2010年12月14日火曜日

マラキ書 index

マラキ書 第1章
マラキ書 第2章
マラキ書 第3章
マラキ書 第4章

マラキ書 4章

マラキ書 4章


1 見よ。その日が来る。かまどのように燃えながら。その日、すべて高ぶる者、すべて悪を行う者は、わらとなる。来ようとしているその日は、彼らを焼き尽くし、根も枝も残さない。―万軍の主は仰せられる―

2 しかし、わたしの名を恐れるあなたがたには、義の太陽が上り、その翼には、いやしがある。あなたがは外に出て、牛舎の子牛のようにはね回る。

3 あなたがたはまた、悪者どもを踏みつける。彼らは、わたしが事を行う日に、あながたの足の下で灰となるからだ。―万軍の主は仰せられる―

4 あなたがたは、わたしのしもべモーセの律法を記憶せよ。それは、ホレブで、イスラエル全体のために、わたしが彼に命じたおきてと定めである。

5 見よ。わたしは、主の大いなる恐ろしい日が来る前に、預言者エリヤをあなたがたに遣わす。

6 彼は、父の心を子に向けさせ、子の心をその父に向けさせる。それは、わたしが来て、のろいでこの地を打ち滅ぼさないためだ。」

マラキ書 3章

マラキ書 3章


1 「見よ。わたしは、わたしの使者を遣わす。彼はわたしの前に道を整える。あなたがたが尋ね求めている主が、突然、その神殿に来る。あなたがたが望んでいる契約の使者が、見よ、来ている」と万軍の主は仰せられる。

2 だれが、この方の来られる日に耐えられよう。だれが、この方の現れるとき立っていられよう。まことに、この方は、精錬する者の火、布をさらす者の灰汁のようだ。

3 この方は、銀を精錬し、これをきよめる者として座に着き、レビの子らをきよめ、彼らを金のように、銀のように純粋にする。彼らは、主に、義のささげ物をささげる者となり、

4 ユダとエルサレムのささげ物は、昔の日のように、ずっと前の年のように、主を喜ばせる。

5 「わたしは、さばくため、あなたがたのところに近づく。わたしは、ためらうことなく証人となり、呪術者、姦淫を行う者、偽って誓う者、不正な賃金で雇い人をしいたげ、やもめやみなしごを苦しめる者、在留異国人を押しのけて、わたしを恐れない者たちに向かう。―万軍の主は仰せられる―

6 主であるわたしは変わることがない。ヤコブの子らよ。あなたがたは、滅ぼし尽くされない。

7 あなたがたの先祖の時代から、あなたがたは、わたしのおきてを離れ、それを守らなかった。わたしのところへ帰れ。そうすれば、わたしもあなたがたのところに帰ろう。―万軍の主は仰せられる―しかし、あなたがたは、『どのようにして、私たちは帰ろうか』と言う。

8 人は神のものを盗むことができようか。ところが、あなたがたはわたしのものを盗んでいる。しかも、あなたがたは言う。『どのようにして、私たちはあなたのものを盗んだでしょうか。』それは、十分の一と奉献物によってである。

9 あなたがたはのろいを受けている。あなたがたは、わたしのものを盗んでいる。この民全体が盗んでいる。

10 十分の一をことごとく、宝物倉に携えて来て、わたしの家の食物とせよ。こうしてわたしをためしてみよ。―万軍の主は仰せられる―わたしがあなたがたのために、天の窓を開き、あふれるばかりの祝福をあなたがたに注ぐかどうかをためしてみよ。

11 わたしはあなたがたのために、いなごをしかって、あなたがたの土地の産物を滅ぼさないようにし、畑のぶどうの木が不作とならないようにする。―万軍の主は仰せられる―

12 すべての国民は、あなたがたをしあわせ者と言うようになる。あなたがたが喜びの地となるからだ」と万軍の主は仰せられる。

13 「あなたがたはわたしにかたくななことを言う」と主は仰せられる。あなたがたは言う。「私たちはあなたに対して、何を言いましたか。」

14 あなたがたは言う。「神に仕えるのはうなしいことだ。神の戒めを守っても、万軍の主の前で悲しんで歩いても、何の益になろう。

15 今、私たちは、高ぶる者をしあわせ者と言おう。悪を行っても栄え、神を試みても罰を免れる」と。

16 そのとき、主を恐れる者たちが、互いに語りあった。主は耳を傾けて、これを聞かれた。主を恐れ、主の御名を尊ぶ者たちのために、主の前で、記憶の書がしるされた。

17 「彼らは、わたしのものとなる。―万軍の主は仰せられる―わたしが事を行う日に、わたしの宝となる。人が自分に仕える子をあわれむように、わたしは彼らをあわれむ。

18 あなたがたは再び、正しい人と悪者、神に仕える者と仕えない者との違いを見るようになる。

マラキ書 2章

マラキ書 2章


1 祭司たちよ。今、この命令があなたがたに下される。

2 もし、あなたがたが聞き入れず、もし、わたしの名に栄光を帰することを心に留めないなら、―万軍の主は仰せられる―わたしは、あなたがたの中にのろいを送り、あなたがたへの祝福をのろいに変える。もう、それをのろいに変えている。あなたがたが、これを心に留めないからだ。

3 見よ。わたしは、あなたがたの子孫を責め、あなたがたの顔に糞をまき散らす。あなたがたの祭りの糞を。あなたがたはそれとともに投げ捨てられる。

4 このとき、あなたがたは、わたしが、レビとのわたしの契約を保つために、あなたがたにこの命令を送ったことを知ろう。―万軍の主は仰せられる―

5 わたしの彼との契約は、いのちと平和であって、わたしは、それらを彼に与えた。それは恐れであったので、彼は、わたしを恐れ、わたしの名の前におののいた。

6 彼の口には真理の教えがあり、彼のくちびるには不正がなかった。平和と公正のうちに、彼はわたしとともに歩み、多くの者を罪から立ち返らせた。

7 祭司のくちびるは知識を守り、人々は彼の口から教えを求める。彼は万軍の主の使いであるからだ。

8 しかし、あなたがたは道からはずれ、多くの者を教えによってつまずかせ、レビとの契約をそこなった。―万軍の主は仰せられる―

9 わたしもまた、あなたがたを、すべての民にさげすまれ、軽んじられる者とする。あなたがたがわたしの道を守らず、えこひいきをして教えたからだ。」

10 私たちはみな、ただひとりの父を持っているではないか。ただひとりの神が、私たちを創造したではないか。なぜ私たちは、互いに裏切り合い、私たちの先祖の契約を汚すのか。

11 ユダは裏切り、イスラエルとエルサレムの中では忌まわしいことが行われている。まことにユダは、主の愛された主の聖所を汚し、外国の神の娘をめとった。

12 どうか主が、このようなことをする者を、たといその者が万軍の主にささげ物をささげても、ひとり残らずヤコブの天幕から断ってくださるように。

13 あなたがたはもう一つのことをしている。あなたがたは、涙と、悲鳴と、嘆きで主の祭壇をおおっている。主がもうささげ物を顧みず、あなたがたの手からそれを喜んで受け取らないからだ。

14 「なぜなのか」とあなたがたは言う。それは主が、あなたとあなたの若い時の妻との証人であり、あなたがその妻を裏切ったからだ。彼女はあなたの伴侶であり、あなたの契約の妻であるのに。

15 神は人を一体に造られたのではないか。彼には、霊の残りがある。その一体は人は何を求めるのか。神の子孫ではないか。あなたがたは、あなたがたの霊に注意せよ。あなたの若い時の妻を裏切ってはならない。

16 「わたしは、離婚を憎む」とイスラエルの神、主は仰せられる。「わたしは、暴力でその着物をおおう」と万軍の主は仰せられる。あなたがたは、あなたがたの霊に注意せよ。裏切ってはならない。

17 あなたがたは、あなたがたのことばで主を煩わした。しかし、あなたがたは言う。「どのようにして、私たちは煩わしたのか。」「悪を行う者もみな主の心にかなっている。主は彼らを喜ばれる。さばきの神はどこにいるのか」とあなたがたは言っているのだ。

マラキ書 1章

マラキ書 1章


1 宣告。マラキを通してイスラエルにあった主のことば。

2 「わたしはあなたがたを愛している」と主は仰せられる。あなたがたは言う。「どのように、あなたが私たちを愛されたのですか」と。「エサウはヤコブの兄ではなかったのか。―主の御告げ―わたしはヤコブを愛した。

3 わたしはエサウを憎み、彼の山を荒れ果てた地とし、彼の継いだ地を荒野のジャッカルのものとした。」

4 たといエドムが、「私たちは打ち砕かれた。だが、廃墟を建て直そう」と言っても、万軍の主はこう仰せられる。「彼らは建てるが、わたしは打ちこわす。彼らは、悪の国と言われ、主のとこしえにのろう民と呼ばれる。」

5 あなたがたの目はこれを見て言おう。「主はイスラエルの地境を越えて偉大な方だ」と。

6 「子は父を敬い、しもべはその主人を敬う。もし、わたしが父であるなら、どこに、わたしの尊敬があるのか。もし、わたしが主人であるなら、どこに、わたしへの恐れがあるのか。―万軍の主は、あなたがたに仰せられる―わたしの名をさげすむ祭司たち。あなたがたは言う。『どのようにして、私たちがあなたをあなたの名をさげすみましたか』と。

7 あなたがたは、わたしの祭壇の上に汚れたパンをささげて、『どのようにして、私たちがあなたを汚しましたか』と言う。『主の食卓はさげすまれてもよい』とあなたがたは思っている。

8 あなたがたは、盲目の獣をいけにえにささげるが、それは悪いことではないか。足のなえたものや病気のものをささげるのは、悪いことではないか。さあ、あなたの総督のところにそれを差し出してみよ。彼はあなたをよみし、あなたを受け入れるだろうか。―万軍の主は仰せられる―

9 さあ、今、恵みを受けるために神に願ってみよ。これはあなたがの手によることだ。神はあなたがたのうちだれかを、受け入れてくださるだろうか。―万軍の主は仰せられる―

10 あなたがたのうちにさえ、あなたがたがわたしの祭壇に、いたずらに火を点ずることがないように、戸を閉じる人は、だれかいないのか。わたしは、あなたがたを喜ばない。―万軍の主は仰せられる―わたしは、あなたがたの手からのささげ物を受け入れない。

11 日の出る所から、その沈む所まで、わたしの名は諸国の民の間であがめられ、すべての場所で、わたしの名のために、きよいささげ物がささげられ、香がたかれる。わたしの名が諸国の民の間であがめられているからだ。―万軍の主は仰せられる―

12 しかし、あなたがたは、『主の食卓は汚れている。その果実も食物もさげすまれている』と言って、祭壇を冒涜している。

13 あなたがたはまた、『見よ。なんとうるさいことか』と言って、それを軽蔑する。―万軍の主は仰せられる―あなたがたは、かすめたもの、足のなえたもの、病気のものを連れて来て、ささげ物としてささげている。わたしが、それをあなたがたの手から、喜んで、受け入れるだろうか。―主は仰せられる―

14 群れのうちに雄の獣がいて、これをささげると誓いながら、損傷のあるものを主にささげるずるい者は、のろわれる。わたしが大いなる王であり、わたしの名が諸国の民の間で、恐れられているからだ。―万軍の主は仰せられる―

ゼカリヤ書 index

ゼカリヤ書 第1章
ゼカリヤ書 第2章
ゼカリヤ書 第3章
ゼカリヤ書 第4章
ゼカリヤ書 第5章
ゼカリヤ書 第6章
ゼカリヤ書 第7章
ゼカリヤ書 第8章
ゼカリヤ書 第9章
ゼカリヤ書 第10章
ゼカリヤ書 第11章
ゼカリヤ書 第12章
ゼカリヤ書 第13章
ゼカリヤ書 第14章

ゼカリヤ書 14章

ゼカリヤ書 14章


1 見よ。主の日が来る。その日、あなたから分捕った物が、あなたの中で分けられる。

2 わたしは、すべての国々を集めて、エルサレムを攻めさせる。町は取られ、家々は略奪され、婦女は犯される。町の半分は捕囚となって出て行く。しかし、残りの民は町から絶ち滅ぼされない。

3 主が出て来られる。決戦の日に戦うように、それらの国々と戦われる。

4 その日、主の足は、エルサレムの東に面するオリーブ山の上に立つ。オリーブ山は、その真ん中で二つに裂け、東西に延びる非常に大きな谷ができる。山の半分は北へ移り、他の半分は南へ移る。

5 山々の谷がアツァルにまで達するので、あなたがたは、わたしの山々の谷に逃げよう。ユダの王ウジヤの時、地震を避けて逃げたように、あなたがたは逃げよう。私の神、主が来られる。すべての聖徒たちも主とともに来る。

6 その日には、光も、寒さも、霜もなくなる。

7 これはただ一つの日であって、これは主に知らされている。昼も夜もない。夕暮れ時に、光がある。

8 その日には、エルサレムから湧き水が流れ出て、その半分は東の海に、他の半分は西の海に流れ、夏にも冬にも、それは流れる。

9 主は地のすべての王となられる。その日には、主はただひとり、御名もただ一つとなる。

10 全土はゲバからエルサレムの南リモンまで、アラバのように変わる。エルサレムは高められ、もとの所にあって、ベニヤミンの門から第一の門まえ、隅の門まで、またハナヌエルのやぐらから王の酒ぶねのところまで、そのまま残る。

11 そこには人々が住み、もはや絶滅されることはなく、エルサレムは安らかに住む。

12 主は、エルサレムを攻めに来るすべての国々の民にこの災害を加えられる。彼らの肉をまだ足で立っているうちに腐らせる。彼らの目はまぶたの中で腐り、彼らの舌は口の中で腐る。

13 その日、主は、彼らの間に大恐慌を起こさせる。彼らは互いに手でつかみ合い、互いになぐりかかる。

14 ユダもエルサレムに戦いをしかけ、回りのすべての国々の財宝は、金、銀、衣服など非常に多く集められる。

15 馬、騾馬、らくだ、ろば、彼らの宿営にいるすべての家畜ののこうむる災害は、先の災害と同じである。

16 エルサレムに攻めて来たすべての民のうち、生き残った者はみな、毎年、万軍の主である王を礼拝し、仮庵の祭りを祝うために上って来る。

17 地上の諸氏族のうち、万軍の主である王を礼拝しにエルサレムへ上って来ない氏族の上には、雨が降らない。

18 もし、エジプトの氏族が上って来ないなら、雨は彼らの上に降らず、仮庵の祭りを祝いに上って来ない諸国の民を主が打つその災害が彼らに上る。

19 これが、エジプトへの刑罰となり、仮庵の祭りを祝いに上って来ないすべての国々への刑罰となる。

20 その日、馬の鈴の上には、「主への聖なるもの」と刻まれ、主の宮の中のなべは、祭壇の前の鉢のようになる。

21 エルサレムとユダのすべてのなべは、万軍の主への聖なるものとなる。いけにえをささげる者はみな来て、その中から取り、それで煮るようになる。その日、万軍の主の宮にはもう商人がいなくなる。

ゼカリヤ書 13章

ゼカリヤ書 13章


1 その日、ダビデの家とエルサレムの住民のために、罪と汚れをきよめる一つの泉が開かれる。

2 その日、―万軍の主の御告げ―わたしは、偶像の名をこの国から断ち滅ぼす。その名はもう覚えられない。わたしはまた、その預言者たちと汚れの霊をこの国から除く。

3 なお預言する者があれば、彼を生んだ父と母とが彼に向かって言うであろう。「あなたは生きていてはならない。主の名を使ってうそを告げたから」と。彼を生んだ父と母が、彼の預言しているときに、彼を刺し殺そう。

4 その日、その預言者たちはみな、預言するときに見るその幻で恥を見よう。彼らはもう人を欺くための毛衣も着なくなる。

5 また、彼は、「私は預言者ではない。私は土地を耕す者だ。若い時から土地を持っている」と言う。

6 だれかが彼に、「あなたの両腕の間にあるこの打ち傷は何か」と聞くなら、彼は、「私の愛人の家で打たれた傷です」と言おう。

7 剣よ。目をさましてわたしの牧者を攻め、わたしの仲間の者を攻めよ。―万軍の主の御告げ―牧者を打ち殺せ。そうすれば、羊は散って行き、わたしは、この手を子どもたちに向ける。

8 全地はこうなる。―主の御告げ―その三分の二は断たれ、死に絶え、三分の一がそこに残る。

9 わたしは、その三分の一を火の中に入れ、銀を練るように彼らを練り、金をためすように彼らをためす。彼らはわたしの名を呼び、わたしは彼らに答える。わたしは「これはわたしの民」と言い、彼らは「主は私の神」と言う。。

ゼカリヤ書 12章

ゼカリヤ書 12章


1 宣告。イスラエルについての主のことば。―天を張り、地の基を定め、人の霊をその中に造られた方、主の御告げ―

2 見よ。わたしはイスラエルを、その回りのすべての国々の民をよろめかす杯とする。ユダについてもそうなる。エルサレムの包囲されるときに。

3 その日、わたしはエルサレムを、すべての国々の民にとって重い石とする。すべてそれをかつぐ者は、ひどく傷を受ける。地のすべての国々は、それに向かって集まって来よう。

4 その日、―主の御告げ―わたしは、すべての馬を打って驚かせ、その乗り手を打って狂わせる。しかし、わたしはユダの家の上に目を開き、国々の民のすべての馬を打って盲目にする。

5 ユダの首長たちは心の中で言おう。エルサレムの住民の力は彼らの神、万軍の主にある、と。

6 その日、わたしは、ユダの首長たちを、たきぎの中にある火鉢のようにし、麦束の中にある燃えているたいまつのようにする。彼らは右も左も、回りのすべての国々の民を焼き尽くす。しかし、エルサレムは、エルサレムのもとの所にそのまま残る。

7 主は初めに、ユダの天幕を救われる。それはダビデの家の栄えと、エルサレムの住民の栄えとが、ユダ以上に大きくならないためである。

8 その日、主は、エルサレムの住民をかばわれる。その日、彼らのうちのよろめき倒れた者もダビデのようになり、ダビデの家は神のようになり、彼らの先頭に立つ主の使いのようになる。

9 その日、わたしは、エルサレムに攻めて来るすべての国々を捜して滅ぼそう。

10 わたしは、ダビデの家とエルサレムの住民の上に、恵みと哀願の霊を注ぐ。彼らは、自分たちが突き刺した者、わたしを仰ぎ見、ひとり子を失って嘆くように、その者のために嘆き、初子を失って激しく泣くように、その者のために激しく泣く。

11 その日、エルサレムでの嘆きは、メギドの平地のハダデ・リモンのための嘆きのように大きいであろう。

12 この地はあの氏族もこの氏族も、ひとり嘆く。ダビデの家の氏族はひとり嘆き、その妻たちもひとり嘆く。ナタンの家の氏族はひとり嘆き、その妻たちもひとり嘆く。

13 レビの家の氏族はひとり嘆き、その妻たちもひとり嘆く。シムイの氏族はひとり嘆き、その妻たちもひとり嘆く。

14 残りのすべての氏族はあの氏族もこの氏族もひとり嘆き、その妻たちもひとり嘆く。

ゼカリヤ書 11章

ゼカリヤ書 11章


1 レバノンよ。おまえの門をあけよ。火が、おまえの杉の木を焼き尽くそう。

2 もみの木よ。泣きわめけ。杉の木は倒れ、みごとな木々が荒らされたからだ。バシャンの樫の木よ。泣きわめけ。深い森が倒れたからだ。

3 聞け。牧者たちの嘆きを。彼らのみごとな木々が荒らされたからだ。聞け。若い獅子のほえる声を。ヨルダンの茂みが荒らされたからだ。

4 私の神、主は、こう仰せられる。「ほふるための羊の群れを養え。

5 これを買った者が、これをほふっても、罪にならない。これを売る者は、『主はもむべきかな。私も富みますように』と言っている。その牧者たちは、これを惜しまない。

6 わたしが、もう、この地の住民を惜しまないからだ。―主の御告げ―見よ。わたしは、人をそれぞれ隣人の手に渡し、王の手に渡す。彼らはこの地を打ち砕くが、わたしは彼らの手からこれを救い出さない。」

7 私は羊の商人たちのために、ほふられる羊の群れを飼った。私は二本の杖を取り、一本を「慈愛」と名づけ、他の一本を、「結合」と名づけた。こうして、私は群れを飼った。

8 私は一月のうちに三人の牧者を消し去った。私の心は、彼らにがまんできなくなり、彼らの心も、私をいやがった。

9 私は言った。「私はもう、あなたがたを飼わない。死にたい者は死ね。隠されたい者は隠されよ。残りの者は、互いに相手の肉を食べるがよい。」

10 私は、私の杖、慈愛の杖を取り上げ、それを折った。私がすべての民と結んだ私の契約を破るためである。

11 その日、それは破られた。そのとき、私を見守っていた羊の商人たちは、それが主のことばであったことを知った。

12 私は彼らに言った。「あなたがたがよいと思うなら、私に賃金を払いなさい。もし、そうでないならやめなさい。」すると彼らは、私の賃金として、銀三十シェケルを量った。

13 主は私に仰せられた。「彼らによってわたしが値積もりされた尊い価を、陶器師に投げ与えよ。」そこで、私は銀三十をとり、それを主の宮の陶器師に投げ与えた。

14 そして私は、結合という私のもう一本の杖を折った。これはユダとイスラエルとの間の兄弟関係を破るためであった。

15 主は私に仰せられた。「あなたは、もう一度、愚かな牧者の道具を取れ。

16 見よ。わたしはひとりの牧者をこの地に起こすから。彼は迷い出た者を尋ねず、散らされたものを捜さず、傷ついたものをいやさず、飢えているものに食べ物を与えない。かえって肥えた獣の肉を食らい、そのひづめを裂く。

17 ああ。羊の群れを見捨てる、能無しの牧者。剣がその腕とその右の目を打ち、その腕はなえ、その右の目の視力が衰える。」

ゼカリヤ書 10章

ゼカリヤ書 10章


1 後の雨の時に、主に雨を求めよ。主はいなびかりを造り、大雨を人々に与え、野の草をすべての人に下さる。

2 テラフィムはつまらないことをしゃべり、占い師は偽りを見、夢見る者はむなしいことを語り、むなしい慰めを与えた。それゆえ、人々は羊のようにさまよい、羊飼いがいないので悩む。

3 わたしの怒りは羊飼いたちに向かって燃える。わたしは雄やぎを罰しよう。万軍の主はご自分の群れであるユダの家を訪れ、彼らを洗浄のすばらしい馬のようにされる。

4 この群れからかしら石が、この群れから鉄のくいが、この群れからいくさ弓が、この群れからすべての指揮者が、ともどもに出て来る。

5 道ばたの泥を踏みつける勇士のようになって、彼らは戦場で戦う。主が彼らとともにおられるからだ。馬に乗る者どもは恥を見る。

6 わたしはユダの家を強め、ヨセフの家を救う。わたしは彼らを連れ戻す。わたしが彼らをあわれむからだ。彼らは、わたしに捨てられなかった者のようになる。わたしが、彼らの神、主であり、彼らに答えるからだ。

7 エフライムは勇士のようになり、その心はぶどう酒に酔ったように喜ぶ。彼らの子らは見て喜び、その心は主にあって大いに楽しむ。

8 わたしは彼らに合図して、彼らを集める。わたしが彼らを贖ったからだ。彼らは以前のように数が増える。

9 わたしは彼らを国々の民の間にまき散らすが、彼らは遠くの国々でわたしを思い出し、その子らとともに生きながらえて帰って来る。

10 わたしは彼らをエジプトの地から連れ帰り、アッシリヤから彼らを寄せ集める。わたしはギルアデの地とレバノンへ彼らを連れて行くが、そこも彼らには足りなくなる。

11 彼らは苦難の海を渡り、海では波を打つ。彼らはナイル川のすべての淵をからす。アッシリヤの誇りは低くされ、エジプトの杖は離れる。

12 彼らの力は主にあり、彼らは主の名によって歩き回る。―主の御告げ―

ゼカリヤ書 9章

ゼカリヤ書 9章


1 宣告。主のことばはハデラクの地にあり、ダマスコは、そのとどまる所。主の目は人に向けられている。

2 これに境を接するハマテにも、また、非常に知恵のあるツロやシドンにも向けられている。

3 ツロは自分のために、とりでを築き、銀をちりのように積み、黄金を道ばたの泥のように積み上げた。

4 見よ。主はツロを占領し、その塁を打ち倒して海に入れる。ツロは火で焼き尽くされる。

5 アシュケロンは見て恐れ、ガザもひどくおののく。エクロンもそうだ。その頼みにしていたものがはずかしめられたのだから。ガザからは王が消えうせ、アシュケロンには人が住まなくなる。

6 アシュドデには混血の民が住むようになる。わたしはペリシテ人の誇りを絶やし、

7 その口から流血の罪を除き、その歯の間から忌まわしいものを取り除く。彼も、私たちの神のために残され、ユダの中の一首長のようになる。エクロンもエブス人のようになる。

8 わたしは、わたしの家のために、行き来する者を見張る衛所に立つ。それでもう、しいたげる者はそこを通らない。今わたしがこの目で見ているからだ。

9 シオンの娘よ。大いに喜べ。エルサレムの娘よ。喜び叫べ。見よ。あなたの王があなたのところに来られる。この方は正しい方で、救いを賜り、柔和で、ろばに乗られる。それも、雌ろばの子の子ろばに。

10 わたしは戦車をエフライムから、軍馬をエルサレムから絶やす。戦いの弓も断たれる。この方は諸国の民に平和を告げ、その支配は海から海へ、大川から地の果てに至る。

11 あなたについても、あなたとの契約の血によって、わたしはあなたの捕らわれ人を、水のない穴から解き放つ。

12 望みを持つ捕らわれ人よ。とりでに帰れ。わたしは、きょうもまた告げ知らせる。わたしは二倍のものをあなたに返すと。

13 わたしはユダを曲げてわたしの弓とし、これにエフライムをつがえたのだ。シオンよ。わたしはあなたの子らを奮い立たせる。ヤワンはあなたの子らを攻めるが、わたしはあなたを勇士の剣のようにする。

14 主は彼らの上に現れ、その矢はいなずまのように放たれる。神である主は角笛を吹き鳴らし、南の暴風の中を進まれる。

15 万軍の主が彼らをかばうので、彼らは石投げを使う者を滅ぼして踏みつけ、彼らの血をぶどう酒のように飲み、鉢のように、祭壇の四隅の角のように、満たされる。

16 その日、彼らの神、主は、彼らを主の民の群れとして救われる。彼らはその地で、きらめく王冠の宝石となる。

17 それは、なんとしあわせなことよ。それは、なんと麗しいことよ。穀物は若い男たちを栄えさせ、新しいぶどう酒は若い女たちを栄えさせる。

ゼカリヤ書 8章

ゼカリヤ書 8章


1 次のような万軍の主のことばがあった。

2 万軍の主はこう仰せられる。「わたしは、シオンをねたむほど激しく愛し、ひどい憤りでこれをねたむ。」

3 主はこう仰せられる。「わたしはシオンに帰り、エルサレムのただ中に住もう。エルサレムは真実の町と呼ばれ、万軍の主の山は聖なる山と呼ばれよう。」

4 万軍の主はこう仰せられる。「再び、エルサレムの広場には、老いた男、老いた女がすわり、年寄りになって、みな手に杖を持とう。

5 町の広場は、広場で遊ぶ男の子や女の子でいっぱいになろう。」

6 万軍の主はこう仰せられる。「もし、これが、その日、この民の残りの者の目に不思議に見えても、わたしの目に、これが不思議に見えるだろうか。―万軍の主の御告げ―」

7 万軍の主はこう仰せられる。「見よ。わたしは、わたしの民を日の出る地と日の入る地から救い、

8 彼らを連れ帰り、エルサレムの中に住ませる。このとき、彼らはわたしの民となり、わたしは真実と正義をもって彼らの神となる。」

9 万軍の主はこう仰せられる。「勇気を出せ。あなたがたは、万軍の主の家である神殿を建てるための礎が据えられた日以来、預言者たちの口から、これらのことばを日ごろ聞いているではないか。

10 その日以前は、人がかせいでも報酬がなく、家畜がかせいでも報酬がなかった。出て行く者にも、帰って来る者にも、敵がいるために平安はなかった。わたしがすべての人を互いに争わせたからだ。

11 しかし、今は、わたしはこの民の残りの者に対して、先の日のようではない。―万軍の主の御告げ―

12 それは、平安の種が蒔かれ、ぶどうの木は実を結び、地は産物を出し、天は露を降らすからだ。わたしはこの民の残りの者に、これらすべてを継がせよう。

13 ユダの家よ。イスラエルの家よ。あなたがたは諸国の民の間でのろいとなったが、そのように、わたしはあなたがたを救って、祝福とならせる。恐れるな。勇気を出せ。」

14 万軍の主はこう仰せられる。「あなたがたの先祖がわたしを怒らせたとき、わたしはあなたがたにわざわいを下そうと考えた。―万軍の主は仰せられる―そしてわたしは思い直さなかった。

15 しかし、このごろ、わたしはエルサレムとユダの家とに幸いを下そうと考えている。恐れるな。

16 これがあなたがたのしなければならないことだ。互いに真実を語り、あなたがたの町囲みのうちで、真実と平和のさばきを行え。

17 互いに心の中で悪を計るな。偽りの誓いを愛するな。これらはみな、わたしが憎むからだ。―主の御告げ―

18 さらに、私に次のような万軍の主のことばがあった。

19 万軍の主はこう仰せられる。「第四の月の断食、第五の月の断食、第七の月の断食、第十の月の断食は、ユダの家にとっては、楽しみとなり、喜びとなり、うれしい礼祭となる。だから、真実と平和を愛せよ。」

20 万軍の主はこう仰せられる。「再び、国々の民と多くの町々の住民がやって来る。

21 一つの町の住民は他の町の住民のところへ行き、『さあ、行って、主の恵みを請い、万軍の主を尋ね求めよう。私も行こう』と言う。

22 多くの国々の民、強い国々がエルサレムで万軍の主を尋ね求め、主の恵みを請うために来よう。」

23 万軍の主はこう仰せられる。「その日には、外国語を話すあらゆる民のうちの十人が、ひとりのユダヤ人のすそを堅くつかみ、『私たちもあなたがたといっしょに行きたい。神があなたがたとともにおられる、と聞いたからだ』と言う。」

ゼカリヤ書 7章

ゼカリヤ書 7章


1 ダリヨス王の第四年の第九の月、すなわち、キスレウの月の四日に、ゼカリヤに主のことばがあった。

2 そのとき、ベテルは、サムエツェルとレゲム・メレクおよびその従者たちを、主に願うために遣わし、

3 万軍の主の宮に仕える祭司たちと、預言者たちに尋ねさせた。「私が長年やってきたように、第五の月にも、断食をして泣かなければならないでしょうか。」

4 すると、私に次のような万軍の主のことばがあった。

5 「この国のすべての民と祭司たちに向かってこう言え。この七十年の間、あなたがたが、第五の月と第七の月に断食して嘆いたとき、このわたしのために断食したのか。

6 あなたがたが食べたり飲んだりするとき、食べるのも飲むのも、自分たちのためではなかったか。

7 エルサレムとその廻りの町々に人が住み、平和であったとき、また、ネゲブや低地に人が住んでいたとき、主が先の預言者たちを通して告げられたのは、次のことではなかったが。」

8 ついで、ゼカリヤに次のような主のことばがあった。

9 万軍の主はこう仰せられる。「正しいさばきを行い、互いに誠実を尽くし、あわれみ合え。

10 やもめ、みなしご、在留異国人、貧しい者をしいたげるな。互いに心の中で悪をたくらむな。」

11 それなのに、彼らはこれを聞こうともせず、肩を怒らし、耳をふさいで聞き入れなかった。

12 彼らは心を金剛石のようにして、万軍の主がその御霊により、先の預言者たちを通して送られたおしえとみことばを、聞き入れなかった。そこで、万軍の主から大きな怒りが下った。

13 「呼ばれたときも、彼らは聞かなかった。そのように、彼らが呼んでも、わたしは聞かない」と万軍の主は仰せられる。

14 「わたしは、彼らを知らないすべての国々に彼らを追い散らす。この国は、彼らが去ったあと、荒れすたれて、行き来する者もいなくなる。こうして彼らはこの慕わしい国を荒れすたらせた。」

ゼカリヤ書 6章

ゼカリヤ書 6章


1 私が再び目を上げて見ると、なんと、四台の戦車が二つの山の間から出て来ていた。山は青銅の山であった。

2 第一の戦車は赤い馬が、第二の戦車は黒い馬が、

3 第三の戦車は白い馬が、第四の戦車はまだら毛の強い馬が引いていた。

4 私は、私と話していた御使いに尋ねて言った。「主よ。これらは何ですか。」

5 御使いは答えて言った。「これらは、全地の主の前に立って後、天の四方に出て行くものだ。

6 そのうち、黒い馬は北の地へ出て行き、白い馬はそのあとに出て行き、まだら毛の馬は南の地へ出て行く。

7 この強い馬が出て行き、地を駆け巡ろうとしているのだ。」そこで彼が、「行って、地を駆け巡れ」と言うと、それらは地を駆け巡った

8 そのとき、彼は私にこう告げた。「見よ。北の地へ出て行ったものを、それらは北の地で、わたしの怒りを静める。」

9 ついで私に次のような主のことばがあった。

10 「捕囚の民であったヘルダイ、トビヤ、エダヤからささげ物を受け取り、その日、あなたはバビロンから帰って来たゼパニヤの子ヨシヤの家へ行け。

11 あなたは金と銀を取って、冠を作り、それをエホツァダクの子、大祭司ヨシュアの頭にかぶらせ、

12 彼にこう言え。『万軍の主はこう仰せられる。見よ。ひとりの人がいる。その名は若枝。彼のいる所から芽を出し、主の神殿を建て直す。

13 彼は主の神殿を建て、彼は尊厳を帯び、その王座に着いて支配する。その王座のかたわらに、ひとりの祭司がいて、このふたりの間には平和の一致がある。』

14 その冠は、ヘルダイ、トビヤ、エダヤ、ゼパニヤの子ヨシヤの記念として、主の神殿のうちに残ろう。

15 また、遠く離れていた者たちも来て、主の神殿を建て直そう。このとき、あなたがたは、万軍の主が私をあなたがたに遣わされたことを知ろう。もし、あなたがたが、あなたがたの神、主の御声に、ほんとうに聞き従うなら、そのようになる。」

ゼカリヤ書 5章

ゼカリヤ書 5章


1 私が再び目を上げて見ると、なんと、巻き物が飛んでいた。

2 彼は私に言った。「何を見ているのか。」私は答えた。「飛んでいる巻き物を見ています。その長さは二十キュビト、その幅は十キュビトです。」

3 すると彼は、私に言った。「これは、全地の面に出ていくのろいだ。盗む者はだれでも、これに照らし合わせて取り除かれ、また、偽って誓う者はだれでも、これに照らし合わせて取り除かれる。」

4 「わたしが、それを出て行かせる。―万軍の主の御告げ―それは、隣人の家に入り、また、わたしの名を使って偽りの誓いを立てる者の家に入り、その家の真ん中にとどまり、その家を梁と石とともに絶ち滅ぼす。」

5 私と話していた御使いが出て来て、私に言った。「目を上げて、この出て行く物が何かを見よ。」

6 私が、「それは何ですか」と尋ねると、彼は言った。「これは、出て行くエパ枡だ。」そして言った。「これは、全地にある彼らの罪だ。」

7 見よ。鉛のふたが持ち上げられ、エパ枡の中にひとりの女がすわっていた。

8 彼は、「これは罪悪だ」と言って、その女をエパ枡の中に閉じ込め、その口の上に鉛の重しをかぶせた。

9 それから、私が目を上げて見ると、なんと、ふたりの女が出て来た。その翼は風をはらんでいた。彼女たちには、こうのとりの翼のような翼があり、彼女たちは、あのエパ枡を地と天との間に持ち上げた。

10 そこで私は、私と話していた御使いに尋ねた。「あの者たちは、エパ枡をどこへ持って行くのですか。」

11 彼は私に言った。「シヌアルの地で、あの女のために神殿を建てる。それが整うと、そこの台の上に安置するためだ。」

ゼカリヤ書 4章

ゼカリヤ書 4章


1 私と話していた御使いが戻って来て、私を呼びさましたので、私は眠りからさまされた人のようであった。

2 彼は私に言った。「あなたは何を見ているのか。」そこで私は答えた。「私が見ますと、全体が金でできている一つの燭台があります。その上部には、鉢があり、その鉢の上には七つのともしび皿があり、この上部にあるともしび皿には、それぞれ七つの管がついています。

3 また、そのそばには二本のオリーブの木があり、一本はこの鉢の右に、他の一本はその左にあります。」

4 さらに私は、私と話していた御使いにこう言った。「主よ。これらは何ですか。」

5 私と話していた御使いが答えて言った。「あなたは、これらが何か知らないのか。」私は言った。「主よ。知りません。」

6 すると彼は、私に答えてこう言った。「これは、ゼルバベルへの主のことばだ。『権力によらず、能力によらず、わたしの霊によって』と万軍の主は仰せられる。

7 大いなる山よ。おまえは何者だ。ゼルバベルの前で平地となれ。彼は、『恵みあれ。これに恵みあれ』と叫びながら、かしら石を運び出そう。」

8 ついで私に次のような主のことばがあった。

9 「ゼルバベルの手が、この宮の礎を据えた。彼の手が、それを完成する。このとき、あなたは、万軍の主が私をあなたがたに遣わされたことを知ろう。

10 だれが、その日を小さな事としてさげすんだのか。これらは、ゼルバベルの手にある下げ振りを見て喜ぼう。これらの七つは、全地を行き巡る主の目である。」

11 私はまた、彼に尋ねて言った。「燭台の右左にある、この二本のオリーブの木は何ですか。」

12 私は再び尋ねて言った。「二本の金の管によって油をそそぎ出すこのオリーブの二本の枝は何ですか。」

13 すると彼は、私にこう言った。「あなたは、これらが何か知らないのか。」私は言った。「主よ。知りません。」

14 彼は言った。「これらは、全地の主のそばに立つ、ふたりの油そそがれた者だ。」

ゼカリヤ書 3章

ゼカリヤ書 3章


1 主は私に、主の使いの前に立っている大祭司ヨシュアと、彼を訴えようとしてその右手に立っているサタンとを見せられた。

2 主はサタンに仰せられた。「サタンよ。主がおまえをとがめている。エルサレムを選んだ主が、おまえをとがめている。これは、火から取り出した燃えさしではないか。」

3 ヨシュアは、よごれた服を着て、御使いの前に立っていた。

4 御使いは、自分の前に立っている者たちに答えてこう言った。「彼のよごれた服を脱がせよ。」そして彼はヨシュアに言った。「見よ。わたしは、あなたの不義を除いた。あなたに礼服を着せよう。」

5 私は言った。「彼の頭に、きよいターバンをかぶらせなければなりません。」すると彼らは、彼の頭にきよいターバンをかぶらせ、彼に服を着せた。そのとき、主の使いはそばに立っていた。

6 主の使いはヨシュアをさとして言った。

7 「万軍の主はこう仰せられる。もし、あなたがわたしの道に歩み、わたしの戒めを守るなら、あなたはまた、わたしの宮を治め、わたしの庭を守るようになる。わたしは、あなたをこれらの立っている者たちの間で、宮に出入りする者とする。

8 聞け。大祭司ヨシュアよ。あなたとあなたの前にすわっているあなたの同僚たちは、しるしとなる人々だ。見よ。わたしは、わたしのしもべ、一つの若枝を来させる。

9 見よ。わたしがヨシュアの前に置いた石。その一つの石の上に七つの目があり、見よ、わたしはそれに彫り物を刻む。―万軍の主の御告げ―わたしはまた、その国の不義を一日のうちに取り除く。

10 その日には、―万軍の主の御告げ―あなたがたは互いに自分の友を、ぶどうの木の下といちじくの木の下に招き合うであろう。」

ゼカリヤ書 2章

ゼカリヤ書 2章


1 私が目を上げて見ると、なんと、ひとりの人がいて、その手に一本の測り綱があった。

2 私がその人に、「あなたはどこへ行かれるのですか」と尋ねると、彼は答えた。「エルサレムを測りに行く。その幅と長さがどれほどあるかを見るために。」

3 私と話していた御使いが出て行くと、すぐ、もうひとりの御使いが、彼に会うために出て行った。

4 そして彼に言った。「走って行って、あの若者にこう告げなさい。『エルサレムは、その中の多くの人と家畜のため、城壁のない町とされよう。

5 しかし、わたしが、それを取り巻く火の城壁となる。―主の御告げ―わたしがその中の栄光となる。』

6 さあ、さあ。北の国から逃げよ。―主の御告げ―天の四方の風のように、わたしがあなたがたを散らしたからだ。―主の御告げ―

7 さあ、シオンにのがれよ。バビロンの娘とともに住む者よ。

8 主の栄光が、あなたがたを略奪した国々に私を遣わして後、万軍の主はこう仰せられる。『あなたがたに触れる者は、わたしのひとみに触れる者だ。

9 見よ。わたしは、こぶしを彼らに振り上げる。彼らは自分に仕えた者たちのとりことなる』と。このとき、あなたがたは、万軍の主が私を遣わされたことを知ろう。

10 シオンの娘よ。喜び歌え。楽しめ。見よ。わたしは来て、あなたのただ中に住む。―主の御告げ―

11 その日、多くの国々が主につき、彼らはわたしの民となり、わたしはあなたのただ中に住む。あなたは、万軍の主が私をあなたに遣わされたことを知ろう。

12 主は、聖なる地で、ユダに割り当て地を分け与え、エルサレムを再び選ばれる。」

13 すべての肉なる者よ。主の前で静まれ。主が立ち上がって、その聖なる住まいから出て来られるからだ。

ゼカリヤ書 1章

ゼカリヤ書 1章


1 ダリヨスの第二年の第八の月に、イドの子ベレクヤの子、預言者ゼカリヤに、次のような主のことばがあった。

2 主はあなたがたの先祖たちを激しく怒られた。

3 あなたは、彼らに言え。万軍の主はこう仰せられる。わたしに帰れ。―万軍の主の御告げ―そうすれば、わたしもあなたがたに帰る、と万軍の主は仰せられる。

4 あなたがたの先祖たちのようであってはならない。先の預言者たちが彼らに叫んで、「万軍の主はこう仰せられる。あなたがたの悪の道から立ち返り、あなたがたの悪いわざを悔い改めよ」と言ったのに、彼らはわたしに聞き従わず、わたしに耳を傾けもしなかた。―主の御告げ―

5 あなたがたの先祖たちは今、どこにいるのか。預言者たちは永遠に生きているのだろうか。

6 しかし、わたしのしもべ、預言者たちにわたしが命じた、わたしのことばとおきてとは、あなたがたの先祖たちに追い迫ったではないか。そこで彼らは立ち返って言った。「万軍の主は、私たちの行いとわざに応じて、私たちにしようと考えられたとおりを、私たちにされた」と。

7 ダリヨスの第二年のシェバテの月である第十一の月の二十四日に、イドの子ベレクヤの子、預言者ゼカリヤに、次のような主のことばがあった。

8 夜、私が見ると、なんと、ひとりの人が赤い馬に乗っていた。その人は谷底にあるミルトスの木の間に立っていた。彼のうしろに、赤や、栗毛や、白い馬がいた。

9 私が、「主よ。これらは何ですか」と尋ねると、私と話していた御使いが、「これらが何か、あなたに示そう」と私に言った。

10 ミルトスの木の間に立っていた人が答えて言った。「これらは、地を行き巡るために主が遣わされたものだ。」

11 すると、これらは、ミルトスの木の間に立っている主の使いに答えて言った。「私たちは地を行き巡りましたが、まさに、全地は安らかで、穏やかでした。」

12 主の使いは答えて言った。「万軍の主よ。いつまで、あなたはエルサレムとユダの町々に、あわれみを施されないのですか。あなたがのろって、七十年になります。」

13 すると主は、私と話していた御使いに、良いことば、慰めのことばで答えられた。

14 私と話していた御使いは、私に言った。「叫んで言え。万軍の主はこう仰せられる。『わたしは、エルサレムとシオンを、ねたむほど激しく愛した。

15 しかし、安逸をむさぼっている諸国の民に対しては大いに怒る。わたしが少ししか怒らないでいると、彼らはほしいままに悪事を行った。』

16 それゆえ、主はこう仰せられる。『わたしは、あわれみをもってエルサレムに帰る。そこにわたしの宮が建て直される。―万軍の主の御告げ―測りなわはエルサレムの上に張られる。』

17 もう一度叫んで言え。万軍の主はこう仰せられる。『わたしの町々には、再び良いものが散り乱れる。主は、再びシオンを慰め、エルサレムを再び選ぶ。』」

18 私が目を上げて見ると、なんと、四つの角があった。

19 私が、私と話していた御使いに、「これらは何ですか」と尋ねると、彼は私に言った。「これらは、ユダとイスラエルとエルサレムとを散らした角だ。」

20 そのとき、主は四人の職人を私に見せてくださった。

21 私が、「この者たちは、何をしに来たのですか」と尋ねると、主はこう仰せられた。「これらはユダを散らして、だれにも頭をもたげさせなかった角だ。この者たちは、これらの角を恐れさせ、また、ユダの地を散らそうと角をもたげる国々の角を打ち滅ぼすためにやって来たのだ。」

ハガイ書 index

ハガイ書 第1章
ハガイ書 第2章

ハガイ書 2章

ハガイ書 2章


1 ダリヨス王の第二年の第七の月の二十一日に、預言者ハガイを通して、次のような主のことばがあった。

2 「シェアルティエルの子、ユダの総督ゼルバベルと、エホツァダクの子、大祭司ヨシュアと、民の残りの者とに次のように言え。

3 あなたがたのうち、以前の栄光に輝くこの宮を見たことのある、生き残った者はだれか。あなたがたは、今、これをどう見ているのか。あなたがたの目には、まるで無いに等しいのではないか。

4 しかし、ゼルバベルよ。今、強くあれ。―主の御告げ―エホツァダクの子、大祭司ヨシュアよ。強くあれ。この国のすべての民よ。強くあれ。―主の御告げ―仕事に取りかかれ。わたしがあなたがたとともにいるからだ。―万軍の主の御告げ―

5 あなたがたがエジプトから出て来たとき、わたしがあなたがたと結んだ約束により、わたしの霊があなたがたの間で働いている。恐れるな。

6 まことに、万軍の主はこう仰せられる。しばらくして、もう一度、わたしは天と地と、海と陸とを揺り動かす。

7 わたしは、すべての国々を揺り動かす。すべての国々の宝物がもたらされ、わたしはこの宮を栄光で満たす。万軍の主は仰せられる。

8 銀はわたしのもの。金もわたしのもの。―万軍の主の御告げ―

9 この宮のこれから後の栄光は、先のものよりまさろう。万軍の主は仰せられる。わたしはまた、この所に平和を与える。―万軍の主の御告げ―」

10 ダリヨスの第二年の第九の月の二十四日、預言者ハガイに次のような主のことばがあった。

11 「万軍の主はこう仰せられる。次の律法について、祭司たちに尋ねて言え。

12 もし人が聖なる肉を自分の着物のすそで運ぶとき、そのすそがパンや煮物、ぶどう酒や油、またどんな食物にでも触れたなら、それは聖なるものとなるか。」祭司たちは答えて「否」と言った。

13 そこでハガイは言った。「もし死体によって汚れた人が、これらのどれにでも触れたなら、それは汚れるか。」祭司たちは答えて、「汚れる」と言った。

14 ハガイはそれに応じて言った。「わたしにとっては、この民はそのようなものだ。この国もそのようである。―主の御告げ―彼らの手で作ったすべての物もそのようだ。彼らがそこにささげる物、それは汚れている。

15 さあ、今、あなたがたは、きょうから後のことをよく考えよ。主の神殿で石が積み重ねられる前は、

16 あなたがたはどうであったか。二十の麦束の積んである所に行っても、ただ十束しかなく、五十おけを汲もうと酒ぶねに行っても、二十おけ分しかなかった。

17 わたしは、あなたがたを立ち枯れと黒穂病とで打ち、あなたがたの手がけた物をことごとく雹で打った。しかし、あなたがのうちだれひとり、わたしに帰って来なかった。―主の御告げ―

18 さあ、あなたがたは、きょうから後のことをよく考えよ。すなわち、第九の月の二十四日、主の神殿の礎が据えられた日から後のことをよく考えよ。

19 種はまだ穀物倉にあるだろうか。ぶどうの木は、まだ実を結ばないだろうか。きょうから後、わたしは祝福しよう。」

20 その月の二十四日、ハガイに再び次のような主のことばがあった。

21 「ユダの総督ゼルバベルに次のように言え。わたしは天と地とを揺り動かし、

22 もろもろの王国の王座をくつがえし、異邦の民の王国の力を滅ぼし、戦車と、それに乗る者をくつがえす。馬と騎兵は彼ら仲間同士の剣によって倒れる。

23 その日、―万軍の主の御告げ―シェアルティエルの子、わたしのしもべゼルバベルよ、わたしはあなたを選び取る。―主の御告げ―わたしはあなたを印形のようにする。わたしがあなたを選んだからだ。―万軍の主の御告げ―」

ハガイ書 1章

ハガイ書 1章


1 ダリヨス王の第二年の第六の月の一日に、預言者ハガイを通して、シェアルティエルの子、ユダの総督ゼルバベルとエホツァダクの子、大祭司ヨシュアとに、次のような主のことばがあった。

2 「万軍の主はこう仰せられる。この民は、主の宮を建てる時はまだ来ないと言っている。」

3 ついで預言者ハガイを通して、次のような主のことばがあった。

4 「この宮が廃墟となっているのに、あなたがただけが板張りの家に住むべき時であろうか。

5 今、万軍の主はこう仰せられる。あなたがたの現状をよく考えよ。

6 あなたがたは、多くの種を蒔いたが少ししか取り入れず、食べたが飽き足らず、飲んだが酔えず、着物を着たが暖まらない。かせぐ者がかせいでも、穴のあいた袋に入れるだけだ。

7 万軍の主はこう仰せられる。あなたがたの現状をよく考えよ。

8 山に登り、木を運んで来て、宮を建てよ。そうすれば、わたしはそれを喜び、わたしの栄光を現そう。主は仰せられる。

9 あなたがたは多くを期待したが、見よ、わずかであった。あなたがたが家に持ち帰ったとき、わたしはそれを吹き飛ばした。それはなぜか。―万軍の主の御告げ―それは、廃墟となったわたしの宮のためだ。あなたがたがみな、自分の家のために走り回っていたからだ。

10 それゆえ、天はあなたがたのために露を降らすことをやめ、地は産物を差し止めた。

11 わたしはまた、地にも、山々にも、穀物にも、新しいぶどう酒にも、油にも、地が生やす物にも、人にも、家畜にも、手によるすべての勤労の実にも、ひでりを呼び寄せた。」

12 そこで、シェアルティエルの子ゼルバベルと、エホツァダクの子、大祭司ヨシュアと、民のすべての残りの者とは、彼らの神、主の御声と、また、彼らの神、主が遣わされた預言者ハガイのことばとに聞き従った。民は主の前で恐れた。

13 そのとき、主の使いハガイは、主から使命を受けて、民にこう言った。「わたしは、あなたがたとともにいる。―主の御告げ―」

14 主は、シェアルティエルの子、ユダの総督ゼルバベルの心と、エホツァダクの子、大祭司ヨシュアの心と、民のすべての残りの者の心とを奮い立たせるので、彼らは彼らの神、万軍の主の宮に行って、仕事に取りかかった。

15 それは第六の月の二十四日のことであった。

ゼパニヤ書 index

ゼパニヤ書 第1章
ゼパニヤ書 第2章
ゼパニヤ書 第3章

ゼパニヤ書 3章

ゼパニヤ書 3章


1 ああ。反逆と汚れに満ちた暴力の町。

2 呼びかけを聞こうともせず、懲らしめを受け入れようともせず、主に信頼せず、神に近づこうともしない。

3 その首長たちは、町の中にあってほえたける雄獅子。そのさばきつかさたちは、日暮れの狼だ。朝まで骨をかじってはいない。

4 その預言者たちは、ずうずうしく、裏切る者。その祭司たちは、聖なる物を汚し、律法を犯す。

5 主は、その町の中にあって正しく、不正を行わない。朝ごとに、ご自分の公義を残らず明るみに示す。しかし、不正をする者は恥を知らない。

6 わたしは諸国の民を断ち滅ぼした。その四隅の塔は荒れ果てた。わたしが彼らの通りを廃墟としたので、通り過ぎる者はだれもいない。彼らの町々は荒れすたれてひとりの人もおらず、住む者もない。

7 わたしは言った。「あなたはただ、わたしを恐れ、懲らしめを受けよ。そうすれば、わたしがこの町を罰したにもかかわらず、その住まいは断ち滅ぼされまい。確かに、彼らは、くり返してあらゆる悪事を行ったが。」

8 それゆえ、わたしを待て。―主の御告げ―わたしが証人として立つ日を待て。わたしは諸国の民を集め、もろもろの王国をかき集めてさばき、わたしの憤りと燃える怒りをことごとく彼らに注ぐ。まことに、全地はわたしのねたみの火によって、焼き尽くされる。

9 そのとき、わたしは、国々の民のくちびるを変えてきよくする。彼らはみな主の御名によって祈り、一つになって主に仕える。

10 クシュの川の向こうから、わたしに願い事をする者、わたしに散らされた者たちが贈り物を持って来る。

11 その日には、あなたは、わたしに逆らったすべてのしわざのために、恥を見ることはない。そのとき、わたしは、あなたの中からおごり高ぶる者どもを取り去り、あなたはわたしの聖なる山で、二度と高ぶることはない。

12 わたしは、あなたのうちに、へりくだった、寄るべのない民を残す。彼らはただ主の御名に身を避ける。

13 イスラエルの残りの者は不正を行わず、偽りを言わない。彼らの口の中には欺きの舌はない。まことに彼らは草を食べて伏す。彼らを脅かす者はない。

14 シオンの娘よ。喜び歌え。イスラエルよ。喜び叫べ。エルサレムの娘よ。心の底から、喜び勝ち誇れ。

15 主はあなたへの宣告を取り除き、あなたの敵を追い払われた。イスラエルの王、主は、あなたのただ中におられる。あなたはもう、わざわいを恐れない。

16 その日、エルサレムはこう言われる。シオンよ。恐れるな。気力を失うな。

17 あなたの神、主は、あなたのただ中におられる。救いの勇士だ。主は喜びをもってあなたのことを楽しみ、その愛によって安らぎを与える。主は高らかに歌ってあなたのことを喜ばれる。

18 例祭から離れて悲しむ者たちをわたしは集める。彼らはあなたからのもの。そしりはシオンの警告である。

19 見よ。その時、わたしはあなたを苦しめたすべての者を罰し、足のなえた者を救い、散らされた者を集める。わたしは彼らの恥を栄誉に変え、全地でその名をあげさせよう。

20 その時、わたしはあなたがたを連れ帰り、その時、わたしはあなたがたを集める。わたしがあなたがたの目の前で、あなたがたの繁栄を元どおりにするとき、地のすべての民の間で、あなたがたに、名誉と栄誉を与えよう、と主は仰せられる。

ゼパニヤ書 2章

ゼパニヤ書 2章


1 恥知らずの国民よ。こぞって集まれ、集まれ。

2 昼間、吹き散らされるもみがらのように、あなたがたがならないうちに。主の燃える怒りが、まだあなたがたを襲わないうちに。主の怒りの日が、まだあなたがたを襲わないうちに。

3 主の定めを行うこの国のすべてのへりくだる者よ。主を尋ね求めよ。義を求めよ。柔和を求めよ。そうすれば、主の怒りの日にかくまわれるかもしれない。

4 だが、ガザは捨てられ、アシュケロンは荒れ果てる。アシュドデは真昼に追い払われ、エクロンは根こぎにされる。

5 ああ。海辺に住む者たち。ケレテ人の国。主のことばはおまえたちに向けられている。ペリシテ人の国カナン。わたしはおまえを消し去って、住む者がいないようにする。

6 海辺よ。おまえは牧場となり、牧者たちの牧草地となり、羊の囲い場となる。

7 海辺はユダの家の残りの者の所有となる。彼らは海辺で羊を飼い、日が暮れると、アシュケロンの家々で横になる。彼らの神、主が、彼らを訪れ、彼らの繁栄を元どおりにするからだ。

8 わたしはモアブのそしりと、アモン人のののしりを聞いた。彼らはわたしの民をそしり、その領土に向かって高ぶった。

9 それゆえ、わたしは誓って言う。―イスラエルの神、万軍の主の御告げ―モアブは必ずソドムのようになり、アモン人はゴモラのようになり、いらくさの茂る所、塩の穴、とこしえの荒れ果てた地となる。わたしの民の残りの者が、そこをかすめ奪う。わたしの国民の生き残りの者が、そこを受け継ぐ。

10 これは、彼らの高慢のためだ。彼らが万軍の主の民をそしり、これに向かって高ぶったからだ。

11 主は彼らを脅かし、地のすべての神々を消し去る。そのとき、人々はみな、自分のいる所で主を礼拝し、国々のすべての島々も主を礼拝する。

12 あなたがた、クシュ人も、わたしの剣で刺し殺される。

13 主は手を北に差し伸べ、アッシリヤを滅ぼし、ニネベを荒れ果てた地とし、荒野のようにし、砂漠とする。

14 その中に、獣の群れ、あらゆる地の獣が伏し、ペリカンと針ねずみはsの柱頭をねぐらとし、ふくろうはその窓で鳴き、烏は敷居で鳴く。主が杉でつくったこの町をあばかれたからだ。

15 これが、安らかに過ごし、心の中で、「私だけは特別だ」と言ったあのおごった町なのか。ああ、その町は荒れ果てて、獣の伏す所となる。そこを通り過ぎる者はみな、あざけって、手を振ろう。

ゼパニヤ書 1章

ゼパニヤ書 1章


1 ユダの王、アモンの子ヨシヤの時代に、クシの子ゼパニヤにあった主のことば。クシはゲダルヤの子、ゲダルヤはアマルヤの子、アマルヤはヒゼキヤの子である。

2 わたしは必ず地の面から、すべてのものを取り除く。―主の御告げ―

3 わたしは人と獣を取り除き、空の鳥と海の魚を取り除く。わたしは、悪者どもをつまずかせ、人を地の面から断ち滅ぼす。―主の御告げ―

4 わたしの手を、ユダの上に、エルサレムのすべての住民の上に伸ばす。わたしはこの場所から、バアルの残りの者と、偶像に仕える祭司たちの名とを、その祭司たちとともに断ち滅ぼす。

5 また、屋上で天の万象を拝む者ども、また、主に誓いを立てて礼拝しながら、ミルコムに誓いを立てる者ども、

6 また、主に従うことをやめ、主を尋ね求めず、主を求めない者どもを断ち滅ぼす。

7 神である主の前に静まれ。主の日は近い。主が一頭のほふる獣を備え、主に招かれた者を聖別されたからだ。

8 主が獣をほふる日に、わたしは首長たちや王子たち、外国の服をまとったすべての者を罰する。

9 その日、わたしは、神殿の敷居によじのぼるすべての者、自分の主人の家を暴虐と欺きで満たす者どもを罰する。

10 その日には、―主の御告げ―魚の門から叫び声が、第二区から嘆き声が、丘からは大いなる破滅の響きが起こる。

11 泣きわめけ。マクテシュ区に住む者どもよ。商人はみな滅びうせ、銀を量る者もみな断ち滅ぼされるからだ。

12 その時、わたしは、ともしびをかざして、エルサレムを捜し、そのぶどう酒のかすの上によどんでいて、「主は良いことも、悪いこともしない」と心の中で言っている者どもを罰する。

13 彼らの財産は略奪され、彼らの家は荒れ果てる。彼らは家を建てても、それに住めず、ぶどう畑を作っても、そのぶどう酒を飲めない。

14 主の大いなる日は近い。それは近く、非常に早く来る。聞け。主の日を。勇士も激しく叫ぶ。

15 その日は激しい怒りの日、苦難と苦悩の日、荒廃と滅亡の日、やみと暗黒の日、雲と暗やみの日、

16 角笛とときの声の日、城壁のある町々と高い四隅の塔が襲われる日だ。

17 わたしは人を苦しめ、人々は盲人のように歩く。彼らは主に罪をおかしたからだ。彼らの血はちりのように振りまかれ、彼らのはらわたは糞のようにまち散らされる。

18 彼らの銀も、彼らの金も、主の激しい怒りの日に彼らを救い出せない。そのねたみの火で、全土は焼き払われる。主は実に、地に住むすべての者をたちまち滅ぼし尽くす。

ハバクク書 index

ハバクク書 第1章
ハバクク書 第2章
ハバクク書 第3章

ハバクク書 3章

ハバクク書 3章


1 預言者ハバククの祈り。シグヨノテにに合わせて。

2 主よ。私はあなたのうわさを聞き、主よ。あなたのみわざを恐れました。この年のうちに、それをくり返してください。子の年のうちに、それを示してください。激しい怒りのうちにも、あわれみを忘れないでください。

3 神はテマンから来られ、聖なる方はパランの山から来られる。セラ その尊厳は天をおおい、その賛美は地に満ちている。

4 輝きは光のよう。ひらめいきはその手から放たれ、そこに力が隠されている。

5 その御前を疫病が行き、熱病はそのうしろに従う。

6 神は立って、地を測り、見渡して、諸国の民を震え上がらせる。とこしえの山は打ち砕かれ、永遠の丘は低くされる。しかし、その軌道は昔のまま。

7 私が見ると、クシャンの天幕は乱れ騒ぎ、ミデヤンの地の幕屋はわなないている。

8 主よ。川に怒りを燃やされるのですか。あなたの怒りを川に向けられるのですか。それとも、あなたの憤りを海に向けられるのですか。あなたは、馬に乗り、あなたの救いの戦車に乗って来られます。

9 あなたの弓はおおいを取り払われ、ことばの杖の誓いが果たされます。セラ あなたは地を裂いて川々とされます。

10 山々はあなたを見て震え、豪雨は流れ去り、深い淵はその声を出し、その手を高く上げます。

11 太陽と月はその住みかにとどまります。あなたの矢の光によって、あなたのきらめく槍の輝きによって、それらは動きます。

12 あなたは、憤って、地を行き巡り、怒って、国々を踏みつけられます。

13 あなたは、ご自分の民を救うために出て来られ、あなたに油そそがれた者を救うために出て来られます。あなたは、悪者の家の頭を粉々に砕き、足もとから首まで裸にされます。セラ

14 あなたは、戦士たちの頭に矢を刺し通されます。彼らは隠れている貧しい者を食い尽くす者のように、私をほしいままに追い散らそうと荒れ狂います。

15 あなたは、あなたの馬で海を踏みつけ、大水に、あわを立たせられます。

16 私は聞き、私のはらわたはわななき、私のくちびるはその音のために震える。腐れは私の骨のうちに入り、私の足もとはぐらつく。私たちを攻める民に襲いかかる悩みの日を、私は静かに待とう。

17 そのとき、いちじくの木は花を咲かせず、ぶどうの木は実をみのらせず、オリーブの木も実りがなく、畑は食物を出さない。羊は囲いから絶え、牛は牛舎にいなくなる。

18 しかし、私は主にあって喜び勇み、私の救いの神にあって喜ぼう。

19 私の主、神は、私の力。私の足を雌鹿のようにし、私に高い所を歩ませる。指揮者のために弦楽器に合わせて。

ハバクク書 2章

ハバクク書 2章


1 私は、見張り所に立ち、とりでにしかと立って見張り、主が私に何を語り、私の訴えに何と答えるかを見よう。

2 主は私に答えて言われた。幻を板の上に書いて確認せよ。これを読む者が急使として走るために。

3 この幻は、定めの時について証言しており、終わりについて告げ、まやかしを言ってはいない。もしおそくなっても、それを待て。それは必ず来る。遅れることはない。

4 見よ。彼の心はうぬぼれていて、まっすぐでない。しかし、正しい人はその信仰によって生きる。

5 実にぶどう酒は欺くものだ。高ぶる者は定まりがない。彼はよみのようにのどを広げ、死のように、足りることを知らない。彼はすべての国々を自分のもとに集め、すべての国々の民を自分のもとにかき集める。

6 これらはみな、彼についてあざけりの声をあげ、彼を皮肉り、風刺してこう言わないだろうか。「わざわいだ。自分のものでないものを増し加える者。―いつまでだろうか―その上に担保を重くする者。」

7 あなたをかむ者が突然起き上がり、あなたを揺り動かす者が目ざめないだろうか。あなたは彼らに奪い取られる。

8 あなたが多くの国々を略奪したので、ほかのすべての国々の民が、あなたを略奪する。あなたが人の血を流し、国や町や、そのすべての住民に暴力をふるったためだ。

9 わざわいだ。自分の家のために不正な利得をむさぼり、わざわいの手からのがれるために、自分の巣を高い所に据える者。

10 あなたは自分の家のために恥ずべきことを計り、多くの国々の民を滅ぼした。あなたのたましいは罪を犯した。

11 まことに、石は石垣から叫び、梁は家からこれに答える。

12 わざわいだ。血で町を建て、不正で都を築き上げる者。

13 これあh、万軍の主によるのではないか。国々の民は、ただ火で焼かれるために労し、諸国の民は、むなしく疲れ果てる。

14 まことに、水が海をおおうように、地は、主の栄光を知ることで満たされる。

15 わざわいだ。自分の友に飲ませ、毒を混ぜて酔わせ、その裸を見ようとする者。

16 あなたは栄光よりも恥で満ち足りている。あなたも飲んで、陽の皮を見せよ。主の右の手の杯は、あなたの上に巡って来て、恥があなたの栄光をおおう。

17 レバノンへの暴虐があなたをおおい、獣への残虐があなたを脅かす。あなたが人の血を流し、国や町や、そのすべての住民に暴力をふるったためだ。

18 彫刻師の刻んだ彫像や鋳像、偽りを教える者が、何の役に立とう。物言わぬ偽りの神々を造って、これを造った者が、それにたよったところで、何の役に立とう。

19 わざわいだ。木に向かって目をさませと言い、黙っている石に向かって起きろと言う者よ。それは像だ。それは金や銀をかぶせたもの。その中には何の息もない。

20 しかし主は、その聖なる宮におられる。全地よ。その御前に静まれ。

ハバクク書 1章

ハバクク書 1章


1 預言者ハバククが預言した宣告。

2 主よ。私が助けを求めて叫んでいますのに、あなたはいつまで、聞いてくださらないのですか。私が「暴虐」とあなたに叫んでいますのに、あなたは救ってくださらないのですか。

3 なぜ、あなたは私に、わざわいを見させ、労苦をながめておられるのですか。暴行と暴虐は私の前にあり、闘争があり、争いが起こっています。

4 それゆえ、律法は眠り、さばきはいつまでも行われません。悪者が正しい人を取り囲み、さばきが曲げて行われています。

5 異邦の民を見、目を留めよ。驚き、驚け。わたしは一つの事をあなたがたの時代にする。それが告げられても、あなたがたは信じまい。

6 見よ。わたしはカルデヤ人を起こす。強暴で激しい国民だ。これは、自分のものでない住まいを占領しようと、地を広く行き巡る。

7 これは、ひどく恐ろしい。自分自身でさばきを行い、威厳を現す。

8 その馬は、ひょうよりも速く、日暮れの狼よりも敏しょうだ。その軍馬は、はね回る。その騎兵は遠くからやって来て、鷲のように獲物を食おうと飛びかかる。

9 彼らは来て、みな暴虐をふるう。彼らの顔を東風のように向け、彼らは砂のようにとりこを集める。

10 彼らは王たちをあざけり、君主たちをあざ笑う。彼らはすべての要塞をあざ笑い、土を積み上げて、それを攻め取る。

11 それから、風のように移って来て、過ぎて行く。自分の力を自分の神とする者は罰せられる。

12 主よ。あなたは昔から、私の神、私の聖なる方ではありませんか。私たちは死ぬことはありません。主よ。あなたはさばきのために、彼を立て、岩よ、あなたは叱責のために、彼を据えられました。

13 あなたの目はあまりにきよくて、悪を見ず、労苦に目を留めることができないのでしょう。なぜ、裏切り者をながめておられるのですか。悪者が自分より正しい者をのみこむとき、なぜ黙っておられるのですか。

14 あなたは人を海の魚のように、治める者のないはう虫のようにされます。

15 彼は、このすべての者を釣り針で釣り上げ、これを網で引きずり上げ、引き網で集める。こうして、彼は喜び楽しむ。

16 それゆえ、彼はその網にいけにえをささげ、その引き網に香をたく。これらによって、彼の分け前が豊かになり、その食物も豊富になるからだ。

17 それゆえ、彼はいつもその網を使い続け、容赦なく、諸国の民を殺すのだろうか。

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ナホム書 第1章
ナホム書 第2章
ナホム書 第3章

ナホム書 3章

ナホム書 3章


1 ああ、流血の町。虚偽に満ち、略奪を事とし、強奪をやめない。

2 むちの音。車輪の響き。駆ける馬。飛び走る戦車。

3 突進する騎兵。剣のきらめき。槍のひらめき。おびただしい戦死者。山なすしかばね。数えきれない死体。死体に人はつまづく。

4 これは、すぐれて麗しい遊女、呪術を行う女の多くの淫行によるものだ。彼女はその淫行によって国々を、その魅力によって諸部族を売った。

5 見よ。わたしはあなたに立ち向かう。―万軍の主の御告げ―わたしはあなたのすそを顔の上までまくり上げ、あなたの裸を諸国の民に見せ、あなたの恥を諸国王に見せる。

6 わたしはあなたに汚物をかけ、あなたをはずかしめ、あなたを見せものとする。

7 あなたを見る者はみな、あなたから逃げて言う。「ニネベは滅びた」と。だれが彼女を慰めよう。あなたのために悔やむ者を、どこにわたしは捜そうか。

8 あなたは、ナイル川のほとりにあるノ・アモンよりもすぐれているか。水がこれを取り囲む。その塁は海、その城壁は水。

9 クシュとエジプトはその力。それは限りがない。プテ人、ルブ人もその助け手。

10 しかし、これもまた、捕囚となり、とりことなって行き、その幼子たちもあらゆる町かどで八つ裂きにされ、その高貴な人たちもくじ引きにされ、そのおもだった者たちもみな、鎖につながれた。

11 あなたも酔いしれて身を隠し、敵から逃げてとりでを捜し求めよう。

12 あなたのすべての要塞は、初なりのいちじくを持ついちじくの木。それをゆさぶると、食べる者の口に落ちる。

13 見よ。あなたの兵士は、あなたの中にいる女だ。あなたの国のもろもろの門は、敵のために広く開け放たれ、火はあなたのかんぬきを焼き尽くす。

14 包囲の日のための水を汲み、要塞を強固にせよ。泥の中に入り、粘土を踏みつけ、れんがの型を取っておけ。

15 その時、火はあなたを焼き尽くし、剣はあなたを切り倒し、火はばったのようにあなたを焼き尽くす。あなたは、ばったのように数を増し、いなごのようにふえよ。

16 あなたの商人を天の星より多くしても、ばったがこれを襲って飛び去る。

17 あなたの衛兵は、いなごのように、あなたの役人たちは、群がるいなごのように、寒い日には城壁の上でたむろし、日が出ると飛び去り、だれも、どこへ行くか行き先を知らない。

18 アッシリヤの王よ。あなたの牧者たちは眠り、あなたの貴人たちは寝込んでいる。あなたの民は山々の上に散らされ、だれも集める者はいない。

19 あなたの傷は、いやされない。あなたの打ち傷は、いやしがたい。あなたのうわさを聞く者はみな、あなたに向かって手をたたく。だれもかれも、あなたに絶えずいじめられていたからだ。

ナホム書 2章

ナホム書 2章


1 散らす者が、あなたを攻めに上って来る。塁を守り、道を見張り、腰をからげ、大いに力を奮い立たせよ。

2 主は、ヤコブの栄えを、イスラエルの栄えのように回復される。―かすめる者が彼らをかすめ、彼らのぶどうのつるをそこなったからだ。

3 その勇士の盾は赤く、兵士は緋色の服をまとい、戦車は整えられて鉄の火のようだ。槍は揺れ、

4 戦車は通りを狂い走り、広場を駆け巡る。

5 貴人たちは呼び出され、途上でつまずき倒れる。彼らはその城壁へ急ぎ、防柵を設ける。

6 町々の門は開かれ、宮殿は消え去る。

7 王妃は捕らえられて連れ去られ、そのはしためは鳩のような声で嘆き、胸を打って悲しむ。

8 ニネベは水の流れ出る池のようだ。みな逃げ出して、「止まれ、立ち止まれ」と言っても、だれも振り返りもしない。

9 銀を奪え。金も奪え。その財宝は限りない。あらゆる尊い品々が豊富だ。

10 破壊、滅亡、荒廃。心はしなえ、ひざは震え、すべての腰はわななき、だれの顔も青ざめる。

11 雄獅子の住みかはどこにあるのか。それは若い獅子のためのほら穴。雄獅子が出歩くとき、雌獅子と子獅子はそこにいるが、だれも脅かす者はない。

12 雄獅子は子獅子のために、十分な獲物を引き裂き、雌獅子のためにかみ殺し、そのほら穴を、獲物で、その巣を、引き裂いた物で満たした。

13 見よ。わたしはあなたに立ち向かう。―万軍の主の御告げ―わたしはあなたの戦車を燃やして煙とする。剣はあなたの若い獅子を食い尽くす。わたしはあなたの獲物を地から絶やす。あなたの使者たちの声はもう聞かれない。

ナホム書 1章

ナホム書 1章


1 ニネベに対する宣告。エルコシュ人ナホムの幻の書。

2 主はねたみ、復讐する神。主は復讐し、憤る方。主はその仇に復讐する方。敵に怒りを保つ方。

3 主は怒るのにおそく、力強い。主は決して罰せずにおくことはしない方。主の道はつむじ風とあらしの中にある。雲はその足でかき立てられる砂ほこり。

4 主は海をしかって、これをからし、すべての川を干上がらせる。バシャンとカルメルはしおれ、レバノンの花はしおれる。

5 山々は主の前に揺れ動き、丘々は溶け去る。大地は御前でくつがえり、世界とこれに住むすべての者もくつがえる。

6 だれがその憤りの前に立ちえよう。だれがその燃える怒りに耐えられよう。その憤りは火のように注がれ、岩も主によって打ち砕かれる。

7 主はいつくしみ深く、苦難の火のとりでである。主に身を避ける者たちを主は知っておられる。

8 しかし、主は、あふれみなぎる洪水で、その場所を滅ぼし尽くし、その敵をやみに追いやられる。

9 あなたがたは主に対して何をたくらむのか。主はすべてを滅ぼし尽くす。仇は二度と立ち上がれない。

10 彼らは、からみついたいばら。大酒を飲んだ酔っぱらいのようであっても、かわいた刈り株のように、全く焼き尽くされる。

11 あなたのうちから、主に対して悪巧みをし、よこしまなことを計る者が出たからだ。

12 主はこう仰せられる。「彼らは安らかで、数が多くても、刈り取られて消えうせる。わたしはあなたを苦しめたが、再び、あなたを苦しめない。

13 今、わたしは彼のくびきをあなたからはずして打ち砕き、あなたをなわめから解き放す。」

14 主はあなたについて命じられた。「あなたの子孫はもう散らされない。あなたの神々の宮から、わたしは彫像や鋳造を断ち滅ぼす。あなたはつまらない者であったが、わたしはあなたの墓を設けよう。」

15 見よ。良い知らせを伝える者、平和を告げ知らせる者の足が山々の上にある。ユダよ。あなたの祭りを祝い、あなたの請願を果たせ。よこしまな者は、もう二度と、あなたの間を通り過ぎない。彼らはみな、断ち滅ぼされた。

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ミカ書 第1章
ミカ書 第2章
ミカ書 第3章
ミカ書 第4章
ミカ書 第5章
ミカ書 第6章
ミカ書 第7章

ミカ書 7章

ミカ書 7章


1 ああ、悲しいことだ。私は夏のくだものを集める者のよう、ぶどうの取り残しの実を取り入れる者のようになった。もう食べられるふさは一つもなく、私の好きないちじくの実もない。

2 敬虔な者はこの地から消えうせ、人の間に、正しい者はひとりもいない。みな血を流そうと待ち伏せし、互いに網をかけ合って捕らえようとする。

3 彼らの手は悪事を働くのに巧みで、役人は物を求め、さばきつかさは報酬に応じてさばき、有力者は自分の欲するままを語り、こうして事を曲げている。

4 彼らのうちの善人もいばらのようだ。正しい者もいばらの生け垣のようだ。あなたの刑罰の日が、あなたを見張る者の日が来る。今、彼らに混乱が起きる。

5 友を信用するな。新しい友をも信頼するな。あなたのふところに寝る者にも、あなたの口の戸を守れ。

6 息子は父親を侮り、娘は母親に、嫁はしゅうとめに逆らい、それぞれ自分の家の者を敵としている。

7 しかし、私は主を仰ぎ見、私の救いの神を待ち望む。私の神は私の願いを聞いてくださる。

8 私の敵。私のことで喜ぶな。私は倒れても起き上がり、やみの中にすわっていても、主が私の光であるからだ。

9 私は主の激しい怒りを身に受けている。私が主に罪を犯したからだ。しかし、それは、主が私の訴えを取り上げ、私を正しくさばいてくださるまでだ。主は私を光に連れ出し、私はその義を見ることができる。

10 それで、私に向かい、「あなたの神、主は、どこにいるのか。」と言った私の敵は、これを見て恥に包まれる。私もこの目で敵をながめる。今、敵は道の泥のように踏みにじられる。

11 あなたの石垣を建て直す日、その日、国境が広げられる。

12 その日、アッシリヤからエジプトまで、エジプトから大川まで、海から海まで、山から山まで、人々はあなたのところに来る。

13 しかし、その地は荒れ果てる。そこに住んでいた者たちのゆえに。これが彼らの行いの結んだ実である。

14 どうか、あなたの杖で、あなたの民、あなたご自身のものである羊を飼ってください。彼らは林の中、果樹園の中に、ひとり離れて住んでいます。彼らが昔の日のように、バシャンとギルアデで草をはむようにしてください。

15 「あなたがエジプトの国から出た日のように、わたしは奇しいわざを彼に見せよう。

16 異邦の民も見て、自分たちのすべての力を恥じ、手を口に当て、彼らの耳は聞こえなくなりましょう。

17 彼らは、蛇のように、地をはうもののように、ちりをなめ、震えながら彼らのとりでから、私たちの神、主のみもとに出て来て、わなないて、あなたを恐れましょう。

18 あなたのような神が、ほかにあるでしょうか。あなたは、咎を赦し、ご自分のものである残りの者のために、そむきの罪を見過ごされ、怒りをいつまでも持ち続けず、いつくしみを喜ばれるからです。

19 もう一度、私たちをあわれみ、私たちの咎を踏みつけて、すべての罪を海の深みに投げ入れてください。

20 昔、私たちの先祖に誓われたように、真実をヤコブに、いつくしみをアブラハムに与えてください。

ミカ書 6章

ミカ書 6章


1 さあ、主の言われることを聞け。立ち上がって、山々に訴え、丘々にあなたの声を聞かせよ。

2 山々よ。聞け。主の訴えを。地の変わることのない基よ。主はその民を訴え、イスラエルと討論される。

3 わたしの民よ。わたしはあなたに何をしたか。どのようにしてあなたを煩わせたか。わたしに答えよ。

4 わたしはあなたをエジプトの地から上らせ、奴隷の家からあなたを買い戻し、あなたの前にモーセと、アロンと、ミリヤムを送った。

5 わたしの民よ。思い起こせ。モアブの王バラクが何をたくらんだか。ベオルの子バラムが彼に何と答えたか。シティムからギルガルまでに何があったか。それは主の正しいみわざを知るためであった。

6 私は何をもって主の前に進み行き、いと高き神の前にひれ伏そうか。全焼のいけにえ。一歳の子牛をもって御前に進み行くべきだろうか。

7 主は幾千の雄羊、幾万の油を喜ばれるだろうか。私の犯したそむきの罪のために、私の長子をささげるべきだろうか。私のたましいの罪のために、私に生まれた子をささげるべきだろうか。

8 主はあなたに告げられた。人よ。何が良いことなのか。主は何をあなたに求めておられるのか。それは、ただ公義を行い、誠実を愛し、へりくだってあなたの神とともに歩むことではないか。

9 聞け。主が町に向かって叫ばれる。―御名を恐れることがすぐれた知性だ―聞け。部族、町を治める者。

10 まだ、悪者の家には、不正の財宝と、のろわれた桝目不足の枡があるではないか。

11 不正なはかりと、欺きの重り石の袋を使っている者を罪なしとすることがわたしにできようか。

12 富む者たちは暴虐に満ち、住民は偽りを言う。彼らの口の中の舌は欺く。

13 わたしもそこで、あなたを打って痛め、あなたの罪のために荒れ果てさせる。

14 あなたは食べても満ち足りず、あなたの腹は飢える。あなたは、移しても、のがすことはできない。あなたがのがした者は、わたしが剣に渡す。

15 あなたは種を蒔いても、刈ることがなく、オリーブをしぼっても、油を身に塗ることがない。新しいぶどう酒を造っても、ぶどう酒を飲むことができない。

16 あなたがたはオムリのおきてと、アハブの家のすべてのならわしを守り、彼らのはかりごとに従って歩んだ。それは、わたしがあなたを荒れ果てさせ、住民をあざけりとするためだ。あなたがたは、国々の民のそしりを負わなければならない。

ミカ書 5章

ミカ書 5章


1 今、軍隊の娘よ。勢ぞろいせよ。とりでが私たちに対して設けられ、彼らは、イスラエルのさばきつかさの頬を杖で打つ。

2 ベルレヘム・エフラテよ。あなたはユダの氏族の中で最も小さいものだが、あなたのうちから、わたしのために、イスラエルの支配者になる者が出る。その出ることは、昔から、永遠の昔からの定めである。

3 それゆえ、産婦が子を産む時まで、彼らはそのままにしておかれる。彼の兄弟のほかの者はイスラエルの子らのもとに帰るようになる。

4 彼は立って、主の力と、彼の神、主の御名の威光によって群れを飼い、彼らは安らかに住まう。今や、彼の威力が地の果てまで及ぶからだ。

5 平和は次のようにして来る。アッシリヤが私たちの国に来て、私たちの宮殿を踏みにじるとき、私たちはこれに対して七人の牧者と八人の指導者を立てる。

6 彼らはアッシリヤの地を剣で、ニムロデの地を抜き身の剣で飼いならす。アッシリヤが私たちの国に来、私たちの領土に踏み込んで来たとき、彼は私たちをアッシリヤから救う。

7 そのとき、ヤコブの残りの者は、多くの国々の民のただ中で、主から降りる露、青草に降り注ぐ夕立のようだ。彼らは人に望みをおかず、人の子らに期待をかけない。

8 ヤコブの残りの者は異邦の民の中、多くの国々の民のただ中で、森の獣の中の獅子、羊の群れの中の若い獅子のようだ。通り過ぎては踏みにじり、引き裂いては、一つも、のがさない。

9 あなたの手を仇に向けて上げると、あなたの敵はみな、断ち滅ぼされる。

10 その日、―主の御告げ―わたしは、あなたのただ中から、あなたの馬を断ち滅ぼし、あなたの戦車を打ちこわし、

11 あなたの国の町々を断ち滅ぼし、要塞をみなくつがえす。

12 わたしはあなたの手から呪術師を断ち、占い師をあなたのところからなくする。

13 わたしは、あなたのただ中から、刻んだ像と石の柱を断ち滅ぼす。あなたはもう、自分の手の造った物を拝まない。

14 わたしは、あなたのアシェラ像をあなたのただ中から根こぎにし、あなたの町々を滅ぼし尽くす。

15 わたしは怒りと憤りをもって、わたしに聞き従わなかった国々に復讐する。

ミカ書 4章

ミカ書 4章


1 終わりの日に、主の家の山は、山々の頂に堅く立ち、丘々よりもそびえ立ち、国々の民はそこに流れ来る。

2 多くの異邦の民が来て言う。「さあ、主の山、ヤコブの神の家に上ろう。主はご自分の道を、私たちに教えてくださる。私たちはその小道を歩もう。」それは、シオンからみおしえが出、エルサレムから主のことばが出るからだ。

3 主は多くの国々の民の間をさばき、遠く離れた強い国々に、判決を下す。彼らはその剣を鋤に、その槍をかまに打ち直し、国は国に向かって剣を上げず、二度と戦いのことを習わない。

4 彼らはみな、おのおの自分のぶどうの木の下や、いちじくの木の下にすわり、彼らを脅かす者はいない。まことに、万軍の主の御口が告げられる。

5 まことに、すべての国々の民は、おのおの自分の神の名によって歩む。しかし、私たちは、世々限りなく、私たちの神、主の御名によって歩もう。

6 その日、―主の御告げ―わたしは足のなえた者を集め、追いやられた者、また、わたしが苦しめた者を寄せ集める。

7 わたしは足のなえた者を、残りの者とし、遠くへ移された者を、強い国民とする。主はシオンの山で、今よりとこしえまで、彼らの王となる。

8 羊の群れのやぐら、シオンの娘の丘よ。あなたに、以前の主権、エルサレムの娘の王国が帰って来る。

9 なぜ、あなたは今、大声で泣き叫ぶのか。あなたのうちに王がいないのか。あなたの議官は滅びうせたのか。子を産む女のような苦痛があなたを捕らえたのか。

10 シオンの娘よ。子を産む女のように、身もだえし、もがき回れ。今、あなたは町を出て、野に宿り、バビロンまで行く。そこであなたは救われる。そこで主はあなたを敵の手から贖われる。

11 今、多くの異邦の民があなたを攻めに集まり、そして言う。「シオンが犯されるのをこの目で見よう」と。

12 しかし彼らは主の御計らいを知らず、そのはかりごとを悟らない。主が彼らを打ち場の麦束のように集められたことを。

13 シオンの娘よ。立って麦を打て。わたしはあなたの角を鉄とし、あなたのひづめを青銅とする。あなたは多くの国々の民を粉々に砕き、彼らの利得を主にささげ、彼らの財宝を全地の主にささげる。

ミカ書 3章

ミカ書 3章


1 わたしは言った。聞け。ヤコブのかしらたち、イスラエルの家の首領たち。あなたがたは公義を知っているはずではないか。

2 あなたがたは善を憎み、悪を愛し、人々の皮をはぎ、その骨から肉をそぎ取り、

3 わたしの民の肉を食らい、皮をはぎ取り、その骨を粉々に砕き、鉢の中にあるように、また大がまの中の肉切れのように、切れ切れに裂く。

4 それで、彼らが主に叫んでも、主は彼らに答えない。その時、主は彼らから顔を隠される。彼らの行いが悪いからだ。

5 預言者たちについて、主はこう仰せられる。彼らはわたしの民を惑わせ、歯でかむ物があれば、「平和があるように」と叫ぶが、彼らの口に何も与えない者には、聖戦を宣言する。

6 それゆえ、夜になっても、あなたがたには幻がなく、暗やみになっても、あなたがたには占いがない。太陽も預言者たちの上に沈み、昼も彼らの上で暗くなる。

7 先見者たちは恥を見、占い師たちははずかしめを受ける。彼らはみな、口ひげをおおう。神の答えがないからだ。

8 しかし、私は、力と、主の霊と、公義と、勇気とに満ち、ヤコブにはそむきの罪を、イスラエルにはその罪を告げよう。

9 これを聞け。ヤコブの家のかしらたち、イスラエルの家の首領たち。あなたがたは公義を忌みきらい、あらゆる正しいことを曲げている。

10 血を流してシオンを建て、不正を行ってエルサレムを建てている。

11 そのかしらたちはわいろを取ってさばき、その祭司たちは代金を取って教え、その預言者たちは金を取って占いをする。しかもなお、彼らは主に寄りかかって、「主は私たちの中におられるではないか。わざわいは私たちの上にかかって来ない」と言う。

12 それゆえ、シオンは、あなたがたのために、畑のように耕され、エルサレムは廃墟となり、この宮の山は森の丘となる。

ミカ書 2章

ミカ書 2章


1 ああ、悪巧みを計り、寝床の上で悪を行う者。朝の光とともに、彼らはこれを実行する。自分たちの手に力があるからだ。

2 彼らは畑を欲しがって、これをかすめ、家々をも取り上げる。彼らは人とその持ち家を、人とその相続地をゆすり取る。

3 それゆえ、主はこう仰せられる。「見よ。わたしは、こういうやからに、わざわいを下そうと考えている。あなたがたは首をもたげることも、いばって歩くこともできなくなる。それはわざわいの時だからだ。」

4 その日、あなたがたについて、あざけりの声があがり、嘆きの歌が起こって言う。「私たちはすっかり荒らされてしまい、私の民の割り当て地は取り替えられてしまった。どうしてそれは私から移され、私たちの畑は裏切る者に分け与えられるのか。」

5 それゆえ、主の集会で、あなたのために、くじを引いて測り綱を張る者がいなくなる。

6 「たわごとを言うな」と言って、彼らはたわごとを言っている。そんなたわごとを言ってはならない。恥を避けることはできない。

7 ヤコブの家がそんなことを言われてよいものか。主がこれをがまんされるだろうか。これは主のみわざだろうか。私のことばは、正しく歩む者に益とならないだろうか。

8 以前から、わたしの民は敵として立ち上がっている。しかし、あなたがたは、戦いをやめて安らかに過ごしている者たちのみごとな上着をはぎ取る。

9 あなたがたは、わたしの民の女たちを、その楽しみの家から追い出し、その幼子たちから、わたしの誉れを永遠に取り去る。

10 さあ、立ち去れ。ここはいこいの場所ではない。ここは汚れているために滅びる。それはひどい滅びだ。

11 もし人が風のまにまに歩き回り、偽りを言って、「私はあなたがたに、ぶどう酒と強い酒について一言しよう」と言うなら、その者こそ、この民のたわごとを言う者だ。

12 ヤコブよ。わたしはあなたをことごとく必ず集める。わたしはイスラエルの残りの者を必ず集める。わたしは彼らを、おりの中の羊のように、牧場の中の群れのように一つに集める。こうして人々のざわめきが起ころう。

13 打ち破る者は、彼らの先頭に立って上って行き、彼らは門を打ち破って進んで行き、そこを出て行く。彼らの王は彼らの前を進み、主が彼らの真っ先に進まれる。

ミカ書 1章

ミカ書 1章


1 ユダの王代ヨタム、アハズ、ヒゼキヤの時代に、モレシェテ人ミカにあった主のことば。これは彼がサマリヤとエルサレムについて見た幻である。

2 すべての国々の民よ。聞け。地と、それに満ちるものよ。耳を傾けよ。神である主は、あなたがたのうちで証人となり、主は聖なる宮から来て証人となる。

3 見よ。主は御住まいを出、降りて来て、地の高い所を踏まれる。

4 山々は主の足もとに溶け去り、谷々は裂ける。ちょうど、火の前の、ろうのように。坂に注がれた水のように。

5 これはみな、ヤコブのそむきの罪のため、イスラエルの家の罪のためだ。ヤコブのそむきの罪は何か。サマリヤではないか。ユダの高き所は何か。エルサレムではないか。

6 わたしはサマリヤを野原の廃墟とし、ぶどうを植える畑とする。わたしはその石を谷に投げ入れ、その基をあばく。

7 そのすべての刻んだ像は打ち砕かれ、その儲けはみな、火で焼かれる。わたしはそのすべての偶像を荒廃させる。それらは遊女の儲けで集められたのだから、遊女の儲けに返る。

8 このために、わたしは嘆き、なきわめき、はだしで、裸で歩こう。わたしはジャッカルのように嘆き、だちょうのように悲しみ泣こう。

9 まことに、そのうち傷はいやしがたく、それはユダにまで及び、わたしの民の門、エルサレムにまで達する。

10 ガテで告げるな。激しく泣きわめくな。ベテ・レアフラでちりの中にころび回れ。

11 シャフィルに住む者よ。裸で恥じながら過ぎて行け。ツァアナンに住む者は出て来ない。

12 マロテに住む者が、どうして、しあわせを待ち望めよう。エルサレムの門に、主からわざわいが下ったのに。

13 ラキシュに住む者よ。戦車に早馬をつなげ。それはシオンの娘にとって罪の初めであった。イスラエルの犯したそむきの罪が、あなたのうちに見つけられたからだ。

14 それゆえ、あなたは贈り物をモレシェテ・ガテに与える。アクジブの家々は、イスラエルの王たちにとって、欺く者となる。

15 マレシャに住む者よ。わたしはまた、侵略者をあなたのところに送る。イスラエルの栄光はアドラムまで行こう。

16 あなたの喜びとする子らのために、あなたの頭をそれ、そのそった所を、はげ鷲のように大きくせよ。彼らが捕らえられて、あなたから去って行ったから。

ヨナ書 index

ヨナ書 第1章
ヨナ書 第2章
ヨナ書 第3章
ヨナ書 第4章

ヨナ書 4章

ヨナ書 4章


1 ところが、このことはヨナを非常に不愉快にさせた。ヨナは怒って、

2 主に祈って言った。「ああ、主よ。私がまだ国にいたときに、このことを申し上げたではありませんか。それで、私は初めタルシシュへのがれようとしたのです。私は、あなたが情け深くあわれみ深い神であり、怒るのにおそく、恵み豊かであり、わざわいを思い直されることを知っていたからです。

3 主よ。今、どうぞ、私のいのちを取ってください。私は生きているより死んだほうがましですから。」

4 主は仰せられた。「あなたは当然のことのように怒るのか。」

5 ヨナは町から出て、町の東のほうにすわり、そこに自分で仮小屋を作り、町の中で何が起こるかを見きわめようと、その陰の下にすわっていた。

6 神である主は一本のとうごまを備え、それをヨナの上をおおうようにはえさせ、彼の頭の上の陰として、ヨナの不きげんを直そうとされた。ヨナはこのとうごまを非常に喜んだ。

7 しかし、神は、翌日の夜明けに、一匹の虫を備えられた。虫がそのとうごまをかんだので、とうごまは枯れた。

8 太陽が上ったとき、神は焼けつくような東風を備えられた。太陽がヨナの頭に照りつけたので、彼は衰え果て、自分の死を願って言った。「私は生きているより死んだほうがましだ。」

9 すると、神はヨナに仰せられた。「このとうごまのために、あなたは当然のことのように怒るのか。」ヨナは言った。「私が死ぬほど怒るのは当然のことです。」

10 主は仰せられた。「あなたは、自分で骨折らず、育てもせず、一夜で生え、一夜で滅びたこのとうごまを惜しんでいる。

11 まして、わたしは、この大きな町ニネベを惜しまないでいられようか。そこには、右も左もわきまえもしない十二万以上の人間と、数多くの家畜とがいるではないか。」

ヨナ書 3章

ヨナ書 3章


1 再びヨナに次のような主のことばがあった。

2 「立って、あの大きなニネベに行き、わたしがあなたに告げることばを伝えよ。」

3 ヨナは、主のことばのとおりに、立ってニネベに行った。ニネベは、行き巡るのに三日かかるほどの非常に大きな町であった。

4 ヨナはその町に入って、まず一日目の道のりを歩き回って叫び、「もう四十日もうると、ニネベは滅ぼされる」と言った。

5 そこで、ニネベの人々は神を信じ、断食を呼びかけ、身分の高い者から低い者まで荒布を着た。

6 このことがニネベの王の耳に入ると、彼は王座から立って、王服を脱ぎ、荒布をまとい、灰の中にすわった。

7 王と大臣たちの命令によって、次のような布告がニネベに出された。「人も、獣も、牛も、羊もみな、何も味わってはならない。草をはんだり、水を飲んだりしてはならない。

8 人も、家畜も、荒布を身にまとい、ひたすら神にお願いし、おのおの悪の道と、暴虐な行いから立ち返れ。

9 もしかすると、神が思い直してあわれみ、その燃える怒りをおさめ、私たちは滅びないで済むかもしれない。」

10 神は、彼らが悪の道から立ち返るために努力していることをご覧になった。それで、神は彼らを下すと言っておられたわざわいを思い直し、そうされなかった。

ヨナ書 2章

ヨナ書 2章


1 ヨナは魚の腹の中から、彼の神、主に祈って、

2 言った。「私が苦しみの中から主にお願いすると、主は答えてくださいました。私がよみの腹の中から叫ぶと、あなたは私の声を聞いてくださいました。

3 あなたは私を海の真ん中の深みに投げ込まれました。潮の流れが私を囲み、あなたの波と大波がみな、私の上を越えて行きました。

4 私は言った。『私はあなたの目の前から追われました。しかし、もう一度、私はあなたの聖なる宮を仰ぎ見たいのです』と。

5 水は、私ののどを絞めつけ、深淵は私を取り囲み、海草は私の頭にからみつきました。

6 私は山々の根元にまで下り、地のかんぬきが、いつまでも私の上にありました。しかし、私の神、主よ。あなたは私のいのちを穴から引き上げてくださいました。

7 私のたましいが私のうちに衰え果てたとき、私は主を思い出しました。私の祈りはあなたに、あなたの聖なる宮に届きました。

8 むなしい偶像に心を留める者は、自分への恵みを捨てます。

9 しかし、私は、感謝の声をあげて、あなたにいけにえをささげ、私の誓いを果たしましょう。救いは主のものです。

10 主は、魚に命じ、ヨナを陸地に吐き出させた。

ヨナ書 1章

ヨナ書 1章


1 アミタイの子ヨナに次のような主のことばがあった。

2 「立って、あの大きな町ニネベに行き、これに向かって叫べ。彼らの悪がわたしの前に上って来たからだ。」

3 しかしヨナは、主の御顔を避けてタルシシュへのがれようとし、立って、ヨッパに下った。彼は、タルシシュ行きの船を見つけ、船賃を払ってそれに乗り、主の御顔を避けて、みなといっしょにタルシシュへ行こうとした。

4 さて、主は大風を海に吹きつけられた。それで海に激しい暴風が起こり、船は難破しそうになった。

5 水夫たちは恐れ、彼らはそれぞれ、自分の神に向かって叫び、船を軽くしようと船の積荷を海に投げ捨てた。しかし、ヨナは船底に降りて行って横になり、ぐっすり寝込んでいた。

6 船長が近づいて来て彼に言った。「いったいどうしたことか。寝込んだりして。起きて、あなたの神にお願いしなさい。あるいは、神が私たちに心を留めてくださって、私たちは滅びないですむかもしれない。」

7 みなは互いに言った。「さあ、くじを引いて、だれのせいで、このわざわいが私たちに降りかかったかを知ろう。」彼らがくじを引くと、そのくじはヨナに当たった。

8 そこで彼らはヨナに言った。「だれのせいで、このわざわいが私たちに降りかかったのか、告げてくれ。あなたの仕事はなにか。あなたはどこから来たのか。あなたの国はどこか。いったいどこの民か。」

9 ヨナは彼らに言った。「私はヘブル人です。私は海と陸を造られた天の神、主を恐れています。」

10 それで人々は非常に恐れて、彼に言った。「何でそんなことをしたのか。」人々は、彼が主の御顔を避けてのがれようとしていることを知っていた。ヨナが先に、これを彼らに告げていたからである。

11 彼らはヨナに言った。「海が静まるために、私たちはあなたをどうしたらいいのか。」海がますます荒れてきたからである。

12 ヨナは彼らに言った。「私を捕らえて、海に投げ込みなさい。そうすれば、海はあなたがたのために静かになるでしょう。わかっています。この激しい暴風は、私のためにあなたがたを襲ったのです。」

13 その人たちは船を陸に戻そうとこいだがだめだった。海がますます、彼らに向かって荒れたからである。

14 そこで彼らは主に願って言った。「ああ、主よ。どうか、この男のいのちのために、私たちを滅ぼさないでください。主よ。あなたはみこころにかなったことをなさるからです。」

15 こうして、彼らはヨナをかかえて海に投げ込んだ。すると、海は激しい怒りをやめて静かになった。

16 人々は非常に主を恐れ、主にいけにえをささげ、請願を立てた。

17 主は大きな魚を備えて、ヨナを飲み込ませた。ヨナは三日御晩、魚の腹の中にいた。

オバデヤ書

オバデヤ書


1 オバデヤの幻。神である主は、エドムについてこう仰せられる。私たちは主から知らせを聞いた。使者の国々の間に送られた。「立ち上がれ。エドムに立ち向かい戦おう。」

2 見よ。わたしはあなたを国々の中の小さい者、ひどくさげすまれる者とする。

3 あなたの心の高慢は自分自身を欺いた。あなたは岩の裂け目に住み、高い所を住まいとし、「だれが私を地に引きずり降ろせようか」と心のうちに言っている。

4 あなたが鷲のように高く上っても、星の間に巣を作っても、わたしはそこから引き降ろす。―主の御告げ―

5 盗人があなたのところに来れば、夜、荒らす者が来れば、あなたは荒らされ、彼らは気のすむまで盗まないだろうか。ぶどうの収穫をする者があなたのところに来るなら、彼らは取り残しの実を残さないだろうか。

6 ああ、エサウは捜し出され、その宝は見つけ出される。

7 あなたは国境まで送り返し、あなたの親しい友があなたを征服し、あなたのパンを食べていた者が、あなたの足の下にわなをしかける。それでも彼はそれを悟らない。

8 その日には、―主の御告げ―わたしは、エドムから知恵ある者たちを、エサウの山から英知を消しさらないであろうか。

9 テマンよ。あなたの勇士たちはおびえる。虐殺によって、エサウの山から、ひとり残らず絶やされよう。

10 あなたの兄弟、ヤコブへの暴虐のために、恥があなたをおおい、あなたは永遠に絶やされる。

11 他国人がエルサレムの財宝を奪い去り、外国人がその門に押し入り、エルサレムをくじ引きにして取った日、あなたもまた彼らのうちのひとりのように、知らぬ顔で立っていた。

12 あなたの兄弟の日、その災難の日を、あなたはただ、ながめているな。ユダの子らの滅びの日に、彼らのことで喜ぶな。その苦難の日に大口を開くな。

13 彼らのわざわいの日に、あなたは、わたしの民の門に、入るな。そのわざわいの日に、あなたは、その困難をながめているな。そのわざわいの日に、彼らの財宝に手を伸ばすな。

14 そののがれる者を断つために、別れ道に立ちふさがるな。その苦難の日に、彼らの生き残った者を引き渡すな。

15 主の日はすべての国々の上に近づいている。あなたがしたように、あなたにもされる。あなたの報いは、あなたの頭上に返る。

16 あなたがわたしの聖なる山で飲んだように、すべての国々も飲み続け、飲んだり、すすったりして、彼らは今までになかった者のようになるだろう。

17 しかし、シオンの山には、のがれた者がいるようになり、そこは聖地となる。ヤコブの家はその領地を所有する。

18 ヤコブの家は火となり、ヨセフの家は炎となり、エサウの家は刈り株となる。火と炎はわらに燃えつき、これを焼き尽くし、エサウの家には生き残る者がいなくなる、と主は告げられた。

19 ネゲブの人々はエサウの山を、低地の人々はペリシテ人の国を占領する。また彼らはエフライムの平野と、サマリヤの平野とを占領し、ベニヤミンはギルアデを占領する。

20 イスラエルの子らで、この塁の捕囚の民は、カナン人の国をツァレファテまで、セファラデにいるエルサレムの捕囚の民は南の町々を占領する。

21 救う者たちは、エサウの山をさばくために、シオンの山に上り、王権は主のものとなる。

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アモス書 第1章
アモス書 第2章
アモス書 第3章
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