2010年12月11日土曜日

哀歌 3章

哀歌 3章


1 私は主の激しい怒りのむちを受けて悩みに会った者。

2 主は私を連れ去って、光のないやみを歩ませ、

3 御手をもって一日中、くり返して私を攻めた。

4 主は私の肉と皮とをすり減らし、骨を砕き、

5 苦味と苦難で私を取り囲んだ。

6 ずっと前に死んだ者のように、私を暗い所に住まわせた。

7 主は私を囲いに入れて、出られないようにし、私の青銅の足かせを重くした。

8 私が助けを求めて叫んでも、主は私の祈りを聞き入れず、

9 私の道を切り石で囲み、私の通り道をふさいだ。

10 主は、私にとっては、待ち伏せしている熊、隠れている獅子。

11 主は、私の道をかき乱し、私を耕さず、私を荒れすたれさせた。

12 主は弓を張り、私を矢の的のようにし、

13 矢筒の矢を、私の腎臓に射込んだ。

14 私は、私の民全体の物笑いとなり、一日中、彼らのあざけりの歌となった。

15 主は私を苦味で飽き足らせ、苦よもぎで私を酔わせ、

16 私の歯を小石で砕き、灰の中に私をすくませた。

17 私のたましいは平安から遠のき、私はしあわせを忘れてしまった。

18 私は言った。「私の誉れと、主から受けた望みは消えうせた」と。

19 私の悩みとさすらいの思い出は、苦よもぎと苦味だけ。

20 私のたましいは、ただこれを思い出しては沈む。

21 私はこれを思い返す。それゆえ、私は待ち望む。

22 私たちが滅びうせなかったのは、主の恵みによる。主のあわれみは尽きないからだ。

23 それは朝ごとに新しい。「あなたの真実は力強い。

24 主こそ、私の受ける分です」と私のたましいは言う。それゆえ、私は主を待ち望む。

25 主はいつくしみ深い。主を待ち望む者、主を求めるたましいに。

26 主の救いを黙って待つのは良い。

27 人が、若い時に、くびきを負うのは良い。

28 それを負わせたなら、ひとり黙ってすわっているがよい。

29 口をちりにつけよ。もしや希望があるかもしれない。

30 自分を打つ者に頬を与え、十分そしりを受けよ。

31 主は、いつまでも見放してはおられない。

32 たとい悩みを受けても、主は、その豊かな恵みによって、あわれんでくださる。

33 主は人の子らを、ただ苦しめ悩まそうとは、思っておられない。

34 地上のすべての捕らわれ人を足の下に踏みにじり、

35 人の権利を、いと高き方の前で曲げ、

36 人がそのさばきをゆがめることを、主は見ておられないだろうか。

37 主が命じたのでなければ、だれがこのようなことを語り、このようなことを起こしえようか。

38 わざわいも幸いも、いと高き方の御口から出るのではないか。

39 生きている人間は、なぜつぶやくのか。自分自身の罪のためにか。

40 私たちの道を尋ね調べて、主のみもとに立ち返ろう。

41 私たちの手をも心をも天におられる神に向けて上げよう。

42 「私たちはそむいて逆らいました。あなたは私たちを赦してくださいませんでした。

43 あなたは、御怒りを身にまとい、私たちを追い、容赦なく殺されました。

44 あなたは雲を身にまとい、私たちの祈りをさえぎり、

45 私たちを国々の民の間で、あくたとし、いとわれる者とされました。」

46 私たちの敵はみな、私たちに向かって口を大きく開き、

47 恐れと穴、荒廃と破滅が私たちのものになった。

48 私の民の娘のために、私の目から涙が川のように流れ、

49 私の目は絶えず涙を流して、やむことなく、

50 主が天から見おろして、顧みてくださる時まで続く。

51 私の目は私の町のすべての娘を見て、この心を苦しめる。

52 わけもないのに、私の敵となった者たちは、鳥をねらうように、私をつけねらった。

53 彼らは私を穴に入れて殺そうとし、私の上に石を投げつけた。

54 水は私の上にあふれ、私は「もう絶望だ」と言った。

55 「主よ。私は深い穴から御名を呼びました。

56 あなたは私の声を聞かれました。救いを求める私の叫びに耳を閉じないでください。

57 私があなたに呼ばわるとき、あなたは近づいて、『恐れるな』と仰せられました。

58 主よ。あなたは、私のたましいの訴えを弁護して、私のいのちを贖ってくださいました。

59 主よ。あなたは、私がしいたげられるのをご覧になりました。どうか、私の訴えを正しくさばいてください。

60 あなたは、私に対する彼らの復讐と、たくらみとをことごとくご覧になりました。

61 主よ。あなたは、私に対する彼らのそしりとすべてのたくらみとを聞かれました。

62 私の敵のくちびると彼らのつぶやきが、一日中、私に向けられています。

63 彼らの起き伏しに目を留めてください。私は彼らのからかいの歌となっています。

64 主よ。彼らの手のわざに応じて、彼らに報復し、

65 横着な心を彼らに与え、彼らに、あなたののろいを下してください。

66 主よ。御怒りをもって彼らを追い、天の下から彼らを根絶やしにしてください。」

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