2010年12月7日火曜日

伝道者の書 6章

伝道者の書 6章


1 私は日の下で、もう一つの悪があるのを見た。それは人の上に重くのしかかっている。

2 神が富と財宝と誉れとを与え、彼の望むもので何一つ欠けたもののない人がいる。しかし、神は、この人がそれを楽しむようにされる。これはむなしいことで、それは悪い病だ。

3 もし人が百人の子どもを持ち、多くの年月を生き、彼の年が多くなっても、彼が幸いで満たされることなく、墓にも葬られなかったなら、私は言う、死産の子のほうが彼よりはましだと。

4 その子はむなしく生まれて来て、やみの中に去り、その名はやみの中に消される。

5 太陽も見ず、何も知らずに。しかし、この子のほうが彼よりは安らかである。

6 彼が千年の倍も生きても、―しあわせな目に会わなければ―両者とも同じ所に行くのではないか。

7 人の労苦はみな、自分の口のためである。しかし、その食欲は決して満たされない。

8 知恵ある者は、愚かな者より何がまさっていよう。人々の前での生き方を知っている貧しい人も、何がまさっていよう。

9 目が見るところは、心があこがれることにまさる。これもまた、むなしく、風を追うようなものだ。

10 今あるものは、何であるか、すでにその名がつけられ、また彼がどんな人手あるかも知られている。彼は彼よりも力のある者と争うことはできない。

11 多く語れば、それだけむなしさを増す。それは、人にとって何の益になるだろう。

12 だれが知ろうか。影のように過ごすむなしいつかのまの人生で、何が人のために善であるかを。だれが人に告げることができようか。彼の後に、日の下で何が起こるかを。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。

Sponserd links