2010年12月10日金曜日

エレミヤ書 2章

エレミヤ書 2章


1 ついで、私に次のような主のことばがあった。

2 「さあ、行って、主はこう仰せられると言って、エルサレムの人々の耳に呼ばわれ。わたしは、あなたの若かったころの誠実、婚約時代の愛、荒野の種も蒔かれていない地でのわたしへの従順を覚えている。

3 イスラエルは主の聖なるもの、その収穫の初穂であった。これを食らう者はだれでも罪に定められ、わざわいをこうむったものだ。―主の御告げ―」

4 ヤコブの家と、イスラエルの家のすべてのやからよ。主のことばを聞け。

5 主はこう仰せられる。「あなたがたの先祖は、わたしにどんな不正を見つけて、わたしから遠く離れ、むなしいものに従って行って、むなしいものとなったのか。

6 彼らは尋ねもしなかった。『主はどこにおられるのか。私たちをエジプトの国から上らせた方、私たちに、荒野の荒れた穴だらけの地、砂漠の死の陰の地、人も通らず、だれも住まない地を行かせた方は』と。

7 しかし、わたしはあなたがたを、実り豊かな地に連れて入り、その良い実を食べさせた。ところが、あなたがたは、入って来て、わたしの国を汚し、わたしのゆずりの地を忌みきらうべきものにした。

8 祭司たちは、『主はどこのおられるのか』と言わず、律法を取り扱う者たちも、わたしを知らず、牧者たちもわたしにそむき、預言者たちはバアルによって預言して、無益なものに従って行った。

9 そのため、わたしはなお、あなたがたと争う。―主の御告げ―また、あなたがたの子孫と争う。

10 キティムの島々に渡ってよく見よ。ケダルに人を遣わして調べてみよ。このようなことがあったかどうか、よく見よ。

11 かつて、神々を神々でないものに、取り替えた国民があっただろうか。ところが、わたしの民は、その栄光を無益なものに取り替えた。

12 天よ。このことに色を失え。おぞ毛立て。干上がれ。―主の御告げ―

13 わたしの民は二つの悪を行った。湧き水の泉であるわたしを捨てて、多くの水ためを、水をためることのできない、こわれた水ためを、自分たちのために掘ったのだ。

14 イスラエルは奴隷なのか。それとも家に生まれたしもべなのか。なぜ、獲物にされたのか。

15 若獅子は、これに向かってほえたけり、叫び声をあげて、その地を荒れ果てさせ、その町々は焼かれて住む者もいなくなる。

16 ノフとタフパヌヘスの子らも、あなたの頭の頂をそり上げる。

17 あなたの神、主が、あなたを道に進ませたとき、あなたは主を捨てたので、このことがあなたに起こるのではないか。

18 今、ナイル川の水を飲みにエジプトの道に向かうとは、いったいどうしたことか。ユーフラテス川の水を飲みにアッシリヤの道に向かうとは、いったいどうしたことか。

19 あなたの悪が、あなたを懲らし、あなたの背信が、あなたを責める。だから、知り、みきわめよ。あなたが、あなたの神、主を捨てて、わたしを恐れないのは、どんなに悪く、苦々しいことかを。―万軍の神、主の御告げ―

20 実に、あなたは昔から自分のくびきを砕き、自分のなわめを断ち切って、『わたしは逃げ出さない』と言いながら、すべての高い丘の上や、すべての青々とした木の下で、寝そべって淫行を行っている。

21 わたしは、あなたをことごとく純良種の良いぶどうとして植えたのに、どうしてあなたは、わたしにとって、質の悪い雑種のぶどうに変わったのか。

22 たとい、あなたがソーダで身を洗い、たくさんの灰汁を使っても、あなたの咎は、わたしの前では汚れている。―神である主の御告げ―

23 どうしてあなたは、『私は汚れていない。バアルたちには従わなかった』と言えようか。谷の中でのあなたの道を省み、何をしたかを知れ。あなたは、道をあちこち走り回るすばやい雌のらくだ。

24 また、荒野に慣れた野ろばだ。欲情に息はあえぐ。そのさかりのとき、だれがこれを静めえようか。これを捜す者は苦労しない。その発情期に、これを見つけることができる。

25 はだしにならないよう、のどが渇かないようにせよ。しかし、あなたは言う。『あきらめられません。私は他国の男たちが好きです。それについて行きたいのです』と。

26 盗人が、見つけられたときに、はずかしめられるように、イスラエルの家もはずかしめられる。彼らの王たち、首長たち、祭司たち、預言者たちがそうである。

27 彼らは木に向かって、『あなたは私の父』、石に向かっては、『あなたは私を生んだ』と言っている。実に、彼らはわたしに背を向けて、顔を向けなかった。それなのに、わざわいのときには、『立って、私たちを救ってください』と言う。

28 では、あなたが造った神々はどこにいるのか。あなたのわざわいのときには、彼らが立って救えばよい。ユダよ。あなたの神々は、あなたの町の数ほどもいるからだ。

29 なぜ、あなたがたは、わたしと争うのか。あなたがたはみな、わたしにそむいている。―主の御告げ―

30 わたしはあなたがたの子らを打ったが、むだだった。その懲らしめは役に立たなかった。あなたがたの剣は、食い尽くす獅子のように、あなたがたの預言者たちを食い尽くした。

31 あなたがた、この時代の人々よ。主のことばに心せよ。わたしはイスラエルにとって、荒野であったのか。あるいは暗黒の地であったのか。どうしてわたしの民は、『私たちはさまよい出て、もうあなたのところには帰りません』と言うのか。

32 おとめが自分の飾り物を忘れ、花嫁が自分の飾り帯を忘れるだろうか。それなのに、わたしの民が、わたしを忘れた日数は数えきれない。

33 あなたが愛を求める方法は、なんと巧みなことか。それであなたは、悪い女にも、自分の方法を巧みに教えたのだ。

34 あなたのすそには、罪のない貧しい人たちの、いのちの血が見える。彼らの押し入るのを、あなたが見つけたわけでもないのに。しかも、これらのことがあるにもかかわらず、

35 あなたは『私に罪がない。確かに、御怒りは私から去った』と言っている。『私は罪を犯さなかった』と言うから、今、わたしはあなたをさばく。

36 なんと、簡単に自分の道を変えることか。あなたはアッシリヤによってはずかしめられたと同様に、エジプトによってもはずかしめられる。

37 そこからもあなたは、両手を頭にのせて出て来よう。主があなたの拠り頼む者を退けるので、あなたは彼らによって栄えることは決してない。

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