2010年10月26日火曜日

ヨシュア記 20章

ヨシュア記 20章


1 主はヨシュアに告げて仰せられた。

2 「イスラエル人に告げて言え。わたしがモーセを通してあなたがたに告げておいた、のがれの町をあなたがたのために定め、

3 あやまって、知らずに人を殺した殺人者が、そこに逃げ込むことのできるようにしなさい。その町々は、あなたがたが血の復讐をする者からのがれる場所となる。

4 人が、これらの町の一つに逃げ込む場合、その者は、その町の門の入口に立ち、その町の長老たちに聞こえるように、そのわけを述べなさい。彼らは、自分たちの町に彼を受け入れ、彼に一つの場所を与え、彼は、彼らとともに住む。

5 たとい、血の復讐をする者がその者を追って来ても、殺人者をその手に渡してはならない。彼は知らずに隣人を打ち殺したのであって、以前からその人を憎んでいたのではないからである。

6 その者は会衆の前に立ってさばきを受けるまで、あるいは、その時の大祭司が死ぬまで、その町に住まなければならない。それから後、殺人者は、自分の町、自分の家、自分が逃げて来たその町に帰って行くことができる。」

7 それで彼らは、ナフタリの山地にあるガリラヤのケデシュと、エフライムの山地にあるシェケムと、ユダの山地にあるキルヤテ・アルバ、すなわちヘブロンとを聖別した。

8 エリコのあたりのヨルダン川の向こう側、東のほうでは、ルベン部族から、高地の荒野にあるベツェルを、ガド部族から、ギルアデのラモテを、マナセ部族から、バシャンのゴランをこれに当てた。

9 これらは、すべてのイスラエル人、および、彼らの間の在留異国人のために設けられた町々で、すべて、あやまって人を殺した者が、そこに逃げ込むためである。会衆の前に立たないうちに、血の復讐をする者の手によって死ぬことがないためである。

ヨシュア記 19章

ヨシュア記 19章


1 第二番目のくじは、シメオン、すなわちシメオン部族の諸氏族に当たった。彼らの相続地は、ユダ族の相続地の中にあった。

2 彼らの相続地は、ベエル・シェバ、シェバ、モラダ、

3 ハツァル・シュアル、バラ、エツェム、

4 エルトラデ、ベトル、ホルマ、

5 ツィケラグ、ベテ・マルカボテ、ハツァル・スサ、

6 ベテ・レバオテ、シャルヘンで、十三の町と、それに属する村々。

7 アイン、リモン、エテル、アシャン。四つの町と、それらに属する村々、

8 および、これらの町々の周囲にあって、バアラテ・ベエル、南のラマまでのすべての村々であった。これがシメオン部族の諸氏族の相続地であった。

9 シメオン族の相続地は、ユダ族の割り当て地から取られた。それは、ユダ族の割り当て地が彼らには広すぎたので、シメオン族は彼らの相続地の中に割り当て地を持ったのである。

10 第三番目のくじは、ゼブルン族の諸氏族のために引かれた。彼らの相続地となる地域はサリデに及び、

11 その境界線は、西のほう、マルアラに上り、ダベシェテに達し、ヨクネアムの東にある川に達した。

12 また、サリデのほう、東のほう日の上る方に戻り、キスロテ・タボルの地境に至り、ダベラテに出て、ヤフィアに上る。

13 そこから東のほう、ガテ・ヘフェルとエテ・カツィンに進み、ネアのほうに折れてリモンに出る。

14 その境界線は、そこを北のほう、ハナトンに回り、その終わりはエフタ・エルの谷であった。

15 そしてカタテ、ナハラル、シムロン、イデアラ、ベツレヘムなど十二の町と、それらに属する村々であった。

16 これは、ゼブルン族の諸氏族の相続地で、その町々と、それらに属する村々であった。

17 第四番目のくじは、イッサカル、すなわちイッサカル族の諸氏族に当たった。

18 彼らの地域は、イズレエル、ケスロテ、シュネム、

19 ハファライム、シオン、アナハラテ、

20 ラビテ、キシュヨン、エベツ、

21 レメテ、エン・ガニム、エン・ハダ、ベテ・パツェツ。

22 その境界線は、タボルに達し、それからシャハツィマと、ベテ・シェメシュに向かい、その境界線の終わりはヨルダン川であった。十六の町と、それらに属する村々であった。

23 これが、イッサカル部族の諸氏族の相続地で、その町々と、それらに属する村々であった。

24 第五番目のくじは、アシェル部族の諸氏族に当たった。

25 彼らの地域は、ヘルカテ、ハリ、ベテン、アクシャフ、

26 アラメレク、アムアデ、ミシュアルで、西のほう、カルメルとシホン・リブナテに達する。

27 また、日の上る方、ベテ・ダゴンに戻り、ゼブルンに達し、北のほう、エフタ・エルの谷、ベテ・ハエメク、ネイエルを経て、左のほう、カブルに出て、

28 エブロン、レホブ、ハモン、カナを経て、大シドンに至る。

29 その境界線は、ラマのほうに戻り、城壁のある町ツロに至る。またその境界線は、ホサのほうに戻り、その終わりは海であった。それに、マハレブ、アクジブ、

30 アコ、アフェク、レホブなど、二十二の町と、それらに属する村々であった。

31 これがアシェル部族の諸氏族の相続地で、その町々と、それらに属する村々であった。

32 第六番目のくじは、ナフタリ人、すなわちナフタリ族の諸氏族に当たった。

33 彼らの地域は、へレフとツァアナニムの樫の木のところから、アダミ・ハネケブ、ヤブネエルを経てラクムまでで、終わりはヨルダン川であった。

34 その境界線は、西のほう、アズノテ・タボルに戻り、そこからフコクに出る。南はゼブルンに達し、西はアシェルに達し、日の上る方はヨルダン川に達する。

35 その城壁のある町々は、ツィディム、ツェル、ハマテ、ラカテ、キネレテ、

36 アダマ、ラマ、ハツォル、

37 ケデシュ、エデレイ、エン・ハツォル、

38 イルオン、ミグダル・エル、ホレム、ベテ・アナテ、ベテ・シェメシュなど十九の町と、それらに属する村々であった。

39 これが、ナフタリ部族の諸氏族の相続地で、その町々と、それらに属する村々であった。

40 第七番目のくじは、ダン部族の諸氏族に当たった。

41 彼らの相続地となる地域は、ツォルア、エシュタオル、イル・シェメシュ、

42 シャアラビン、アヤロン、イテラ、

43 エロン、ティムナ、エクロン、

44 エルテケ、ギベトン、バアラテ、

45 エフデ、ベネ・ベラク、ガテ・リモン、

46 メ・ハヤルコン、ラコン、およびヤフォの近くの地境であった。

47 ダン族の地域は、さらに広げられた。ダン族は上って行き、レシェムと戦って、これを取り、剣の刃で打ち、これを占領して、そこに住み、彼らの先祖ダンの名にちなんで、レシェムをダンと呼んだ。

48 これがダン部族の諸氏族の相続地で、その町々と、それらに属する村々であった。

49 この地について地域ごとに、相続地の割り当てを終えたとき、イスラエル人は、彼らの間に一つの相続地をヌンの子ヨシュアに与えた。

50 彼らは主の命令により、ヨシュアが求めた町、すなわちエフライムの山地にあるティムナテ・セラフを彼に与えた。彼はその町を建てて、そこに住んだ。

51 これらは、祭司エルアザル、ヌンの子ヨシュア、およびイスラエル人の部族の一族のかしらたちが、シロにおいて会見の天幕の入口、主の前で、くじによって割り当てた相続地であった。こうして彼らは、この地の割り当てを終わった。

ヨシュア記 18章

ヨシュア記 18章


1 さて、イスラエル人の全会衆はシロに集まり、そこに会見の天幕を建てた。この地は彼らによって征服されていた。

2 イスラエル人の中で、まだ自分たちの相続地が割り当てられていない七つの部族が残っていた。

3 そこで、ヨシュアはイスラエル人に言った。「あなたがたの父祖の神、主が、あなたがたに与えられた地を占領しに行くのを、あなたがたはいつまで延ばしているのか。

4 部族ごとに三人の者を選び出しなさい。彼らが立ってその地を行き巡るように、私は彼らを送り出そう。彼らはその地についてその相続地のことを書きしるし、私のところに来なければならない。

5 彼らは、それを七つの割り当て地に分割しなさい。ユダは南側の彼の地域にとどまり、ヨセフ家は北側の彼らの地域にとどまらなければならない。

6 あなたがたは、その地の七つの割り当て地を書きしるし、それをここの私のところに持って来なければならない。私はここで、私たちの神、主の前に、あなたがたのために、くじを引こう。

7 しかしレビ人には、あなたがたの中で割り当て地がない。主の祭司として仕えることが、その相続地である。また、ガドと、ルベンと、マナセの半部族とは、ヨルダン川の向こう側、東のほうで、すでに彼らの相続地を受けている。それは、主のしもべモーセが、彼らに与えたものである。」

8 そこで、その者たちは行く準備をした。ヨシュアは、その地の調査に出て行く者たちに命じて言った。「あなたがたは行って、その地を行き巡り、その地について書きしるし、私のところに帰って来なさい。私はシロで、主の前に、あなたがたのため、ここでくじを引こう。」

9 その者たちは行って、その地を巡り、それを町ごとに七つの割り当て地ごとに書きしるし、シロの宿営にいるヨシュアのもとに来た。

10 ヨシュアはシロで主の前に、彼らのため、くじを引いた。こうしてヨシュアは、その地をイスラエル人に、その割り当て地によって分割した。

11 ベニヤミン部族の諸氏族がくじを引いた。彼らのくじに当たった地域は、ユダ族とヨセフ族の間にあった。

12 彼らの北側の境界線は、ヨルダン川から出て、その境界線は、エリコの北側に上って行き、さらに山地を西のほうに上って行き、その終わりはベテ・アベンの荒野であった。

13 そこから境界線は、ルズに向かい、ルズの南のほうの傾斜地に進む。ルズはベテルである。さらに、境界線は、下ベテ・ホロンの南にある山の近くのアテロテ・アダルに下る。

14 境界線は折れて、西側で、ベテ・ホロンに面する山から、南のほうに回り、その終わりはユダ族の町キルヤテ・バアル、すなわちキルヤテ・エアリムであった。これが西側であった。

15 南側は、キルヤテ・エアリムの端からで、境界線は西のほうへ出て、メ・ネフトアハの泉に出て、

16 境界線は、北のほう、レファイムの谷間の中のベン・ヒノムの谷を見おろす山の端に下り、ヒノムの谷を、南のほうのエブス人のいる傾斜地に下り、エン・ロゲルに下る。

17 それから北のほうに折れ、エン・シェメシュに出、アドミムの坂に対するゲリロテに出、ルベンの子ボハンの石に下る。

18 それから、北のほう、アラバの近くの傾斜地に進み、アラバに下る。

19 その境界線は、北のほう、ベテ・ホグラの傾斜地に進み、境界線の終わりは塩の海の北の入江、ヨルダン川の南端であった。これが南の境界であった。

20 ヨルダン川が東側の境界線となっていた。これはベニヤミン人の相続地で、その諸氏族の周囲の境界線によるものであった。

21 さて、ベニヤミン部族の諸氏族の町々は、エリコ、ベテ・ホグラ、エメク・ケツィツ、

22 ベテ・ハアラバ、ツェマライム、ベテル、

23 アビム、パラ、オフラ、

24 ケファル・ハアモナ、オフニ、ゲバで、十二の町と、それらに属する村々であった。

25 また、ギブオン、ラマ、ベエロテ、

26 ミツバ、ケフィラ、モツァ、

27 レケム、イルペエル、タルアラ、

28 ツェラ、エレフ、エブスすなわちエルサレム、ギブアテ、キルヤテなど十四の町と、それらに属する村々であった。これがベニヤミン族の諸氏族の相続地であった。

ヨシュア記 17章

ヨシュア記 17章


1 マナセ部族が、くじで割り当てられた地は次のとおりである。マナセはヨセフの長子であった。マナセの長子で、ギルアデの父であるマキルは戦士であったので、ギルアデとバシャンが彼のものとなった。

2 さらにそれはマナセ族のほかの諸氏族、アビエゼル族、ヘレク族、アスリエル族、シェケム族、ヘフェル族、シェミダ族のものになった。これらは、ヨセフの子マナセの男子の子孫の諸氏族である。

3 ところが、マナセの子マキルの子ギルアデの子ヘフェルの子ツェロフハデには、娘だけで息子がなかった。その娘たちの名は、マフラ、ノア、ホグラ、ミルカ、ティルツァであった。

4 彼女たちは、祭司エルアザルと、ヌンの子ヨシュアと、族長たちの前に進み出て、「私たちの親類の間で、私たちにも相続地を与えるように、主はモーセに命じられました」と言ったので、ヨシュアは主の命令で、彼女たちの父の兄弟たちの間で、彼女たちに相続地を与えた。

5 こうして、マナセはヨルダン川の向こう側のギルアデとバシャンの地のほかに、なお十の割り当て地があてがわれた。

6 マナセの娘たちが、彼の息子たちの間に、相続地を受けたからである。ギルアデの地は、マナセのほかの子孫のものとなった。

7 マナセの境界線は、アシェルからシェケムに面したミクメタテに向かい、その境界線は、さらに南に行って、エン・タプアハの住民のところに至った。

8 タプアハの地は、マナセのものであったが、マナセの境界に近いタプアハは、エフライム族のものであった。

9 またその境界線は、カナ川に下り、川の南に向かった。そこの町々は、マナセの町々の中にあって、エフライムのものであった。マナセの境界線は、川の北で、その終わりは海であった。

10 その南は、エフライムのもの、北はマナセのものであった。海がその境界となった。マナセは、北はアシェルに、東はイッサカルに達していた。

11 またマナセには、イッサカルとアシェルの中に、ベテ・シェアンとそれに属する村落、イブレアムとそれに属する村落、ドルの住民とそれに属する村落、タナクの住民とそれに属する村落、メギドの住民とそれに属する村落があった。この第三番目は高地であった。

12 しかしマナセ族は、これらの町々を占領することができなかった。カナン人はこの土地に住みとおした。

13 イスラエル人は、強くなってから、カナン人に苦役を課したが、彼らを追い払ってしまうことはなかった。

14 ヨセフ族はヨシュアに告げて言った。「主が今まで私を祝福されたので、私は数の多い民になりました。あなたはなぜ、私にただ一つのくじによる相続地、ただ一つの割り当て地しか分けてくださらなかったのですか。」

15 ヨシュアは彼らに言った。「もしもあなたが数の多い民であるなら、ペリジ人やレファイム人の地の森に上って行って、そこを自分で切り開くがよい。エフライムの山地は、あなたには狭すぎるのだから。」

16 ヨセフ族は答えた。「山地は私どもに十分ではありません。それに、谷間に住んでいるカナン人も、ベテ・シェアンとそれに属する村落にいる者も、イズレエルの谷にいる者もみな、鉄の戦車を持っています。」

17 するとヨシュアは、ヨセフ家の者、エフライムとマナセにこう言った。「あなたは数の多い民で、大きな力を持っている。あなたは、ただ一つのくじによる割り当て地だけを持っていてはならない。

18 山地もあなたのものとしなければならない。それが森であっても、切り開いて、その終わる所まで、あなたのものとしなければならない。カナン人は鉄の戦車を持っていて、強いのだから、あなたは彼らを追い払わなければならないのだ。」

ヨシュア記 16章

ヨシュア記 16章


1 ヨセフ族が、くじで割り当てられた地の境界線は、東、エリコのあたりのヨルダン川、すなわちエリコの水から荒野に出、エリコから山地を上ってベテルに至り、

2 ベテルからルズに出て、アルキ人の領土アタロテに進み、

3 西のほう、ヤフレテ人の領土に下り、下ベテ・ホロンの地境、さらにゲゼルに至り、その終わりは海であった。

4 こうして、ヨセフ族、マナセとエフライムは、彼らの相続地を受けた。

5 エフライム族の諸氏族の地域は、次のとおりである。彼らの相続地の東の境界線は、アテロテ・アダルから上ベテ・ホロンに至り、

6 その境界線は、西に向かって、北方のミクメタテに出、その境界線は、東に回ってタアナテ・シロに至り、そこからヤノアハの東に進み、

7 ヤノアハからアタロテとナアラに下り、それからエリコに達し、ヨルダン川に出る。

8 西の境界線は、タプアハからカナ川に行き、その終わりは海であった。これが、エフライム部族の諸氏族の相続地であった。

9 このほかに、マナセ族の相続地の中に、エフライム族のために取り分けられた町々、そのすべての町々と、それに属する村々とがあった。

10 彼らはゲゼルに住むカナン人を追い払わなかったので、カナン人はエフライムの中に住んでいた。今日もそうである。カナン人は苦役に服する奴隷となった。

ヨシュア記 15章

ヨシュア記 15章


1 ユダ族の諸氏族が、くじで割り当てられた地は、エドムの国境に至り、その南端は、見波のほうのツィンの荒野であった。

2 その南の境界線は、塩の海の端、南に面する入江から、

3 アクラビムの坂の南に出て、ツィンに進み、カデシュ・バルネアの南から上って、ヘツロンに進み、さらにアダルに上って、カルカに回り、

4 アツモンに進んで、エジプト川に出て、その境界線の終わりは海である。これが、あなたがたの南の境界線である。

5 東の境界線は、塩の海であって、ヨルダン川の川口までで、北側の境界線は、ヨルダン川の川口の湖の入江から始まり、

6 境界線は、ベテ・ホグラに上り、ベテ・ハアラバの北に進み、境界線は、ルベンの子ボハンの石に上って行き、

7 境界線はまた、アコルの谷からデビルに上り、川の南側のアドミムの坂の反対側にあるギルガルに向かって北に向かう。また境界線はエン・シェメシュの水に進み、その終わりはエン・ロゲルであった。

8 またその境界線は、ベン・ヒノムの谷を上って、南のほう、エブス人のいる傾斜地、すなわちエルサレムに至る。また境界線は、西のほうヒノムの谷を見おろす山の頂に上る。この谷はレファイムの谷の北のほうの端にある。

9 それからその境界線は、この山の頂から、メ・ネフトアハの泉のほうに折れ、エフロン山の町々に出て、それから境界線は、バアラ、すなわちキルヤテ・エアリムのほうに折れる。

10 またその境界線は、バアラから西に回って、セイル山に至り、エアリム山の北側、すなわちケサロンに進み、ベテ・シェメシュに下り、さらにティムナに進み、

11 その境界線は、エクロンの北側に出て、それから境界線は、シカロンのほうに折れ、バアラ山に進み、ヤブネエルに出て、その境界線の終わりは海であった。

12 また西の境界線は、大海とその沿岸であった。これが、ユダ族の諸氏族の周囲の境界線であった。

13 ヨシュアは、主の命令で、エフネの子カレブに、ユダ族の中で、キルヤテ・アルバ、すなわちヘブロンを割り当て地として与えた。アルバはアナクの父であった。

14 カレブは、その所からアナクの三人の息子、シェシャイ、アヒマン、タルマイを追い払った。これらはアナクの子どもである。

15 その後、その所から彼は、デビルの住民のところに攻め上った。デビルの名は、以前はキルヤテ・セフェルであった。

16 そのとき、カレブは言った。「キルヤテ・セフェルを打って、これを取る者には、私の娘アクサを妻として与えよう。」

17 ケナズの子で、カレブの兄弟オテニエルがそれを取ったので、カレブの娘アクサを、彼に妻として与えた。

18 彼女がとつぐとき、オテニエルは彼女をそそのかして、畑を父に求めることにした。彼女がろばから降りたので、カレブは彼女に、「何がほしいのか」と尋ねた。

19 彼女は言った。「私に祝いの品を下さい。あなたはネゲブの地に私を送るのですから、水の泉を私に下さい。」そこで彼は、上の泉と下の泉とを彼女に与えた。

20 ユダ部族の諸氏族の相続地は次のとおり。

21 ユダ部族が、エドムの国境のほうに持っていた最南端の町々は、カブツェエル、エデル、ヤグル、

22 キナ、ディモナ、アデアダ、

23 ケデシュ、ハツォル、イテナン、

24 ジフ、テレム、ベアロテ、

25 ハツォル・ハダタ、ケリヨテ・ヘツロンすなわちハツォル、

26 アマム、シェマ、モラダ、

27 ハツァル・ガダ、ヘシュモン、ベテ・ペレテ、

28 ハツァル・シュアル、ベエル・シェバ、ビズヨテヤ、

29 バアラ、イイム、エツェム、

30 エルトラデ、ケシル、ホルマ、

31 ツィケラグ、マデマナ、サヌサナ、

32 レバオテ、シルヒム、アイン、リモンであり、二十九の町と、それらに属する村々の全部である。

33 低地では、エシュタオル、ツォルア、アシュナ、

34 ザノアハ、エン・ガニム、タプアハ、エナム、

35 ヤルムテ、アドラム、ソコ、アゼカ、

36 シャアライム、アディタイム、ゲデラとゲデロタイム。すなわち、十四の町と、それらに属する村々。

37 ツェナン、ハダシャ、ミグダル・ガド、

38 ディルアン、ミツパ、ヨクテエル、

39 ラキシュ、ボツカテ、エグロン、

40 カボン、ラフマス、キテリシュ、

41 ゲデロテ、ベテ・ダゴン、ナアマ、マケダ。すなわち、十六の町と、それらに属する村々。

42 リブナ、エテル、アシャン、

43 エフタ、アシュナ、ネツィブ、

44 ケイラ、アジクブ、マレシャ。すなわち、九つの町と、それらに属する村々。

45 エクロンと、それに属する村落、すなわち、村々。

46 エクロンから海まで、すべてアシュドデのほとりにある町々と、それらに属する村々。

47 アシュドデと、それに属する村落、すなわち、村々、ガザと、それに属する村落、すなわち、村々。エジプト川と大海までとその沿岸。

48 山地では、シャミル、ヤティル、ソコ、

49 ダナ、キルヤテ・サナ、すなわちデビル、

50 アナブ、エシュテモア、アニム、

51 ゴシェン、ホロン、ギロ。すなわち、十一の町と、それらに属する村々。

52 アラブ、ドマ、エシュアン、

53 ヤニム、ベテ・タプアハ、アフェカ、

54 フムタ、キルヤテ・アルバ、すなわちヘブロン、ツィオル。すなわち、九つの町と、それらに属する村々。

55 マオン、カルメル、ジフ、ユタ、

56 イズレエル、ヨクデアム、ザノアハ、

57 カイン、ギブア、ティムナ。すなわち、十の町と、それらに属する村々。

58 ハルフル、ベテ・ツル、ゲドル、

59 マアラテ、ベテ・アノテ、エルテコン。すなわち、六つの町と、それらに属する村々。

60 キルヤテ・バアルすなわちキルヤテ・エアリムと、ラバ。すなわち、二つの町と、それらに属する村々。

61 荒野では、ベテ・ハアラバ、ミディン、セカカ、

62 ニブシャン、塩の町、エン・ゲディ。すなわち、六つの町と、それらに属する村々である。

63 ユダ族は、エルサレムの住人エブス人を追い払うことができなかった。それで、エブス人はユダ族とともにエルサレムに住んでいた。今日もそうである。

ヨシュア記 14章

ヨシュア記 14章


1 イスラエル人がカナンの地で相続地の割り当てをした地は次のとおりである。その地を祭司エルアザルと、ヌンの子ヨシュアと、イスラエル人の部族の一部のかしらたちが、彼らに割り当て、

2 主がモーセを通して命じたとおりに、九部族と半部族とにくじで相続地を割り当てた。

3 モーセはすでにニ部族と半部族とに、ヨルダン川の向こう側で相続地を与えており、またレビ人には、彼らの中で相続地を与えなかったからである。

4 ヨセフの子孫が、マナセとエフライムの二部族になっていたからである。彼らは、レビ族には、その住むための町々と彼らの所有になる家畜のための放牧地を除いては、その地で割り当て地を与えなかった。

5 イスラエル人は、主がモーセに命じたとおりに行って、その地を割り当てた。

6 ときに、ユダ族がギルガルでヨシュアのところに近づいて来た。そして、ケナズ人エフネの子カレブが、ヨシュアに言った。「主がカデシュ・バルネアで、私とあなたについて、神の人モーセに話されたことを、あなたはご存じのはずです。

7 主のしもべモーセがこの地を偵察するために、私をカデシュ・バルネアから遣わしたとき、私は四十歳でした。そのとき、私は自分の心の中にあるとおりを彼に報告しました。

8 私といっしょに上って行った私の身内の者たちは、民の心をくじいたのですが、私は私の神、主に従い通しました。

9 そこでその日、モーセは誓って、『あなたの足が踏み行く地は、必ず永久に、あなたとあなたの子孫の相続地となる。あなたが、私の神、主に従い通したからである』と言いました。

10 今、ご覧のとおり、主がこのことばをモーセに告げられた時からこのかた、イスラエルが荒野を歩いた四十五年間、主は約束されたとおりに、私を生きながらえさせてくださいました。今や私は、きょうでもう八十五歳になります。

11 しかも、モーセが私を遣わした日のように、今も壮健です。私の今の力は、あの時の力と同様、戦争にも、また日常の出入りにも耐えるのです。

12 どうか今、主があの日に約束されたこの山地を私に与えてください。あの日、あなたが聞いたように、そこにはアナク人がおり、城壁のある大きな町々があったのです。主が私とともにいてくだされば、主が約束されたように、私は彼らを追い払うことができましょう。」

13 それでヨシュアは、エフネの子カレブを祝福し、彼にヘブロンを相続地として与えた。

14 それで、ヘブロンは、ケナズ人エフネの子カレブの相続地となった。今日もそうである。それは、彼がイスラエルの神、主に従い通したからである。

15 ヘブロンの名は、以前はキルヤテ・アルバであった。アルバというのは、アナク人の中の最も偉大な人物であった。そして、その地に戦争はやんだ。

ヨシュア記 13章

ヨシュア記 13章


1 ヨシュアは年を重ねて老人になった。主は彼に仰せられた。「あなたは年を重ね、老人になったが、まだ占領すべき地がたくさん残っている。

2 その残っている地は次のとおりである。ペリシテ人の全地域、ゲシュル人の全土、

3 エジプトの東のシホルから、北方のカナン人のものとみなされているエクロンの国境まで、ペリシテ人の五人の領主、ガザ人、アシュドデ人、アシュケロン人、ガテ人、エクロン人の地、それに南野アビム人の地、

4 カナン人の全土、シドン人のメアラからエモリ人の国境のアフェクまでの地。

5 また、ヘルモン山のふもとのバアル・ガドから、レボ、ハマテまでのゲバル人の地、およびレバノンの東側全部。

6 レバノンからミスレフォテ・マイムまでの山地のすべての住民、すなわちシドン人の全部。わたしは彼らをイスラエル人の前から追い払おう。わたしが命じたとおりに、ただあなたはその地をイスラエルに相続地としてくじで分けよ。

7 今、あなたはこの地を、九つの部族と、マナセの半部族とに、相続地として割り当てよ。」

8 マナセの他の半部族とともにルベン人とガド人とは、ヨルダン川の向こう側、東のほうで、モーセが彼らに与えた相続地を取っていた。主のしもべモーセが彼らに与えたとおりである。

9 アルノン川の縁にあるアロエルと、その谷の中にある町からディポンまでのメデパの全台地。

10 ヘシュボンを治めていたエモリ人の王シホンの、アモン人の国境までのすべての町々。

11 ギルアデと、ゲシュル人、ならびにマアカ人の領土、ヘルモン山の全部、サルカまでのバシャンの全部。

12 アシュタロテとエデレイを治めていたバシャンのオグの全王国。オグはレファイムの生き残りであった。モーセはこれらを打って、追い払った。

13 しかし、イスラエル人は、ゲシュル人とマアカ人とを追い払わなかったので、ゲシュルとマアカとは、イスラエルの中に住んだ。今日もそうである。

14 ただレビの部族だけには、相続地が与えられなかった。主が約束されたとおり、イスラエルの神、主への火によるささげ物、それが彼らの相続地であった。

15 モーセはルベン部族の諸氏族に相続地を与えた。

16 彼らの地域は、アルノン川の縁にあるアロエルとその谷の中にある町から、メデパの全台地、

17 ヘシュボンとその台地にあるすべての町々、ディボン、バモテ・バアルとベテ・バアル・メオン、

18 ヤハツと、ケデモテと、メファアテと、

19 キルヤタイムと、シブマ、谷の丘にあるツェレテ・ハシャハル、

20 ベテ・ペオルと、ピスガの傾斜地と、ベテ・ハエシモテ、

21 台地のすべての町々と、ヘシュボンを治めていたエモリ人の王シホンの王国の全部。モーセは、シホンと、ミデヤンの君主、エビ、レケム、ツル、フル、レバとを打った。これらは、その地に住んでいたシホンの首長たちであった。

22 イスラエル人は、これらを殺したほか、ベオルの子、占い師のバラムをも剣で殺した。

23 ルベン人の地域は、ヨルダン川とその地域であった。これはルベン族の諸氏族の相続地であり、その町々と村々であった。

24 モーセはまた、ガド部族、ガド族の諸氏族にも相続地を与えた。

25 彼らの地域は、ヤゼルと、ギルアデのすべての町々、アモン人の地の半分で、ラバに面するアロエルまでの地、

26 ヘシュボンからラマテ・ハミツバとベトニムまで、マハナイムからデビルの国境まで。

27 谷の中ではベテ・ハラムとベテ・ニムラと、スコテと、ツァフォン。ヘシュボンの王シホンの王国の残りの地、ヨルダン川とその地域でヨルダン川の向こう側、東のほうで、キネレテ湖の端までであった。

28 これらは、ガド族の諸氏族の相続地であり、その町々と村々であった。

29 モーセはまた、マナセの半部族にも、相続地を与えた。マナセの半部族の諸氏族のものである。

30 彼らの地域は、マハナイムからバシャンの全部、バシャンの王オグの王国の全部、バシャンにあるハボテ・ヤイルの全部、その六十の町。

31 またギルアデの半分、バシャンのオグの王国の町であるアシュタロテとエデレイ。これらは、マナセの子マキルの子孫、すなわち、マキル族の半分の諸氏族に与えられた。

32 これらは、エリコのあたりのヨルダン川の向こう側、東のほうのモアブの草原で、モーセが割り当てた相続地である。

33 レビ部族には、モーセは相続地を与えなかった。主が彼らに約束されたとおりにイスラエルの神、主が彼らの相続地である。

ヨシュア記 12章

ヨシュア記 12章


1 イスラエル人は、ヨルダン川の向こう側、日の上る方で、アルノン川からヘルモン山まで、それと東アラバの全部を打ち、それを占領したが、その地の王たちは次のとおりである。

2 エモリ人の王シホン。彼はヘシュボンに住み、アルノン川の縁にあるアロエル、川の中部とギルアデの半分、アモン人の国境のヤボク川までを支配していた。

3 またアラバを、東のキネレテ湖までと、東のアラバの海、すなわち塩の海、ベテ・ハエシモテの道まで、南はピスガの傾斜地のふもとまで支配していた。

4 また、レファイムの生き残りのひとりであったバシャンの王オグの領土。彼は、アシュタロテとエデレイに住み、

5 ヘルモン山、サルカ、ゲシュル人とマアカ人の国境に至るバシャンの全土、およびギルアデの半分、ヘシュボンの王シホンの国境までを支配していた。

6 主のしもべモーセとイスラエル人とは彼らを打った。主のしもべモーセは、ルベン人と、ガド人と、マナセの半部族に、これらを所有地として与えた。

7 ヨシュアとイスラエル人とがヨルダン川のこちら側、西のほうで、レバノンの谷にあるバアル・ガドから、セイルへ上って行くハラク山までの地で打った王たちは、次のとおりである。―ヨシュアはこの地をイスラエルの部族に、所有地、その割り当ての地として与えた―

8 これらは、山地、低地、アラバ、傾斜地、荒野、およびネゲブにおり、ヘテ人、エモリ人、カナン人、ペリジ人、ヒビ人、エブス人であった。

9 エリコの王ひとり。ベテルのそばのアイの王ひとり。

10 エルサレムの王ひとり。ヘブロンの王ひとり。

11 ヤルムテの王ひとり。ラキシュの王ひとり。

12 エグロンの王ひとり。ゲゼルの王ひとり。

13 デビルの王ひとり。ゲデルの王ひとり。

14 ホルマの王ひとり。アラデの王ひとり。

15 リブナの王ひとり。アドラムの王ひとり。

16 マケダの王ひとり。ベテルの王ひとり。

17 ダプアハの王ひとり。ヘフェルの王ひとり。

18 アフェクの王ひとり。シャロンの王ひとり。

19 マドンの王ひとり。ハツォルの王ひとり。

20 シムロン・メロンの王ひとり。アクシャフの王ひとり。

21 タナクの王ひとり。メギドの王ひとり。

22 ケデシュの王ひとり。カルメルのヨクネアムの王ひとり。

23 ドルの高地にいるドルの王ひとり。ギルガルのゴイムの王ひとり。

24 ティルツァの王ひとり。合計三十一人の王である。

ヨシュア記 11章

ヨシュア記 11章


1 ハツォルの王ヤビンは、このことを聞いて、マドンの王ヨバブ、シムロンの王、アクシャフの王、

2 また北方の山地、キネレテの南のアラバ、低地、西方のドルの高地にいる王たち、

3 すなわち、東西のカナン人、エモリ人、ヘテ人、ペリジ人、山地のエブス人、ミツパの地にあるヘルモンのふもとのヒビ人に使いをやった。

4 それで彼らは、その全陣営を率いて出て来た。その人数は海辺の砂のように多く、馬や戦車も非常に多かった。

5 これらの王たちはみな、相集まり、進んで来て、イスラエルと戦うために、メロムの水のあたりに一つになって陣を敷いた。

6 主はヨシュアに仰せられた。「彼らを恐れてはならない。あすの今ごろ、わたしは彼らをことごとくイスラエルの前で、刺し殺された者とするからだ。あなたは、彼らの馬の足の筋を切り、彼らの戦車を火で焼かなければならない。」

7 そこで、ヨシュアは戦う民をみな率いて、メロムの水のあたりで、彼らを急襲し、彼らに襲いかかった。

8 主が彼らをイスラエルの手に渡されたので、イスラエルは、彼らを打ち、大シドン、およびミスレフォテ・マイムまで追い、さらに東のほうでは、ミツパの谷まで彼らを追い、ひとりも生き残る者がないまでに彼らを打った。

9 ヨシュアは、主が命じたとおりに彼らにして、彼らの馬の足の筋を切り、彼らの戦車を火で焼いた。

10 そのとき、ヨシュアは引き返して、ハツォルを攻め取り、その王を剣で打ち殺した。ハツォルは以前、これらすべての王国の首都だったからである。

11 彼らは、その中のすべての者を剣の刃で打ち、彼らを聖絶した。息のあるものは、何も残さなかった。彼はハツォルを火で焼いた。

12 ヨシュアは、それらの王たちのすべての町々、および、そのすべての王たちを捕らえ、彼らを剣の刃で打ち殺し、聖絶した。主のしもべモーセが命じたとおりであった。

13 ただしイスラエルは、岡の上に立っている町々は焼かなかった。ヨシュアが焼いたハツォルだけは例外である。

14 これらの町々のすべての分捕り物と家畜とは、イスラエル人の戦利品として自分たちのものとした。ただし人間はみな、剣の刃で打ち殺し、彼らを一掃して、息のあるものはひとりも残さなかった。

15 主がそのしもべモーセに命じられたとおりに、モーセはヨシュアに命じたが、ヨシュアはそのとおりに行い、主がモーセに命じたすべてのことばを、一言も取り除かなかった。

16 こうして、ヨシュアはこの地のすべて、すなわち山地、ネゲブの全地域、ゴシェンの全土、低地、アラバ、およびイスラエルの山地と低地を取り、

17 セイルへ上って行くハラク山から、ヘルモン山のふもとのレバノンの谷にあるバアル・ガドまでを取った。また、それらの王をことごとく捕らえて、彼らを打って、殺した。

18 ヨシュアは、これらすべての王たちと長い間戦った。

19 ギブオンの住民ヒビ人を除いては、イスラエル人と和を講じた町は一つもなかった。彼らは戦って、すべてのものを取った。

20 彼らの心をかたくなにし、イスラエルを迎えて戦わせたのは、主から出たことであり、それは主が彼らを容赦なく聖絶するためであった。まさに、主がモーセに命じたとおりに彼らを一掃するためであった。

21 そのとき、ヨシュアは行って、アナク人を、山地、ヘブロン、デビル、アナブ、ユダのすべての山地、イスラエルのすべての山地から断ち、彼らをその町々とともに聖絶した。

22 それでイスラエル人の地には、アナク人がいなくなった。ただガザ、ガテ、アシュドデにわずかの者が残っていた。

23 こうしてヨシュアは、その地をことごとく取った。すべて主がモーセに告げたとおりであった。ヨシュアはこの地を、イスラエルの部族の割り当てにしたがって、相続地としてイスラエルに分け与えた。その地に戦争はやんだ。

ヨシュア記 10章

ヨシュア記 10章


1 さて、エルサレムの王アドニ・ツェデクは、ヨシュアがアイを攻め取って、それを聖絶し、先にエリコとその王にしたようにアイとその王にもしたこと、またギブオンの住民がイスラエルと和を講じて、彼らの中にいることを聞き、

2 大いに恐れた。それは、ギブオンが大きな町であって、王国の都の一つのようであり、またアイよりも大きくて、そこの人々はみな勇士たちであったからである。

3 それで、エルサレムの王アドニ・ツェデクは、ヘブロンの王ホハム、ヤルムテの王ピルアム、ラキシュの王ヤフィア、エグロンの王デビルに使いをやって言った。

4 「私のところに上って来て、私を助けてください。私たちはギブオンを打ちましょう。ギブオンがヨシュア、イスラエル人と和が講じたから。」

5 それで、エモリ人の五人の王たち、エルサレムの王、ヘブロンの王、ヤルムテの王、ラキシュの王、エグロンの王とその全陣営は、相集まり、上って行って、ギブオンに向かって陣を敷き、それを攻めて戦った。

6 ギブオンの人々は、ギルガルの陣営のヨシュアのところに使いをやって言った。「あなたのしもべどもからあなたの手を引かないで、早く、私たちのところに上って来て私たちを救い、助けてください。山地に住むエモリ人の王たちがみな集まって、私たちに向かっているからです。」

7 そこでヨシュアは、すべての戦う民と、すべての勇士たちとを率いて、ギルガルから上って行った。

8 主はヨシュアに仰せられた。「彼らを恐れてはならない。わたしが彼らをあなたの手に渡したからだ。彼らのうち、ひとりとしてあなたの前に立ち向かうことのできる者はいない。」

9 それで、ヨシュアは夜通しギルガルから上って行って、突然彼らを襲った。

10 主が彼らをイスラエルの前でかき乱したので、イスラエルはギブオンで彼らを激しく打ち殺し、ベテ・ホロンの上り坂を通って彼らを追い、アゼカとマケダまで行って彼らを打った。

11 彼らがイスラエルの前から逃げて、ベテ・ホロンの下り坂にいたとき、主は天から彼らの上に大きな石を降らし、アゼカに至るまでそうしたので、彼らは死んだ。イスラエル人が剣で殺した者よりも、雹の石で死んだ者のほうが多かった。

12 主がエモリ人をイスラエル人の前に渡したその日、ヨシュアは主に語り、イスラエルの見ている前で言った。「日よ。ギブオンの上で動くな。月よ。アヤロンの谷で。」

13 民がその敵に復讐するまで、日は動かず、月はとどまった。これは、ヤシャルの書にしるされているではないか。こうして、日は天のまなかにとどまって、まる一日ほど出て来ることを急がなかった。

14 主が人の声を聞き入れたこのような日は、先にもあとにもなかった。主がイスラエルのために戦ったからである。

15 ヨシュアは、全イスラエルを率いてギルガルの陣営に引き揚げた。

16 これらの五人の王たちは逃げて、マケダのほら穴に隠れた。

17 その後、マケダのほら穴に隠れている五人の王たちが見つかったという知らせがヨシュアに入った。

18 そこでヨシュアは言った。「ほら穴の口に大きな石をころがし、そのそばに人を置いて、彼らを見張りなさい。

19 しかしあなたがたはそこにとどまってはならない。敵のあとを追い、彼らのしんがりを攻撃しなさい。彼らの町に入らせてはならない。あなたがたがの神、主が彼らをあなたがたの手に渡されたからだ。」

20 ヨシュアとイスラエル人は、非常に激しく打って、彼らを絶ち滅ぼし、ついに全滅させた。彼らのうちの生き残った者たちは、城壁のある町々に逃げ込んだ。

21 そこで民はみな無事にマケダの陣営のヨシュアのもとに引き揚げたが、イスラエル人に向かってののしる者はだれもなかった。

22 その後、ヨシュアは言った。「ほら穴の口を開いて、ほら穴からあの五人の王たちを私のもとに引き出して来なさい。」

23 彼らはそのとおりにして、ほら穴からあの五人の王たち、エルサレムの王、ヘブロンの王、ヤルムテの王、ラキシュの王、エグロンの王を彼のもとに引き出して来た。

24 彼らがその王たちをヨシュアのもとに引き出して来たとき、ヨシュアはイスラエルのすべての人々を呼び寄せ、自分といっしょに行った戦士たちを率いた人たちに言った。「近寄って。この王たちの首に足をかけなさい。」そこで彼らは近寄り、その王たちの首に足をかけた。

25 ヨシュアは彼らに言った。「恐れてはならない。おののいてはならない。強くあれ。雄々しくあれ。あなたがたの戦うすべての敵は、主がこのようにされる。」

26 このようにして後、ヨシュアは彼らを打って死なせ、彼らを五本の木にかけ、夕方まで木にかけておいた。

27 日の入るころになって、ヨシュアは彼らを木から降ろすように命じ、彼らが隠れていたほら穴に投げ込み、ほら穴の口に大きな石を置かせた。今日もそうである。

28 その日、ヨシュアはマケダを攻め取り、剣の刃で、この地とその王とを打った。彼は、この地とその中にいたすべての者を聖絶し、ひとりも生き残る者がないようにした。彼はエリコの王にしたように、マケダの王にもした。

29 ヨシュアは全イスラエルを率いて、マケダからリブナに進み、リブナと戦った。

30 主が、その地も、その王も、イスラエルの手に渡されたので、彼は、この地とその中のすべての者を、「剣の刃で打ち、その中にひとりも生き残る者がないようにした。彼はエリコの王にしたように、その王にもした。

31 ヨシュアはまた、全イスラエルを率いて、リブナからラキシュに進み、それに向かって陣を敷き、それと戦った。

32 主がラキシュをイスラエルの手に渡されたので、彼は二日目にそれを取り、それと、その中のすべての者を、剣の刃で打った。すべてリブナにしたとおりであった。

33 そのとき、ゲゼルの王ホラムが、ラキシュを助けるために上って来たので、ヨシュアは、彼とその民を打ち、ひとりも生き残る者のないまでにした。

34 ヨシュアはまた、全イスラエルを率いて、ラキシュからエグロンに進み、それに向かって陣を敷き、それと戦った。

35 彼らはその日それを取り、剣の刃でそれを打ち、その日、その中のすべての者を聖絶した。すべてラキシュにしたとおりであった。

36 ヨシュアはまた、全イスラエルを率いて、エグロンからヘブロンに上り、彼らはそれと戦った。

37 彼らは、それを取り、それとその王、およびそのすべての町々とその中のすべての者を剣の刃で打ち、ひとりも生き残る者がないようにした。すべてエグロンにしたとおりであった。彼は、それとその中のすべての者を聖絶した。

38 ヨシュアは全イスラエルを率いて、デビルに引き返し、これと戦った。

39 そして彼は、その地とその王、およびその中のすべての町々を取り、剣の刃でこれらを打ち、その中のすべての者を聖絶し、ひとりも生き残る者がないようにした。彼がデビルとその王にしたことは、ヘブロンにしたとおりであり、またリブナとその王にしたとおりであった。

40 こうして、ヨシュアはその全土、すなわち山地、ネゲブ、低地、傾斜地、そのすべての王たちを打ち、ひとりも生き残るがないようにし、息のあるものはみな聖絶した。イスラエルの神、主が命じられたとおりであった。

41 ヨシュアは、また、カデシュ・バルネアからガザまで、およびゴシェンの全土をギブオンに至るまで打った。

42 ヨシュアはこれらすべての王たちとその地とをいちどきに攻め取った。イスラエルの神、主が、イスラエルのために戦われたからである。

43 それで、ヨシュアは全イスラエルを率いて、ギルガルの陣営に引き揚げた。

ヨシュア記 9章

ヨシュア記 9章


1 さて、ヨルダン川のこちら側の山地、低地、およびレバノンの前の大海の全沿岸のヘテ人、エモリ人、カナン人、ペリジ人、ヒビ人、エブス人の王たちはみな、これを聞き、

2 相集まり、一つになってヨシュアおよびイスラエルと戦おうとした。

3 しかし、ギブオンの住民たちは、ヨシュアがエリコとアイに対して行ったことを聞いて、

4 彼らもまた計略をめぐらし、変装を企てた。彼らは古びた袋と古びて破れたのに継ぎを当てたぶどう酒の皮袋とを、ろばに負わせ、

5 繕った古いはきものを足にはき、古びた着物を身に着けた。彼らの食料のパンは、みなかわいて、ぼろぼろになっていた。

6 こうして、彼らはギルガルの陣営のヨシュアのところに来て、彼とイスラエルの人々に言った。「私たちは遠い国からまいりました。ですから、今、私たちと盟約を結んでください。」

7 イスラエルの人々は、そのヒビ人たちに言った。「たぶんあなたがたは私たちの中に住んでいるのだろう。どうして私たちがあなたがたと盟約を結ぶことができようか。」

8 すると、彼らはヨシュアに言った。「私たちはあなたのしもべです。」しかしヨシュアは彼らに言った。「あなたがたはだれだ。どこから来たのか。」

9 彼らは言った。「しもべどもは、あなたの神、主の名を聞いて、非常に遠い国からまいりました。私たちは主のうわさ、および主がエジプトで行われたすべての事、

10 主がヨルダン川の向こう側のエモリ人のふたりの王、ヘシュボンの王シホン、およびアシュタロテにいたバシャンの王オグになさったすべての事を聞いたからです。

11 それで、私たちの長老たちや、私たちの国の住民はみな、私たちに言いました。『あなたがたは、旅のための食料を手に持って、彼らに会いに出かけよ。そして彼らに、私たちはあなたがたのしもべです。それで、今、私たちと盟約を結んでくださいと言え。』

12 この私たちのパンは、私たちがあなたがたのところに来ようとして出た日に、それぞれの家から、まだあたたかなのを、食料として準備したのですが、今はもう、ご覧のとおり、かわいて、ぼろぼろになってしまいました。

13 また、ぶどう酒を満たしたこれらの皮袋も、新しかったのですが、ご覧のとおり、破れてしまいました。私たちのこの着物も、はきものも、非常に長い旅のために、古びてしまいました。」

14 そこで人々は、彼らの食料のいくらかを取ったが、主の指示をあおがなかった。

15 ヨシュアが彼らと和を講じ、彼らを生かしてやるとの盟約を結んだとき、会衆の上に立つ族長たちは、彼らに誓った。

16 彼らと盟約を結んで後三日たったとき、人々は、彼らが近くの者たちで、自分たちの中に住んでいるということを聞いた。

17 それから、イスラエル人は旅立って、三日目に彼らの町々に着いた。彼らの町々とは、ギブオン、ケフィラ、ベエロテ、およびキルヤテ・エアリムであった。

18 会衆の上に立つ族長たちがすでにイスラエルの神、主にかけて彼らに誓っていたので、イスラエル人は彼らを打たなかった。しかし、全会衆は族長たちに向かって不平を鳴らした。

19 そこで族長たちはみな、全会衆に言った。「私たちはイスラエルの神、主にかけて彼らに誓った。だから今、私たちは彼らに触れることはできない。

20 私たちは彼らにこうしよう。彼らを生かしておこう。そうすれば、私たちが彼らに誓った誓いのために、御怒りが私たちの上に下らないだろう。」

21 族長たちが全会衆に、「彼らを生かしておこう」と言ったので、彼らは全会衆のために、たきぎを割る者、水を汲む者となった。族長たちが彼らに言ったとおりである。

22 ヨシュアは彼らを呼び寄せて、彼らに次のように言った。「あなたがたは、私たちの中に住んでいながら、なぜ、『私たちはあなたがたから非常に遠い所にいる』と言って、私たちを欺いたのか。

23 今、あなたがたはのろわれ、あなたがたはいつまでも奴隷となり、私の神の家のために、たきぎを割る者、水を汲む者となる。」

24 すると、彼らはヨシュアに答えて言った。「あなたの神、主がそのしもべモーセに、この全土をあなたがたに与え、その地の住民のすべてをあなたがたの前から滅ぼしてしまうようにと、お命じになったことを、このあなたのしもべどもは、はっきり知らされたのです。ですから、あなたがたの前で私たちのいのちが失われるのを、非常に恐れたので、このようなことをしたのです。

25 ご覧ください。私たちは今、あなたの手の中にあります。あなたのお気に召すように、お目にかなうように私たちをお扱いください。」

26 ヨシュアは彼らにそのようにし、彼らをイスラエル人の手から救って、殺さなかった。

27 こうしてヨシュアは、その日、彼らを会衆のため、また主の祭壇のため、主が選ばれた場所で、たきぎを割る者、水を汲む者とした。今日もそうである。

ヨシュア記 8章

ヨシュア記 8章


1 主はヨシュアに仰せられた。「恐れてはならない。おののいてはならない。戦う民全部を連れてアイに攻め上れ。見よ。わたしはアイの王と、その民、その町、その地を、あなたの手に与えた。

2 あなたがエリコとその王にしたとおりに、アイとその王にもせよ。ただし、その分捕り物と家畜だけは、あなたがたの戦利品としてよい。あなたは町のうしろに伏兵を置け。」

3 そこで、ヨシュアは戦う民全部と、アイに上って行く準備をした。ヨシュアは勇士たち三万人を選び、彼らを夜のうちに派遣した。

4 そのとき、ヨシュアは彼らに命じて言った。「聞きなさい。あなたがたは町のうしろから町に向かう伏兵である。町からあまり遠く離れないで、みな用意をしていなさい。

5 私と私とともにいる民はすべて、町に近づく。彼らがこの前と同じように、私たちに向かって出て来るなら、私たちは彼らの前で逃げよう。

6 彼らが私たちを追って出て、私たちは彼らを町からおびき出すことになる。彼らは、『われわれの前から逃げて行く。前と同じことだ』と言うだろうから。そうして私たちは彼らの前から逃げる。

7 あなたがたは伏している所から立ち上がり、町を占領しなければならない。あなたがたの神、主が、それをあなたがたの手に渡される。

8 その町を取ったら、その町に火をかけなければならない。主のいいつけどおりに行わなければならない。見よ。私はあなたがたに命じた。」

9 こうして、ヨシュアは彼らを派遣した。彼らは待ち伏せの場所へ行き、アイの西方、ベテルとアイの間にとどまった。ヨシュアはその夜、民の中で過ごした。

10 ヨシュアは翌朝早く民を招集し、イスラエルの長老たちといっしょに、民の先頭に立って、アイに上って行った。

11 彼とともにいた戦う民はみな、上って行って、町の前に近づき、アイの北側に陣を敷いた。彼とアイとの間には、一つの谷があった。

12 彼が約五千人を取り、町の西側、ベテルとアイの間に伏兵として配置してから、

13 民は町の北に全陣営を置き、後陣を町の西に置いた。ヨシュアは、その夜、谷の中で夜を過ごした。

14 アイの王が気づくとすぐ、町の人々は、急いで、朝早くイスラエルを迎えて戦うために、出て来た。王とその民全部はアラバの前の定められた所に出て来た。しかし王は、町のうしろに、伏兵がいることを知らなかった。

15 ヨシュアと全イスラエルは、彼らに打たれて、荒野への道を逃げた。

16 アイにいた民はみな、彼らのあとを追えと叫び、ヨシュアのあとを追って、町からおびき出された。

17 イスラエルのあとを追って出なかった者は、アイとベテルにひとりもないまでになった。彼らは町を明け放しのまま捨てておいて、イスラエルのあとを追った。

18 そのとき、主はヨシュアに仰せられた。「手に持っている投げ槍をアイのほうに差し伸ばせ。わたしがアイをあなたの手に渡すから。」そこで、ヨシュアは手に持っていた投げ槍を、その町のほうに差し伸ばした。

19 伏兵はすぐにその場所から立ち上がり、彼の手が伸びたとき、すぐに走って町に入り、それを攻め取り、急いで町に火をつけた。

20 アイの人々がうしろを振り返ったとき、彼らは気づいた。見よ、町の煙が天に立ち上っていた。彼らには、こちらへもあちらへも逃げる手だてがなかった。荒野へ逃げていた民は、追って来た者たちのほうに向き直った。

21 ヨシュアと全イスラエルは、伏兵が町を攻め取り、町の煙が立ち上るのを見て、引き返して来て、アイの者どもを打った。

22 ある者は町から出て来て、彼らに立ち向かったが、両方の側から、イスラエルのはさみ打ちに会った。彼らはこの者どもを打ち、生き残った者も、のがれた者も、ひとりもいないまでにした。

23 しかし、アイの王は生けどりにしてい、ヨシュアのもとに連れて来た。

24 イスラエルが、彼らを追って来たアイの住民をことごとく荒野の戦場で殺し、剣の刃で彼らをひとり残らず倒して後、イスラエルの全員はアイに引き返し、その町を剣の刃で打った。

25 その日、打ち倒された男や女は合わせて一万二千人で、アイのすべての人々であった。

26 ヨシュアは、アイの住民をことごとく聖絶するまで、投げ槍を差し伸べた手を引っ込めなかった。

27 ただし、イスラエルは、その町の家畜と分捕り物を、主がヨシュアに命じたことばのとおり、自分たちの戦利品として取った。

28 こうして、ヨシュアはアイを焼いて、永久に荒れ果てた丘とした。今日もそのままである。

29 ヨシュアはアイの王を、夕方まで木にかけてさらし、日の入るころ、命じて、その死体を木から降ろし、町の門の入口に投げ、その上に大きな、石くれの山を積み上げさせた。今日もそのままである。

30 それからヨシュアは、エバル山に、イスラエルの神、主のために、一つの祭壇を築いた。

31 それは、主のしもべモーセがイスラエルの人々に命じたとおりであり、モーセの律法の書にしるされているとおりに、鉄の道具を当てない自然のままの石の祭壇であった。彼らはその上で、主に全焼のいけにえをささげ、和解のいけにえをささげた。

32 その所で、ヨシュアは、モーセが書いた律法の写しをイスラエルの人々の前で、石の上に書いた。

33 全イスラエルは、その長老、つかさたち、さばきつかさたちとともに、それに在留異国人もこの国に生まれた者もどうように、主の契約の箱をかつぐレビ人の祭司たちの前で、箱のこちら側と向こう側とに分かれ、その半分はゲリジム山の前に、あとの半分はエバル山の前に立った。それは、主のしもべモーセが先に命じたように、イスラエルの民を祝福するためであった。

34 それから後、ヨシュアは律法の書にしるされているとおりに、祝福とのろいについての律法のことばを、ことごとく読み上げた。

35 モーセが命じたすべてのことばの中で、ヨシュアがイスラエルの全集会、および女と子どもたち、ならびに彼らの間に来る在留異国人の前で読み上げなかったことば、一つもなかった。

ヨシュア記 7章

ヨシュア記 7章


1 しかしイスラエルの子らは、聖絶したもののことで不信の罪を犯し、ユダ部族のゼラフの子ザブディの子であるカルミの子アカンが、聖絶のもののいくらかを取った。そこで主の怒りはイスラエル人に向かって燃え上がった。

2 ヨシュアはエリコから人々をベテルの東、ベテ・アベンの近くにあるアイに遣わすとき、その人々を次のように言った。「上って行って、あの地を偵察して来なさい。」そこで、人々は上って行って、アイを偵察した。

3 彼らはヨシュアのもとに帰って来て言った。「民を全部行かせないでください。ニ、三千人ぐらいを上らせて、アイを打たせるといいでしょう。彼らはわずかなのですから、民を全部やって、骨折らせるようなことはしないでください。」

4 そこで、民のうち、およそ三千人がそこに上ったが、彼らはアイの人々の前から逃げた。

5 アイの人々は、彼らの中の約三十六人を打ち殺し、彼らを門の前からシェバリムまで追って、下り坂で彼らを打ったので、民の心がしなえ、水のようになった。

6 ヨシュアは着物を裂き、イスラエルの長老たちといっしょに、主の箱の前で、夕方まで地にひれ伏し、自分たちの頭にちりをかぶった。

7 ヨシュアは言った。「ああ、神、主よ。あなたはどうしてこの民にヨルダン川をあくまでも渡らせて、私たちをエモリ人の手に渡して、滅ぼそうとされるのですか。私たちは心を決めてヨルダン川の向こう側に居残ればよかったのです。

8 ああ、主よ。イスラエルが敵の前に背を見せた今となっては、何を申し上げることができましょう。

9 カナン人や、この地の住民がみな、これを聞いて、私たちを攻め囲み、私たちの名を地から断ってしまうでしょう。あなたは、あなたの大いなる御名のために何をなさろうとするのですか。」

10 主はヨシュアに仰せられた。「立て。あなたはどうしてそのようにひれ伏しているのか。

11 イスラエルは罪を犯した。現に、彼らは、わたしが彼らに命じたわたしの契約を破り、聖絶のものの中から取り、盗み、偽って、それを自分たちのものの中に入れさえした。

12 だから、イスラエル人は敵の前に立つことができず、敵に背を見せたのだ。彼らが聖絶のものとなったからである。あなたがたのうちから、その聖絶のものを一掃してしまわないなら、わたしはもはやあなたがたとともにはいない。

13 立て。民をきよめよ。そして言え。あなたがたは、あすのために身をきよめなさい。イスラエルの神、主がこう仰せられるからだ。『イスラエルよ。あなたのうちに、聖絶のものがある。あなたがたがその聖絶のものを、あなたがたのうちから除き去るまで、敵の前に立つことはできない。

14 あしたの朝、あなたがたは部族ごとに進み出なければならない。主がくじで取り分ける氏族は、氏族ごとに進みいで、主が取り分ける氏族は、家族ごとに進みいで、主が取り分ける家族は、男ひとりひとり進み出なければならない。

15 その聖絶のものを持っている者が取り分けられたなら、その者は、所有物全部といっしょに、火で焼かれなければならない。彼が主の契約を破り、イスラエルの中で恥辱になることをしたからである。』」

16 そこで、ヨシュアは翌朝早く、イスラエルを部族ごとに進み出させた。するとユダの部族がくじで取り分けられた。

17 ユダの氏族を進み出させると、ゼラフ人の氏族が取られた。ゼラフ人の氏族を男ひとりひとり進み出させると、ザブディが取られた。

18 ザブディの家族を男ひとりひとり進み出させると、ユダの部族のゼラフの子ザブディの子カルミの子のアカンが取られた。

19 そこで、ヨシュアはアカンに言った。「わが子よ。イスラエルの神、主に栄光を帰し、主に告白しなさい。あなたが何をしたのか私に告げなさい。私に隠してはいけない。」

20 アカンはヨシュアに答えて言った。「ほんとうに、私はイスラエルの神、主に対して罪を犯しました。私は次のようなことをいたしました。

21 私は、分捕り物の中に、シヌアルの美しい外套一枚と、銀二百シェケルと、目方五十シェケルの金の延べ棒一本があるのを見て、欲しくなり、それらを取りました。それらは今、私の天幕の中の地に隠してあり、銀はその下にあります。」

22 そこで、ヨシュアが使いたちを遣わした。彼らは天幕に走って行った。そして、見よ、それらが彼の天幕に隠してあって、銀はその下にあった。

23 彼らは、それらを天幕の中から取り出して、ヨシュアと全イスラエル人のところに持って来た。彼らは、それらを主の前に置いた。

24 ヨシュアは全イスラエルとともに、ゼラフの子アカンと、銀や、外套、金の延べ棒、および彼の息子、娘、牛、ろば、羊、天幕、それに彼の所有物全部を取って、アこるの谷へ連れて行った。

25 そこでヨシュアは言った。「なぜあなたは私たちにわざわいをもたらしたのか。主は、きょう、あなたにわざわいをもたらされる。」全イスラエルは彼を石で打ち殺し、彼らのものを火で焼き、それらに石を投げつけた。

26 こうして彼らは、アカンの上に、大きな石くれの山を積み上げた。今日もそのままである。そこで、主は燃える怒りをやめられた。そういうわけで、その所の名は、アコルの谷と呼ばれた。今日もそうである。

ヨシュア記 6章

ヨシュア記 6章


1 エリコは、イスラエル人の前に、城門を堅く閉ざして、だれひとり出入りする者がなかった。

2 主はヨシュアに仰せられた。「見よ。わたしはエリコとその王、および勇士たちを、あなたの手に渡した。

3 あなたがた戦士はすべて、町のまわりを回れ。町の周囲を一度回り、六日、そのようにせよ。

4 七人の祭司たちが、七つの雄羊の角笛を持って、箱の前を行き、七日目には、七度町を回り、祭司たちは角笛を吹き鳴らさなければならない。

5 祭司たちが雄羊の角笛を長く吹き鳴らし、あなたがたがその角笛の音を聞いたなら、民はみな、大声でときの声をあげなければならない。町の城壁がくずれ落ちたなら、民はおのおのまっすぐ上って行かなければならない。」

6 そこで、ヌンの子ヨシュアは祭司たちを呼び寄せ、彼らに言った。「契約の箱をかつぎなさい。七人の祭司たちが、七つの雄羊の角笛を持って、主の箱の前を行かなければならない。」

7 ついで、彼は民に言った。「進んで行き、あの町のまわりを回りなさい。武装した者たちは、主の箱の前を進みなさい。」

8 ヨシュアが民に言ったとき、七人の祭司たちが、七つの雄羊の角笛を持って主の前を進み、角笛を吹き鳴らした。主の契約の箱は、そのうしろを進んだ。

9 武装した者たちは、角笛を吹き鳴らす祭司たちの先を行き、しんがりは箱のうしろを進んだ。彼らは進みながら、角笛を吹き鳴らした。

10 ヨシュアは民に命じて言った。「私がときの声をあげよと言って、あなたがたに叫ばせる日まで、あなたがたは叫んではいけない。あなたがたの声を聞かせてはいけない。また口からことばを出してはいけない。」

11 こうして、彼は主の箱を、一度だけ町のまわりを回らせた。彼らは宿営に帰り、宿営の中で夜を過ごした。

12 翌朝、ヨシュアは早く起き、祭司たちは主の箱をかついだ。

13 七人の祭司たちが七つの雄羊の角笛を持って、主の箱の前を行き、角笛を吹き鳴らした。武装した者たちは彼らの先頭に立って行き、しんがりは主の箱のうしろを進んだ。彼らは進みながら角笛を吹き鳴らした。

14 彼らはその次の日にも、町を一度回って宿営に帰り、六日、そのようにした。

15 七日目になると、朝早く夜が明けかかるころ、彼らは同じしかたで町を七度回った。この日だけは七度町を回った。

16 その七度目に祭司たちが角笛を吹いたとき、ヨシュアは民に言った。「ときの声をあげなさい。主がこの町をあなたがたに与えてくださったからだ。

17 この町と町の中のすべてのものを、主のために聖絶しなさい。ただし遊女ラハブと、その家に共にいる者たちは、すべて生かしておかなければならない。あの女たちの送った使者たちをかくまってくれたからだ。

18 ただ、あなたがたは、聖絶のものに手を出すな。聖絶のものにしないために、聖絶のものを取って、イスラエルの宿営を聖絶のものにし、これにわざわいをもたらさないためである。

19 ただし、銀、金、および青銅の器、鉄の器はすべて、主のために聖別されたものだから、主の宝物倉に持ち込まなければならない。」

20 そこで、民はときの声をあげ、祭司たちは角笛を吹き鳴らした。民が角笛の音を聞いて、大声でときの声をあげるや、城壁がくずれ落ちた。そこで民はひとり残らず、まっすぐ町へ上って行き、その町を攻め取った。

21 彼らは町にあるものは、男も女も、若い者も年寄りも、また牛、羊、ろばも、すべて剣の刃で聖絶した。

22 ヨシュアはこの地を偵察したふたりの者に言った。「あなたがたがあの遊女に誓ったとおり、あの女の家に行って、その女とその女に属するすべての者を連れ出しなさい。」

23 斥候になったその若者たちは、行って、ラハブとその父、母、兄弟、そのほか彼女に属するすべての者を連れ出し、また、彼女の親族をみな連れ出して、イスラエルの宿営の外にとどめておいた。

24 彼らは町とその中のすべてのものを火で焼いた。ただ銀、金、および青銅の器、鉄の器は、主の宮の宝物倉に納めた。

25 しかし、遊女ラハブとその父の家族と彼女に属するすべての者とは、ヨシュアが生かしておいたので、ラハブはイスラエルの中に住んだ。今日もそうである。これは、ヨシュアがエリコを偵察させるために遣わした使者たちを、ラハブがかくまったからである。

26 ヨシュアは、そのとき、誓って言った。「この町エリコの再建を企てる者は、主の前にのろわれよ。その礎を据える者は長子を失い。その門を建てる者は末の子を失う。」

27 主がヨシュアとともにおられたので、そのうわさは地にあまねく広まった。

ヨシュア記 5章

ヨシュア記 5章


1 ヨルダン川のこちら側、西のほうにいたエモリ人のすべての王たちと、海辺にいるカナン人のすべて王たちとは、主イスラエル人の前でヨルダン川の水をからし、ついに彼らが渡って来たことを聞いて、イスラエル人のために彼らの心がしなえ、彼らのうちに、もはや勇気がなくなってしまった。

2 そのとき、主はヨシュアに仰せられた。「火打石の小刀を作り、もう一度イスラエル人に割礼をせよ。」

3 そこで、ヨシュアは自分で火打石の小刀を作り、ギブアテ・ハアラロテで、イスラエル人に割礼を施した。

4 ヨシュアがすべての民に割礼を施した理由はこうである。エジプトから出て来た者のうち、男子、すなわち戦士たちはすべて、エジプトを出て後、途中、荒野で死んだ。

5 その出て来た民は、すべて割礼を受けていたが、エジプトを出て後、途中、荒野で生まれた民は、だれも割礼を受けていなかったからである。

6 イスラエル人は、四十年間、荒野を旅していて、エジプトから出て来た民、すなわち戦士たちは、ことごとく死に絶えてしまったからである。彼らは主の声の御声に聞き従わなかったので、主が私たちに与えると彼らの先祖たちに誓われた地、乳と蜜の流れる地を、主は彼らには見せないと誓われたのであった。

7 主は彼らに代わって、その息子たちを起こされた。ヨシュアは、彼らが無割礼の者で、途中で割礼を受けていなかったので、彼らに割礼を施した。

8 民のすべてが割礼を完了したとき、彼らは傷が直るまで、宿営の自分たちのところにとどまった。

9 すると、主はヨシュアに仰せられた。「きょう、わたしはエジプトのそしりを、あなたがたから取り除いた。」それで、その所の名は、ギルガルと呼ばれた。今日もそうである。

10 イスラエル人が、ギルガルに宿営しているとき、その月の十四日の夕方、エリコの草原で彼らは過越のいけにえをささげた。

11 過越のいけにえをささげた翌日、彼らはその地の産物、「種を入れないパン」と、炒り麦を食べた。その日のうちであった。

12 彼らがその地の産物を食べた翌日から、マナの降ることはやみ、イスラエル人には、もうマナはなかった。それで、彼らはその年のうちにカナンの地で収穫した物を食べた。

13 さて、ヨシュアがエリコの近くにいたとき、彼が目を上げて見ると、見よ、ひろちの人が抜き身の剣を手に持って、彼の前方に立っていた。ヨシュアはその人のところへ行って、言った。「あなたは私たちの味方ですか。それとも私たちの敵なのですか。」

14 すると彼は言った。「いや、わたしは主の軍の将として、今、来たのだ。」そこで、ヨシュアは顔を地につけて伏し拝み、彼に言った。「わが主は、何をそのしもべに告げられるのですか。」

15 すると、主の軍の将はヨシュアに言った。「あなたの足のはきものを脱げ。あなたの立っている場所は聖なる所である。」そこで、ヨシュアはそのようにした。

Sponserd links