えるのを見たからである。

4 彼らの死には、苦痛がなく、彼らのからだは、あぶらぎっているからだ。

5 人々が苦労するとき、彼らはそうではなく、ほかの人のようには打たれない。

6 それゆえ、高慢が彼らの首飾りとなり、暴虐の着物が彼らをおおっている。

7 彼らの目は脂肪でふくらみ、心の思いはあふれ出る。

8 彼らはあざけり、悪意をもって語り、高い所からしいたげを告げる。

9 彼らはその口を天にすえ、その舌は地を行き巡る。

10 それゆえ、その民は、ここに帰り、豊かな水は、彼らによって飲み干された。

11 こうして彼らは言う。「どうして神が知ろうか。いと高き方に知識があろうか。」

12 見よ。悪者とは、このようなものだ。彼らはいつまでも安らかで、富を増している。

13 確かに私は、むなしく心をきよめ、手を洗って、きよくしたのだ。

14 私は一日中打たれどおしで、朝ごとに責められた。

15 もしも私が、「このままを述べよう」と言ったなら、確かに私は、あなたの子らの世代の者を裏切ったことだろう。

16 私は、これを知ろうと思い巡らしたが、それは、私の目には、苦役であった。

17 私は、神の聖所に入り、ついに、彼らの最後を悟った。

18 まことに、あなたは彼らをすべりやすい所に置き、彼らを滅びに突き落とされます。

19 まことに、彼らは、またたくまに滅ぼされ、突然の恐怖で滅ぼし尽くされましょう。

20 目ざめの夢のように、主よ、あなたは、奮い立つとき、彼らの姿をさげすまれましょう。

21 私の心が苦しみ、私の内なる思いが突き刺されたとき、

22 私は、愚かで、わきまえもなく、あなたの前で獣のようでした。

23 しかし私は絶えずあなたとともにいました。あなたは私の右の手をしっかりつかまえられました。

24 あなたは、私をさとして導き、後には栄光のうちに受け入れてくださいましょう。

25 天では、あなたのほかに、だれを待つことができましょう。地上では、あなたのほかに私はだれをも望みません。

26 この身とこの心とは尽き果てましょう。しかし神はとこしえに私の心の岩、私の分の土地です。

27 それゆえ、見よ。あなたから遠く離れている者は滅びます。あなたはあなたに不誠実な者をみな滅ぼされます。

28 しかし私にとっては、神の近くにいることが、しあわせなのです。私は、神なる主を私の避け所とし、あなたのすべてのみわざを語り告げましょう。

詩篇 第二巻 index

詩篇 第42章
詩篇 第43章
詩篇 第44章
詩篇 第45章
詩篇 第46章
詩篇 第47章
詩篇 第48章
詩篇 第49章
詩篇 第50章
詩篇 第51章
詩篇 第52章
詩篇 第53章
詩篇 第54章
詩篇 第55章
詩篇 第56章
詩篇 第57章
詩篇 第58章
詩篇 第59章
詩篇 第60章
詩篇 第61章
詩篇 第62章
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詩篇 第65章
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詩篇 第67章
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詩篇 第69章
詩篇 第70章
詩篇 第71章
詩篇 第72章

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