2010年12月17日金曜日

ルカの福音書 20章

ルカの福音書 20章


1 イエスは宮で群集を教え、福音を宣べ伝えておられたが、ある日、祭司長、律法学者たちがい、長老たちといっしょにイエスに立ち向かって、

2 イエスに言った。「何の権威によって、これらのことをしておられるのですか。あなたにその権威を授けたのはだれですか。それを言ってください。」

3 そこで答えて言われた。「わたしも一言尋ねますから、それに答えなさい。

4 ヨハネのバプテスマは、天から来たのですか、人から出たのですか。」

5 すると彼らは、こう言って、互いに論じ合った。「もし、天から、と言えば、それならなぜ、彼を信じなかったか、と言うだろう。

6 しかし、もし、人から、と言えば、民衆がみなで私たちを石で打ち殺すだろう。ヨハネを預言者と信じているのだから。」

7 そこで、「どこからか知りません」と答えた。

8 するとイエスは、「わたしも、何の権威によってこれらのことをするのか、あなたがたに話すまい」と言われた。

9 また、イエスは、民衆にこのようなたとえを話された。「ある人がぶどう園を造り、それを農夫たちに貸して、長い旅に出た。

10 そして季節になったので、ぶどう園の収穫の分けまえをもらうために、農夫たちのところへひとりのしもべを遣わした。ところが、農夫たちは、そのしもべを袋だたきにし、何も持たせないで送り帰した。

11 そこで、別のしもべを遣わしたが、彼らは、そのしもべを袋だたきにし、はずかしめたうえで、何も持たせないで送り帰した。

12 彼はさらに三人目のしもべをやったが、彼らは、このしもべにも傷を負わせて追い出した。

13 ぶどう園の主人は言った。『どうしたものか。よし、愛する息子を送ろう。彼らも、この子はたぶん敬ってくれるだろう。』

14 ところが、農夫たちはその息子を見て、議論しながら言った。『あれはあと取りだ。あれを殺そうではないか。そうすれば、財産はこちらのものだ。』

15 そして、彼をぶどう園の外に追い出して、殺してしまった。こうなるとぶどう園の主人は、どうするでしょう。

16 彼は戻って来て、この農夫どもを打ち滅ぼし、ぶどう園をほかの人たちに与えてしまいます。」これを聞いた民衆は、「そんなことがあってはなりません」と言った。

17 イエスは、彼らを見つめて言われた。「では、『家を建てる者たちの見捨てた石、それが礎の石となった。』と書いてあるのは、何のことでしょう。

18 この石の上に落ちれば、その人を粉みじんに飛び散らしてしまうのです。」

19 律法学者、祭司長たちは、イエスが自分たちをさしてこのたとえを話されたと気づいたので、この際イエスに手をかけて捕らえようとしたが、やはり民衆を恐れた。

20 さて、機会をねらっていた彼らは、義人を装った間者を送り、イエスのことばを取り上げて、総督の支配と権威にイエスを引き渡そう、と計った。

21 その間者たちは、イエスに質問して言った。「先生。私たちは、あなたがお話になり、お教えになることは正しく、またあなたは分け隔てなどせず、真理に基づいて神の道を教えておられることを知っています。

22 ところで、私たちが、カイザルに税金を納めることは、律法にかなっていることでしょうか。かなっていないことでしょうか。

23 イエスはそのたくらみを見抜いて彼らに言われた。

24 「デナリ銀貨をわたしに見せなさい。これはだれの肖像ですか。だれの銘ですか。」彼らは、「カイザルのです」と言った。

25 すると彼らに言われた。「では、カイザルのものはカイザルに返しなさい。そして神のものは神に返しなさい。」

26 彼らは、群集の前でイエスのことばじりをつかむことができず、お答えに驚嘆して黙ってしまった。

27 ところが、復活があることを否定するサドカイ人のある者たちが、イエスのところに来て、質問して、

28 こう言った。「先生。モーセは私たちのためにこう書いています。『もしある人の兄が妻をめとって死に、しかも子がなかった場合は、その弟はその女を妻にして、兄のために子をもうけなければならない。』

29 ところで、七人の兄弟がいました。長男は妻をめとりましたが、子どもがなくて死にました。

30 次男も、

31 三男もその女をめとり、七人とも同じようにして、子どもを残さずに死にました。

32 あとで、その女も死にました。

33 すると復活の際、その女はだれの妻になるのでしょうか。七人ともその女を妻としたのですが。」

34 イエスは彼らに言われた。「この世の子らは、めとったり、とついだりするが、

35 次の世に入るのにふさわしく、死人の中から復活するのにふさわしい。と認められる人たちは、めとることも、とつぐこともありません。

36 彼らはもう死ぬことができないからです。彼らは御使いのようであり、また、復活の子として神の子どもだからです。

37 それに、死人がよみがえることについては、モーセも柴の個所で、主を、『アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神』と呼んで、このことを示しました。

38 神は死んだ者の神ではありません。生きている者の神です。というのは、神に対しては、みなが生きているからです。」

39 律法学者のうちのある者たちが答えて、「先生。りっぱなお答えです」と言った。

40 彼らはもうそれ以上何も質問する勇気がなかった。

41 すると、イエスが彼らに言われた。「どうして人々は、キリストをダビデの子と言うのですか。

42 ダビデ自身が詩篇の中でこう言っています。『主は私の主に言われた。

43 「わたしが、あなたの敵をあなたの足台とする時まで、わたしの右の座に着いていなさい。」』

44 こういうわけで、ダビデがキリストを主と呼んでいるのに、どうしてキリストがダビデの子でしょう。」

45 また、民衆がみな耳を傾けているときに、イエスは弟子たちにこう言われた。

46 「律法学者たちには気をつけなさい。彼らは、長い衣をまとって歩き回ったり、広場であいさつされたりすることが好きで、また会堂の上席や宴会の上座が好きです。

47 また、やもめの家を食いつぶし、見えを飾るために長い祈りをします。こういう人たちは人一倍きびしい罰を受けるのです。」

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