2010年12月3日金曜日

ヨブ記 31章

ヨブ記 31章


1 私は自分の目と契約を結んだ。どうしておとめに目を留めよう。

2 神が上から分けてくださる分け前は何か。全能者が高い所から下さる相続財産は何か。

3 不正をする者にはわざわいが、不法を行う者には災難が来るのではないか。

4 神は私の道を見られないだろうか。私の歩みをことごとく数えられないだろうか。

5 もし私がうそとともに歩み、この足が欺きに急いだのなら、

6 正しいはかりで私を量るがよい。そうすれば神に私の潔白がわかるだろう。

7 もし、私の歩みが道からそれ、私の心が自分の目に従って歩み、私の手によごれがついていたなら、

8 私が種を蒔いて他の人が食べるがよい。私の作物は根こぎにされるがよい。

9 もしも、私の心が女に惑わされ、隣人の門で待ち伏せしたことがあったなら、

10 私の妻が他人のために粉をひいてもよい。また、他人が彼女と寝てもよい。

11 これは恥ずべき行い、裁判にかけて罰せられる罪だ。

12 実に、それは滅びの淵まで焼き尽くす火だ。私の秋の収穫をことごとく根こぎにする。

13 私のしもべや、はしためが、私と争ったとき、もし、私が彼らの言い分をないがしろにしたことがあるなら、

14 神が立たれるとき、私はどうしたらよいか。また、神がお調べになるとき、何と答えたらよいか。

15 私を胎内で造られた方は、彼らをも造られたのではないか。私たちを母の胎内に形造られた方は、ただひとりではないか。

16 もし、私が寄るべのない者の望みを退け、やもめの目を衰え果てさせ、

17 私ひとりだけで食物を食べて、みなしごにそれを食べさせなかったのなら、

18 —私の若いときから、彼は私を父のようにして育ち、私は、母の胎にいたときから、彼女を導いた—

19 もし、私が、着る物がなくて死にかかっている者や、身をおおう物を持っていない貧しい者を見たとき、

20 彼の腰が私にあいさつをせず、私の子羊の毛でそれが暖められなかったのなら、

21 あるいは、私を助ける者が門のところにいるのを見ながら、みなしごに向かって私の手を振り上げたことがあるなら、

22 私の肩の骨が肩から落ち、私の腕の付け根から折れてもよい。

23 神からのわざわいは私をおびえさせ、その威厳のゆえに、私は何もすることができないからだ。

24 もし、私が金をおのれの頼みとし、黄金に向かって、私の拠り頼むもの、と言ったことがあるなら

25 あるいは、私の富が多いので喜び、私の手が多くの物を得たので、喜んだことがあるなら、

26 あるいは、輝く日の光を見、照りながら動く月を見て、

27 私の心がひそかに惑わされ、手をもって口づけを投げかけたことがあるなら、

28 これもまた裁判にかけて罰せられる罪だ。私が上なる神を否んだためだ。

29 あるいは、私を憎む者の衰えているのを私が見て喜び、彼にわざわいが下ったとき、喜び勇んだことがあろうか。

30 私は自分の口に罪を犯させなかった。のろって彼のいのちを求めようともしなかった。

31 いったい、私の天幕の人々で、「だれか、彼の肉に飽き足りなかった者はいないか」と言わなかったことがあろうか。

32 異国人は外で夜を過ごさず、私は戸口を通りに向けてあけている。

33 あるいは、私がアダムのように、自分のそむきの罪をおおい隠し、自分の咎を胸の中に秘めたことがあろうか。

34 私が群集の騒ぎにおびえ、一族のさげすみを恐れて黙り、門を出なかったことがあろうか。

35 だれか私に聞いてくれる者はないものか。見よ。私を確認してくださる方、全能者が私に答えてくださる。私を訴える者が書いた告訴状があれば、

36 私はそれを肩に負い、冠のように、それをこの身に結びつけ、

37 私の歩みの数をこの方に告げ、君主のようにして近づきたい。

38 もし、私の土地が私に向かって叫び、そのうねが共に泣くことがあるなら、

39 あるいは、私が金を払わないでその産物を食べ、その持ち主のいのちを失わせたことがあるなら、

40 小麦の代わりにいばらが生え、大麦の代わりに雑草がはびこるように。ヨブのことばは終わった。

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